大学病院で働く看護師の給料・年収・昇給事情を解説

大学病院で働く看護師の給料・年収・昇給事情を解説

大学病院は、一般病院などと比べ、より福利厚生や教育制度も整っており、看護師の給料も高い傾向があります。

このページでは、大学病院で働く看護師の平均年収、平均給料や年代別の平均年収、また、実際に大学病院を経験した看護師の方から、昇給事情や研修体制について説明してもらいます。

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1.看護師の平均年収・給料

看護師の平均年収・給料

大学病院で働く場合の看護師の平均年収を調査した結果、以下のようなデータとなりました。

厚生労働省:平成29年賃金構造基本統計調査の企業規模1,000人超の勤務先で計算している年収・給料となり、正確に大学病院限定での給料ではございません。
平均年収5,053,200円
平均給料4,137,600円
平均賞与(ボーナス)915,600円(年間)
平均年齢/勤続年数35.1歳/8年
平均残業時間11時間(月)

(データ元:平成29年賃金構造基本統計調査より 看護師企業規模1,000人超の分類、計算式:年収=きまって支給する現金給与額×12ヶ月+賞与平均)

看護師全体の平均年収が約478万円となるため、約505万円は、看護師平均より22万円以上高い結果となっております。

あくまで平均になるため、中途採用の看護師の場合は経験次第では平均年収や給料より高いことが予想されます。

年齢別:大学病院勤務の看護師平均年収

年齢平均給与平均年収
20~24歳284,950円3,918,900円
25歳~29歳325,050円4,726,200円
30歳~34歳348,450円5,107,000円
35歳~39歳360,600円5,308,500円
40歳~44歳390,400円5,877,600円
45歳~49歳391,550円5,772,900円
50歳~54歳426,900円6,522,350円
55歳~59歳434,400円6,421,200円
60歳~64歳296,950円4,288,000円
65歳~69歳240,000円3,153,150円

(データ元:平成29年賃金構造基本統計調査より 看護師企業規模1,000人超の分類、計算式:年収=きまって支給する現金給与額×12ヶ月+賞与平均)

年齢別の最高平均年収は、55歳~59歳の642万円となり、役職者が多いことが予想され、60歳を超えると、嘱託者が多くなるため、年収は25歳~29歳の時よりも下がります。

25歳~29歳で、ほぼ看護師全体の平均年収に近くなることから、大学病院で働く看護師の平均年収は高いといえます。

 

2.大学病院看護師の昇給事情を解説【体験談】

大学病院看護師の昇給事情を解説

【取材した看護師のプロフィール】

  • 保有資格:看護師
  • 年齢/エリア:36歳/神奈川県
  • 経歴:新卒で7年間大学病院に勤務し、その後、6年間国立病院に勤務
  • 経験がある診療科:小児内科・外科、整形外科、脳外科、耳鼻科、形成外科など
大学病院で働く看護師の昇給額は、率直に言うと良いといえます。

私は、大学病院から国立病院へ転職したため、大学病院の昇給額が当たり前と思って転職しましたが、(福利厚生が良いと言われる)国立病院では、大学病院の3分の1程度減額した昇給でした。

大学病院では、忙しい勤務・勤務外の付帯業務も多いため、昇給額はそれらを含めて考えれば妥当と言えるでしょう。

昇給額については詳細を明らかにしているところは少なく、また入職する際、お金のことは直接聞きにくいものであるため、ここでは、私の勤務していた大学病院での看護師の昇給額の実態について紹介していきます。

各大学病院で異なる昇給形態のため、参考程度に確認しましょう。

 

(1)昇給平均額は毎年1万円弱?

大学病院の看護師の昇給平均額は毎年1万円弱?

大学病院で働く看護師の昇給平均額について、「役職を持たない看護師」「中途看護師」「管理職看護師」「パート看護師」それぞれの場合は以下の通りです。

役職を持たない看護師の場合・約1万円弱/年の昇給
中途看護師の場合・中途で入職しても役職を持っていなければ、約1万円弱/年の昇給
管理職看護師の場合(主任)・主任の昇給は約1万円/年
(役職がつくと毎月役職手当がつく)
(専門・認定看護師の資格を持っている場合は資格手当がつく)
パートの場合・時給100円/年の昇給

年に1度の昇給については、大体が大学病院へ入職してからの経験年数で決まるため、長く大学病院へ勤務している看護師は特に努力をしなくても確実に基本給は上がっていくシステムです。

中途で大学病院に入職した看護師場合は、同じ経験年数を持っていても大学病院での経験年数には換算されないため、大学病院で長く勤務している看護師のほうが、基本給は高い設定になっていました。

大学病院の看護師は「看護専門学校・看護短大の卒業」と「看護大学卒業」では、初任給に約1万~1.5万円ほどの差がありますが、基本給が異なるだけで昇給額は同じでした。

 

