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RAY

現役看護師

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( 看護師 )

看護師が通所介護への転職前におさえるポイント7つ

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現役看護師RAY
通所介護 看護師

日本の急速な高齢化に伴い、通所介護(別名、デイサービス)は現在増え続けています。

そのため看護師が転職する場合、数ある通所介護の求人の中から自分の条件により合ったものを吟味することができます。

では、看護師が通所介護へ転職すると、どのような環境で働くことになるのでしょうか。

ここでは、私の経験を元に通所介護における看護師の役割から求人探しの注意点についてまで、詳しくご紹介していきます。

1.通所介護における看護師の配置基準について

二人の通所介護の女性看護師

まず、「通所介護の基準・報酬について(厚生労働省)」の資料を基に、通所介護における看護師の配置基準について説明していきます。

 

1事業所当たり常勤換算で1.35人が配置基準

通所介護における看護師の配置基準は、1事業所当たり常勤換算で1.35人が配置基準であるとされています。
 

通所介護を開いている時間帯にずっといる必要はない

さらに上記の厚労省の資料によれば、「看護職員については、提供時間帯を通じて専従する必要はないが、当該看護職員は提供時間帯を通じて指定通所介護事業所と密接かつ適切な連携を図るものとする。」と記されています。

これは、看護師の配置人数は1人、多くても2人であるものの、1人の看護師が通所介護を開いている時間帯にずっといる必要もないということになります。

 

機能訓練指導員などと兼務をしていることが多い

また通所介護では看護師としての業務をし続けなくても良いということになるため、多くの事業所では看護師が機能訓練指導員などと兼務をしているようです。

 

2.通所介護の看護師の役割

通所介護 看護師 役割

前述したように、通所介護では看護師の配置できる人数が非常に少なく、医師が常時いるわけでもありません。

そのため、配置されている看護師は利用者の医療的な観察を行うということが求められる役割となります。

 

異常の早期発見と急変時の対応を担う

利用者の観察を行って異常の早期発見、何か起こった時の対応は通所介護の看護師の役割です。

通所介護に来る利用者は、認知機能の低下や四肢麻痺などがあっても状態が安定していることがほとんどです。

病院のように急変が多発するということはありませんが、高齢者であり疾患の罹患歴がある以上、急変が起こる可能性は若年者と比べれば高くなります。

 

看護師しか行えない医療行為を担う

看護師しか行えない医療的な介入を行うことも、通所介護の看護師の役割です。また、あえて医療行為が可能であるということをあえてウリにしている事業所もあります。

そのため、一概にこういった医療行為をするという決まりはなく、看護師が行う医療行為は施設によって異なります。

 

通所介護で行われることが多い医療行為について

通所介護でどの医療行為がどのくらい行われているかという割合を調べた研究によると創傷処置が最も多く、次に

  • 褥瘡の処置
  • 疼痛管理
  • 経管栄養処置
  • 膀胱留置カテーテル管理
  • 摘便
  • インスリン注射
  • 人工肛門のケア

となっています。そのため、これらの医療行為を良しとしている施設では、看護師がする可能性があるものと考えておくべきでしょう。

 

高度な医療処置をいきなり要請されることはほとんどない

通所介護において、看護師の医療行為は医師の指示の下で行えるものとなります。

そのため、これら以外の高度な医療処置をいきなり要請されるというようなことはほとんどないと考えても良いでしょう。

 

補足説明!

ポイント

ちなみに私は医療行為がインスリン注射と褥瘡のケアのみという所で働いていたため、看護師が行うことはほとんどなく、利用者と話をして過ごしていることが多かったです。

 

3.看護師の1日のスケジュール

高齢女性と話す通所介護の女性看護師

では、具体的に通所介護の看護師はどのような仕事をしているのでしょうか。

とある通所介護の看護師の1日のスケジュール例を元に見ていきましょう。

 

通所介護で働く看護師の1日のスケジュール(例)

8:20 出勤
カルテを見る必要もないため、大体の職員が時間ギリギリに出勤
(施設によっては早めに来て職員が施設内の清掃を行うという所も)
8:30 朝礼
その日の注意事項や昨日より引き続き行っていくべきことについて
8:40 利用者のお迎え
専用の車で利用者の自宅へお迎えに行く。看護師が行くということはほとんどない
9:00 利用者来所・荷物預かり※1
9:30~ バイタルサイン・入浴※2
11:30 配薬準備※3
11:45 食事の配膳・介助・配薬※4
12:30 看護師休憩
(先に休憩していた看護師は、食事の片付けや口腔ケアができない利用者の援助を行う)
14:00 レクリエーション※5
15:00 おやつ
おやつを配膳し、嚥下状態が悪いなどの利用者には見守りを行う
16:00 利用者退所
看護師は車でお送りせず、事業所内の後片付けや掃除をする
16:45 終礼
17:00 勤務終了
残業等はないため、ほとんどの場合定刻通りに帰宅することが可能

