機能別看護方式の特徴について!メリット・デメリット・注意点

機能別看護方式 特徴 メリット デメリット 注意点

機能別看護方式を経験したことはありますでしょうか。看護方式にも様々なものがあります。その一つが機能別看護方式で、万年看護師不足であった昭和から平成初期のまでは、この看護方式が主流でもありました。

この記事では機能別看護方式の特徴やメリット・デメリット・注意点について説明していきます。

1.機能別看護方式の特徴について

看護師 機能別看護方式 特徴

最初に機能別看護方式の特徴について、どのようなシステムで、どのような環境に用いられる看護方式なのか説明します。

 

看護業務ごとに看護師を配置するシステム

機能別看護方式の一番の特徴は、看護処置の内容によって担当者を決めて看護業務を行うことになります。例えば、

  • 検温と記録を担当する看護師
  • 採血や点滴を行う看護師
  • 検査や手術出しを担当する看護師
  • 清拭などのケアを担当する看護師

といったように、業務にごとに患者に関わることになります。

 

機能別看護方式では与えられた看護業務だけを黙々とこなす

現在、フリーと呼ばれる役割の看護師は、機能別看護方式に似た役割があるように思れがちですが、機能別看護方式とフリー業務は違うものです。機能別看護方式は詳細に業務が分業され、黙々と与えられた看護業務をこなしていきます。

 

人手不足や教育のばらつきが多い時に用いられる看護方式

機能別看護方式を用いると効率よく業務を回すことができます。どのような環境で機能別看護方式が活かせるかというと、

  • キャリアラダーのような教育システムがない環境
  • 看護師やスタッフも少なく准看護師の割合が高い環境

などです。上記のように人手不足や教育のばらつきが多い職場では機能別看護方式を活かすことができるのです。

 

2.機能別看護方式のメリットとは

看護師 機能別看護方式 メリット

ひとつの看護業務を任される機能別看護方式をとることで、看護師がどのようなメリットを得ることができるのか説明していいきます。

 

患者に対するケアや看護技術が向上する

機能別看護方式では、点滴・注射業務に振り分けられると、責任をもってその業務を遂行する必要があるのです。そのため、点滴・注射担当に振り分けられるようになると、暫くその担当が続くため、技術が向上します。

 

ポイント!

ポイント

現在でも、新人看護師が配属された直後は、機能別看護方式をとる病棟もあるようです。

 

ケアや処置を通して患者の身体の変化に気が付ける

チームのケア・処置係をしばらく担当すると、患者の体の変化に気が付くことができ、悪化した際の対応が早くなります。患者にとっても、手順がわかっている看護師が担当するため、苦痛も時間も軽くすることになります。

 

担当の看護業務によっては気を抜いて看護ができる

処置やケア担当になると、患者と触れ合う時間を楽しめるため、気を抜ぬいて業務にあたることができます。これは、機能別看護方式ならではのメリットです。

 

3.機能別看護方式のデメリットとは

女性看護師 デメリット

機能別看護方式は看護技術を向上させるため、おすすめの看護方法ではありますが、ひとつの看護業務を任されるからこそのデメリットがあります。これから機能別看護方式のデメリットを4つ説明します。

 

患者からすると責任の所在が不明になることが多い

看護師は、与えられた看護業務を時間ごとにひたすら行っているのですが、複数の看護師が入れ替わりケアや処置に関わるため、患者から見た場合には、「だれが自分を責任もって担当しているのか」がわかりにくくなります。

 

患者ひとりひとりとのコミュニケーションが不足する

機能別看護方式をとると、患者ひとりにかける時間が限られてしまいます。患者の話をじっくりと聞きたくても、次の処置やケアに行かなければならないこともあります。患者にとっても、看護師にとっても、コミュニケーションが不足しがちになります。

 

看護師のチームワークが不足しがち

機能別看護方式の場合、チームで仕事をしていますが担当のチームごとにコミュニケーションが十分に取れないため、仕事を振り分けにくい雰囲気になり、業務の助け合いなどがしにくいです。看護師全体のチームワークが不足するというのはデメリットになります。

 

看護師の満足度が低下しやすい

機能別看護方式では、患者ごとのケアや処置を業務分担し関わるため、治療全体の観察やコミュニケーションができません。特に看護師どうしのコミュニケーションも不足している機能別看護方式の病棟は、看護師の満足度が低くなりがちです。

 

4.機能別看護方式での看護師の注意点

女性看護師 注意点

最後に機能別看護方式を用いる場合に看護師が注意すべき点について説明します。機能別看護方式では、ひとつのミスが重大な事故に繋がります。

 

指示を確認しないまま処置をしないこと

機能別看護方式に慣れてしまうと、担当する業務だけを確認して仕事を始めてしまうことがあります。そのため、

  • 直前に変わった指示を再確認すること
  • 処置番など新しく変更され内容がないか確認すること

など、入念に確認をすることが必要です。

 

ポイント!

ポイント

機能別看護方式は、仕事の慣れが発生しやすいので、担当する業務だけに気持ちが奪われないよう、患者ごとのその日の流れを都度確認しましょう

 

看護師どうしの連絡や調整を細かくおこなうこと

機能別看護方式の病棟では、看護師が自分の担当した業務に手一杯になると、

  • ひとりひとりの患者への責任感が低下する
  • 連絡や調整がおろそかになる

というように、患者の不利益になってしまう問題が起こりやすいです。看護師どうしの連絡や調整などは詳細に行うようにしてください。

 

看護を実施したのかうやむやにしないこと

機能別看護方式は、責任の所在が不明確のため、業務を担当した看護師が「実施した」といえば実施したことになります。同じ業務を繰り返す機能別看護方式は、対処したことが今日なのか、昨日だったのかを勘違いしやすくなります。

看護を実施したのか、うやむやにならないように注意が必要です。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。機能別看護方式は、責任の所在が不明確になりやすいことや、患者・看護師双方の満足度が下がることなどもありますが、業務効率が良くなる、看護技術が向上する、好きな看護業務に没頭できるなどの利点もあります。

電子カルテの活用や、チームのコミュニケーションを密にすることで、機能別看護方式の欠点を補うこともできます。現在はあまり行われなくなった看護方式ですが、部分的には今も行っている部分もあります。

機能別看護方式のメリット・デメリットを理解して、患者に不利益のない看護を提供しましょう。

監修者

亀岡さくみ看護師

この記事は「」さんが執筆しました。

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