(2)大学病院へ看護師転職して昇給するためには

私が勤務していた大学病院の昇給額は、努力したら上がるものでもないため、ひたすら長年勤務することで基本給は確実に上がります

ボーナスは、「基本給×査定(評価)」という給付額であったため、基本給が上がることでボーナスも高額になっていく大学病院でした。

 

転職後に給料を上げたいと思っている看護師の方へ

またどうしても大学病院の看護師として給料を上げたい場合は、

  • 役職につけるよう努力をする
  • 認定・専門看護師の資格の取得をして役職・資格手当てをもらう
  • 日勤・夜勤でリーダーをしてリーダー手当をもらう
  • 手術室・救命病棟・ICU・CCUなどで危険手当をもらう

等がお勧めでした。

ボーナスについての査定(5段階評価)をするのは上司であるため、日頃から上司と良い人間関係を築いておくことも重要となります。

3.看護師教育体制(研修制度)【体験談】

大学病院の看護師教育体制

【取材した看護師のプロフィール】

  • 保有資格:正看護師、保健師
  • 年齢:32歳
  • 職務経験:新卒から大学附属病院に5年間勤務
  • 大学病院での診療科:脳神経外科、呼吸器内科、腎臓内科、血液内科、皮膚科
  • 現在:単発の派遣などで活躍中
私が勤務していた大学病院では、実に多くの研修を実施しています。中途看護師に行われる大学病院の研修の例をご紹介していきます。
あくまで一般的な大学病院の例になるため、必ずしも以下のような研修が行われるわけではないため、注意しましょう。

 

(1)新人研修(転職した中途看護師も対象)

中途看護師でも新人看護師でも大学病院に入職し、最初に受ける必須研修が「新人研修」でした。

研修は1日かけて行うことが多く、研修は出勤とみなされます。1年間を通し毎月開催されており、研修では接遇に始まり、医療機器や医薬品の取り扱い方、採血や点滴ラインの挿入など実技研修も充実しています。

中途採用の看護師は新人研修で大学病院での看護技術を深め、今まで行ってきた看護基本が試されるとともに、大学病院でのやり方を覚えていきます。

 

メンタルフォローも充実している

メンタルフォローも充実しており、看護師同士でグループワークを行い職場でのストレス対処方法などを共有したりしています。

また、他部署と交流ができるため、他部署の同士で仲良くなって食事に行ったり、情報交換をしたり、同部署の看護師には話せないことも話せたりします。

 

(2)プリセプター研修も充実

私が勤務していた大学病院では、新人看護師を対象にプリセプター研修が実施されます。

もちろん、転職者や中途採用者のように、違う病院でプリセプター研修の経験がある場合でも、必須の研修となっておりました。

研修内容は心理学を用いたティーチングとコーチングの使い分けや、新人看護師の対応の仕方、プリセプターの役割についてなどです。

 

(3)2年目看護師研修

2年目看護師研修では症例を用いて看護診断を立案することや、プライマリーナーシングの役割について学びます。

大学病院では病院にもよりますが大抵は「プライマリーチームナーシング」制度を導入している大学病院が多いです。

中途採用の看護師でもやはり2年目研修を受けます。

プライマリーナーシングとは患者さんが入院している間、ずっと一人の看護師がついて患者さんそれぞれのニーズを把握しながら看護計画を立案し、実施していくという看護方式です。(詳細:受け持ち看護方式!プライマリーナーシングについての体験談

プライマリーチームナーシングを行うことによって看護師と患者との間により信頼関係が生まれ、より細かでかつ個別性のある看護ケアを行うことができるため、最近では導入している病院が多いです。

 

(4)認定・専門看護師による研修

私が勤務していた大学病院では、認定看護師及び専門看護師による研修が多々行われています。

頻度は大学病院にもよりますが、毎週何かしらの研修が行われているのが一般的です。(当たり前ですが研修はすべて無料です。)

例えば、「がん看護研修」などでは、がん看護の認定看護師ががんの患者さんの疼痛コントロールについて詳しく解説してくれます。資料も作成してくれていますし、研修を受けた内容をすぐに臨床で活かすことができます。認定看護師による研修は強制ではないため自分で興味のある分野の研修に申し込み、自主的に参加します。

 

(5)年間を通じて30種類程度の研修がある

私が勤めた大学病院では、その他にも『糖尿病、インスリンについて』や『急変時の対応』『認知症患者の対応』『生体移植後の患者の管理』など、研修内容は多岐に渡り、およそ30種類程度が年間を通して開催されています

看護師としてステップアップしていきたい、知識や教養を増やしたい、という方には良い環境といえます。

 

4.まとめ

最先端の医療を学べる良い環境であること、有名病院が多く、ブランド的なイメージを持っている大学病院は、多くの看護師が、一度は勤めてみたいと思うのではないでしょうか。

大学病院で働く看護師は給料や平均年収が良く、福利厚生も充実しており、教育体制も申し分ないといえます。

しかし、メリット・デメリットなどが存在するため、必ず確認を行ってから転職活動を行ってください。

監修者

亀岡さくみ看護師

この記事は「」さんが執筆しました。

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