著作者

ケロリン

現役看護師

ケロリン

( 看護師 )

看護サマリーの書き方とポイント!看護師の実力が試される

ケロリン
現役看護師ケロリン
看護サマリー 書きかた

看護サマリーは非常に重要な意味を持っている情報になります。

適切な看護情報が得られないことによって、適切な処置も施せず症状の改善が期待できなくなってしまうどころか、最悪の場合症状を悪化させることにつながることもあります。正しく患者情報を引き継ぐためにも看護サマリーの正確な作成は非常に重要な役割を果たしているのです。

しかしながら、看護サマリーの作成を苦手としている看護師は少なくありません。

看護師は常に業務に忙しいためじっくりと看護サマリーを作成している時間がないと言うのが現状なのです。

今回は、一流の看護師になるために、適切な看護サマリーを書くスキルを説明していきます。

1.看護サマリーとは?目的と意味について

看護サマリーとは

看護サマリーとは、患者の情報を要約した書類のことで、一般的には以下のように分類されます。

中間看護サマリー ・入院中に中間評価で作成する看護サマリー
・入院中の患者の状態や看護についてまとめる
転院看護サマリー ・転院先に渡す看護サマリー
・次の担当者がスムーズにケアできるようまとめる
退院看護サマリー ・退院時に作成する看護サマリー
・在宅療養の場合、次の担当者がスムーズにケアできるようまとめる

以上のことを「看護サマリー」いいます。

看護サマリーは入院期間中に行った治療や処置、看護を簡潔に記録として残すので、患者が再入院した時にも、前回どのような看護が行われたか参考にできます。

また、退院後の外来、転院先、在宅で継続した看護を提供できるように、入院中に看護する際注意していた点などを記載するため、受け入れ先で役立ててもらうことができます。

 

(1)中間サマリーについて

中間サマリーとは、入院中の患者の状態やこれまでに行ってきた看護についてまとめたものです。

長期入院が予想される患者に作成することが多いです。

 

ポイント!

ポイント

サマリーの内容は患者の基礎情報、家庭環境・キーパーソン、現在までの経過(治療、処置を含む)、内服、ADL状況、患者・家族説明、看護問題、看護の実際、評価を記載します。

 

(2)転院サマリーについて

転院サマリーとは、転院が決まり次に担当する看護師やスタッフがスムーズに患者のケアが行えることを目的に作成されます。

患者の基礎情報、家庭環境・キーパーソン、現在までの経過(治療、処置を含む)、内服、ADL状況、患者・家族説明、看護の実際、転院の運びになった理由や転院先で継続してほしい看護問題について記載します。

 

(3)退院サマリーについて

退院サマリーとは、退院時に作成され、退院後在宅療養になる患者の場合には次に担当する看護師やスタッフがスムーズに患者のケアが行えることを目的に作成されます。

 

補足説明!

ポイント

患者の基礎情報、家庭環境・キーパーソン、現在までの経過、内服薬、ADL状況、退院後の患者・家族の意向、退院指導の状況、看護問題、看護の実際について記載します。

 

2.看護サマリーを書くときにおすすめの本

看護サマリーを書くときにおすすめの本

看護サマリーを書く際に看護師におすすめする本を2冊ご紹介いたします。

2冊ともおすすめなので是非参考にしてみてください。

 

(1)地域につなげる「退院サマリー」を提案します

精神看護 2014年 9月号 特集 地域につなげる「退院サマリー」を提案します

 

書籍:『精神看護 2014年 9月号 特集:地域につなげる「退院サマリー」を提案します』
画像出典元:amazon.co.jp

退院サマリーは、膨大な時間を使って看護師が記載する割には、地域での活用状況が今一つという現状があります。

そのような現状を少しでも打開したいと、著者たちは退院サマリーにどのような記載があれば、地域で患者の支援につながるのかを考え、一つのフォーマットを作成した内容が記載されています。

 

(2)看護サマリーによる効果的な連携

精神看護 2014年 9月号 特集:地域につなげる「退院サマリー」

 

書籍:「看護実践の科学2015年5月号特集:看護サマリーによる効果的な連携」
画像出典元:amazon.co.jp

在宅療養する高齢者が増加するなか、医療、看護、介護の連携が強化されなければなりません。

患者、家族が安心して病院退院後に療養生活を送れるためには、何をどのような形で情報として提供されたら継続がスムーズに行われるのか、効果的な連携を結ぶ看護サマリーのありかたの実際が書かれています。

 