 

※1)利用者来所・荷物預かり

多くの利用者が通所介護の近隣に居住しているため、迎えに行ってから30分以内には利用者が来所します。

来所したらお茶など水分を出します。また、前述したように薬の管理ができないなどという利用者からは薬を預かり、家族から伝言などの連絡カードがあれば預かります。

基本的に荷物を丸ごと預かるということは少ないですが、本人が無くしてしまうという場合はお預かりしてロッカーなどに保管します。

 

※2)バイタルサイン・入浴

通所介護に来る目的はさまざまですが、中には家での入浴が困難であり、入浴をするために通っているという利用者もいます。

実際、私が見てきた中ではほとんどの利用者が入浴を希望して来所しています。

入浴の前にまず看護師がバイタルサインを測定します。といっても病院のようにさまざまな観察を行うわけではなく基本的に体温と血圧測定となります。

他にも皮膚の異常のチェック、本人の主訴を確かめ、看護師が入浴の可否を判断します。

 

補足説明!

ポイント

入浴は基本的に介護士が行います。看護師は、介護士に要請を求められた際に皮膚状態のチェック、胃婁や膀胱留置カテーテルなどの挿入がされていればその確認やケアとなります。

また、入浴後に多くの利用者が皮膚のケアを必要としているため持参されている外用薬などで処置を行います。

 

※3)配薬準備

自分で薬を管理できない利用者から預かった薬を準備します。

また、インスリン注射などが必要な利用者には、

  • 指導のみで良いのか
  • 見守りでいいのか
  • 全介助で良いのか

など、その人のレベルに合わせて実施します。

 

※4)食事の配膳・介助・配薬

介護士の多くはここで休憩となります。

基本的に利用者自身で食べてもらいますが、食事介助が必要な利用者には看護師が介助を行い、誤嚥のリスクがある利用者は見守りを行います。

経管栄養が必要である人もこの時に行い、食事が終わったという利用者から内服薬を配薬します。

 

※5)レクリエーション

レクリエーションに同席し、利用者と一緒に行います。

病状によって、例えば昼食後に昼寝が必要とされている利用者には昼寝の介助、寝たきりの利用者にはこのタイミングで褥瘡の処置や清潔ケアなどを行う場合もあります。

 

4.看護師が通所介護へ転職するメリット

高齢者の手を握る通所介護の女性看護師

看護師が通所介護へ転職する最大のメリットは、体力的にも精神的にも楽であるということです。

 

(1)体力が必要な仕事はほとんど介護士がやってくれる

通所介護ではトイレ介助やおむつ交換、入浴介助といった体力が必要な仕事はほとんど介護士の仕事となり、看護師が関わろうとすると大抵断られるため、体力的に疲弊する作業も少なくなります。

また、医療行為が少ないことや急変などが無いということから精神的疲労はとても少ないです。

 

(2)利用者とゆっくり関わることができる

病院などで働いていると、忙しさのあまり患者とゆっくりと関われる時間はありませんが、通所介護では医療行為以外を介護士が行ってくれるということもあり、看護師は利用者とゆっくりと関わることができます。

高齢者と関わることが好き、人と話をすることが好きという看護師にとっては、特に嬉しいメリットでしょう。

 

(3)よっぽどのことが無い限り残業はない

通所介護では、利用者が職員の退勤時間より前に帰宅するため、急変によって救急搬送が必要になったなどよっぽどのことが無い限り、看護師に残業がないということもメリットです。

そのため、通所介護の看護師はアフター5を充実させることができるでしょう。

 

5.看護師が通所介護で辛い事とは?

落ち込んでいる通所介護の女性看護師
上記のメリットを見ると「通所介護は楽そうで辛い事なんて何もなさそう」と思われてしまうかもしれませんが、残念ながら通所介護にも辛い事はあります。
 

(1)自分1人で判断しなければならないことが辛い

通所介護ではその日に看護師が自分1人しか勤務していないということが多くあるため、自分1人で判断しなければならない場面が多く、辛くなることがあります。

もし利用者に何かあった時は、自分で利用者のかかりつけあるいは提携している病院に電話をし、事情を説明して指示を仰がなければなりません。

 

注意点!