3.看護サマリー(中間・転院・退院)の見本例文

看護サマリー(中間・転院・退院)の見本例文

看護師サマリーが書きやすいように、中間サマリー、転院サマリー、退院サマリーの見本例文をご紹介いたします。

看護師自身が看護サマリーを書く際の参考にしてみてください。

 

例文1:中間サマリー「重症仮死で長期入院中の児」

中間サマリー

記入日:平成28年1月1日
受け持ち看護師:神田 かん子

患児名:山田 看子/4歳/女児/体重:15㎏
住所:東京都千代田区丸の内123/TEL:0123―4567―89×(母携帯)
家族構成:父37歳/母35歳/姉7歳/双子の兄4歳/キーパーソン:母
【現在までの経過】

在胎週数(38週2日) 出生体重(2584g)

平成25年10月26日T産婦人科にて第1子出生後に自然破水、臍帯脱出にて緊急帝王切開するが重症仮死にて出生。自発呼吸はなく、意識レベルJCS300であったため挿管し当院に搬送。10月26日~10月31日ECMO施行する。ECMO離脱後は人工呼吸器にてIMV管理をしていた。平成26年7月5日気管切開術施行。

現在気管カニューレアジャストフィット(カフ付き)使用中。気切孔の拡大あり。

気切孔の肉毛、出血がある際には肉毛には硝酸銀焼灼、出血時にはアビテン散布で経過観察中。

人工呼吸器にてIMV管理中。月1回血液ガスチェックを行い、CO2値、アシドーシスの有無をチェックし、データーに応じて呼吸器条件を変更している。

平成27年4月に感染所見あり、IVH挿入し抗生剤投与で改善みられるが、血管確保困難なため長期にわたりIVH留置していた。平成28年10月IVH長期留置による感染のリスク考え、IVH抜去となる。

平成29年1月肺炎所見あり呼吸状態悪化、抗生剤1週間内服し症状改善あり内服中止となる。

内服薬:なし
【ADL状況】

  • 食事:EDチューブよりラコール、マーゲンチューブよりヴィクレス注入中。
  • 排泄:入院当初は膀胱内留置カテーテルを留置していたが、長期に留置していると膀胱萎縮も起こるという理由から、現在は用手圧迫にて排尿中。尿量保たれているが、今後尿路感染、膀胱結石の発症など注意が必要。月1回検尿、尿沈渣提出中。
    排便状態見ながら1回/日ケンエーGE施行中。
  • 整容:一日2回(朝・夕)、ブラッシングケアを行っている。虫歯予防にフッ素入りホームジェル使用中。
  • 移動:べッドから車いす、ストレッチャーへの移動の際は看護師2名で平行移動している。
  • 入浴:2回/週 看護師2名でストレッチャーにてシャワー浴行っている。
    看護師1名がアンビューバッグを行い、もう1名がシャワー浴介助を行っている。
【患者・家族説明】

出生時の低酸素状態が長かったために、入院時から意識レベルはJCS300(痛み、刺激に反応しない)状態で、今後も覚醒する状況はないと医師から父母へ説明されている。

父母ともに医師から今後覚醒することはないといわれたことにショックを受け、表情はこわばっていた。説明直後は言葉にならない感じで、患児のベッドサイドに座っていたが、月日が経つにつれ、母が「自分がT病院を選んだからいけなかったのか、自分が妊娠中にもっと体調に気をつけておけば、こんなことにはならなかった。」などの自責の念と思える言動が聞かれていた。

【看護問題・看護の実際・評価】

(1)自発呼吸がなく気切孔の開大による事故抜去や体位変換や移動でカニューレ位置がずれる。吸引などで換気が十分に行えないことにより呼吸状態が急速に悪化する恐れあり

<看護の実際>
体位変換、移動、吸引時は抜管に注意し、カニューレの固定位置(アジャストフィット6cm)、SPO2値、呼吸器圧、胸の上りを確認している。
副雑音の有無、肺のエアー入りを確認し吸引している。
ベッド上では肩下にタオル3枚を入れて首を進展させる姿勢にしている。
緊急時にすぐに対応できるよう蘇生道具の確認、交換用の気管カニューレを勤務始めに確認している。

<評価>
カニューレ位置のずれはなく、肺音異常なし。SPO2値も98%~100%で経過しているので、このままのケアを続行する。

 

(2)気切部の肉芽形成や気切ひもで皮膚の発赤、びらんを起こしやすく、皮膚の状態の悪化、感染の恐れあり

<看護の実際>
固定ひもやチューブホルダーの圧迫、ゆるみの有無、皮膚の発赤、びらんの有無を毎回観察している。
気切ガーゼにはトレックスガーゼを使用。肉芽増強、出血時は硝酸銀で焼きアビテンを散布した。カニューレ鼻翼部、肩ひも下はデュオアクティブCGFで保護している。
1回/週 デュオアクティブCGFを交換し皮膚の評価をしている。