ポイント

通所介護は、自分の判断に自信がない、1人で全てを判断することに不安があるという看護師にはお勧めできない職場となります。

 

(2)介護士とのトラブルが辛い

通所介護の看護師には、介護がメインとなる現場で働くことで、介護士とのトラブルが起こりうるということも辛い点です。

介護士の意見を尊重して仕事をしていくことが基本となりますが、やはり看護師としてどうしても譲れない面も出てきます。

また、介護現場での経験がない看護師はつい介護士の意見に反発してしまうということもあります。

 

看護師より介護士が多いため注意が必要

通所介護のような介護現場は、看護師より介護士の人数の方が圧倒的に多くなるため、看護師の意見に反対する介護士が1人でもいると集団で攻撃されるということもあります。

介護士など他職種と柔軟に関われない、介護現場で働いたことがないという看護師は、通所介護への転職が難しいかもしれません。

 

6.通所介護のパートと派遣看護師の時給

財布を持つ通所介護の女性看護師

通所介護では、パート(非常勤)や派遣という形態で働く看護師が多いです。

それぞれの時給事情は以下の通りです。

 

パートの時給は1200円~2000円

通所介護のパート・非常勤看護師の時給は、地域や経営母体によってもさまざまです。

高くて2,000円代、安くて1,200円前後と言ったところになります。

 

医療行為の有無と看護師の時給は特に関係が無い

医療行為の有無と看護師の時給は特に関係が無いようで、医療行為が多いから給料が高いかと言うと、そうではありませんでした。

 

派遣看護師の方がパートよりも時給が高い

通所介護の場合、派遣看護師の方を少し高くしてくれる事業所が多く、パートや非常勤よりも数百円程度時給が高い派遣看護師も珍しくありません。

ただ、その中には派遣のみ交通費は支給しないなどといった、待遇面が不十分な事業所もあるため、働く際には確認が必要です。

 

7.通所介護の看護師求人を探す際の確認事項

スマホを見る通所介護の女性看護師

冒頭でも述べた通り、通所介護の看護師求人は選び放題であるからこそ、必ず確認してほしいポイントがあります。

 

(1)日給で書かれているところは「時給」を確認する

通所介護の看護師求人によっては、時給でなく日給で給料が書かれていることがあります。

日給8,000円や1万円など大きい金額が書かれているとついつい給料が高いと思いがちですが、日給で書かれているところは時給で計算してから判断するようにしましょう。

日給で書いている事業所は、給料を時給換算してみるとかなり低いということが多くあるのです。

 

(2)福利厚生が充実しているか確認する

通所介護の看護師求人の福利厚生がどの程度なのかは必ず確認しましょう。

通所介護の経営母体は、企業から個人までさまざまです。

稀にですが、経営母体によっては福利厚生があまり手厚くなく、

  • 交通費の支給が無い
  • 車通勤が不可

などといった厳しい条件がある場合があるため要注意です。

 

(3)どの程度の医療行為があるのか確認する

再三お伝えしているように、通所介護は事業所によってやるべき医療行為が異なります。

そのためどの程度の医療行為があるのか確認したうえで、

  • 自分は医療行為をそもそもやりたいのかやりたくないのか
  • どの範囲までの技術ならできるのか

など、看護師としての自分の力量に見合った医療行為を行っているところを選択しましょう。

 

(4)事業所の求める経験条件が当てはまるか確認する

通所介護では看護師の配置人数が少ない分、転職者には看護師に条件を厳しくつけているところがあります。

もちろん、経験不問のところもありますが、自分の行きたいと考えている事業所が経験の条件をつけているかどうかは注意しておくべきです。

例えば経験年数が〇年必要、急性期での経験が必要、介護施設での経験が必要など、施設によって様々です。

 

まとめ

需要が高まり、求人がたくさんある通所介護だからこそ看護師の条件に見合った場所を選択することで働きやすい環境を手に入れることができるでしょう。

通所介護は事業所によって特色が色濃くあり、本当にやることなどが異なります。

通所介護での転職をする際にはよく吟味して選択するようにしましょう。


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この記事を書いた人

食べること、スポーツ観戦が好きな看護師です。社会勉強と称していろいろなところで働いた経験を綴っています。派遣看護師の経験もあり、派遣では回復期の病棟業務、ディサービス、検診センターで仕事の経験があります。


カテゴリー:デイサービス(通所介護)

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この記事を書いた人:RAY
(公開日:)(編集日::2017年11月14日)

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