<評価>
気切部の肉芽はなく、気切ひもでの皮膚トラブルも現在は見られない。このままケアを続行する。

 

(3)患児の出生時からの障害による親子間愛着障害の恐れあり

<看護の実際>
家族面会の際には声かけを行い、患児の状態の変化や、覚醒時には
120回/分ある心拍が入眠すると90回/分ほどに下がり落ち着くことなど、患児の変化が見えることを伝えた。また、シャワー浴の際一緒にケアを行うなど、できるだけ、家族が患児と触れ合える機会を作った。

<評価>
看護師と一緒に患児のケアを行うことで、母から「意識がなくても爪や髪も伸びるし、夜は眠りについたり、この子は生きているんですね」という肯定的な言葉が聞かれるようになった。今後も、声かけや患児のケアを家族と一緒に行い、家族支援に努める。

 

例文2:転院サマリー「重症仮死で長期入院中の児」

転院看護サマリー

記入日:平成28年1月1日
受け持ち看護師:神田 かん子

患児名:佐藤 看子/4歳/女児/体重:16㎏
住所:東京都渋谷区渋谷123/TEL:0123―4567―89×(母携帯)
家族構成:父37歳/母35歳/姉7歳/双子の兄4歳/キーパーソン:母
面会状況:自宅が遠方であるために面会は月に2回程
【現在までの経過】

在胎週数(38週2日) 出生体重(2584g)

平成25年10月26日T産婦人科にて第1子出生後に自然破水、臍帯脱出にて緊急帝王切開するが重症仮死にて出生。自発呼吸はなく、意識レベルJCS300であったため挿管し当院に搬送。10月26日~10月31日ECMO施行する。ECMO離脱後は人工呼吸器にてIMV管理をしていた。平成26年7月5日気管切開術施行。

現在気管カニューレアジャストフィット(カフ付き)使用中。気切孔の拡大あり。

気切孔の肉毛、出血がある際には肉毛には硝酸銀焼灼、出血時にはアビテン散布で経過観察中。

人工呼吸器にてIMV管理中。月1回血液ガスチェックを行い、CO2値、アシドーシスの有無をチェックし、データーに応じて呼吸器条件を変更している。

平成27年4月に感染所見あり、IVH挿入し抗生剤投与で改善みられるが、血管確保困難なため長期にわたりIVH留置していた。平成28年10月IVH長期留置による感染のリスク考え、IVH抜去となる。

平成29年1月肺炎所見あり呼吸状態悪化、抗生剤1週間内服し症状改善あり内服中止となる。

これまで家族は自宅が遠方で月2回の面会しかできていなかった。今回家族の希望で自宅に近い病院へ転院する運びになった。

内服薬:なし
【ADL状況】

  • 食事:EDチューブよりラコール、マーゲンチューブよりヴィクレス注入中。
  • 排泄:入院当初は膀胱内留置カテーテルを留置していたが、長期に留置していると膀胱萎縮も起こるという理由から、現在は用手圧迫にて排尿中。尿量保たれているが、今後尿路感染、膀胱結石の発症など注意が必要。月1回検尿、尿沈渣提出中。便状態見ながら1回/日ケンエーGE施行中。
  • 整容:一日2回(朝・夕)、ブラッシングケアを行っている。虫歯予防にフッ素入りホームジェル使用中。
  • 移動:べッドから車いす、ストレッチャーへの移動の際は看護師2名で平行移動している。
  • 入浴:2回/週 看護師2名でストレッチャーにてシャワー浴行っている。
    看護師1名がアンビューバッグを行い、もう1名がシャワー浴介助を行っている。
【患者・家族説明】

出生時の低酸素状態が長かったために、入院時から意識レベルはJCS300(痛み、刺激に反応しない)状態で、今後も覚醒する状況はないと医師から父母へ説明されている。

父母ともに医師から今後覚醒することはないといわれたことにショックを受け、表情はこわばっていた。説明直後は言葉にならない感じで、患児のベッドサイドに座っていたが、月日が経つにつれ、母が「自分がT病院を選んだからいけなかったのか、自分が妊娠中にもっと体調に気をつけておけば、こんなことにはならなかった。」などの自責の念と思える言動が聞かれていた。

【看護問題・看護の実際・評価】

(1)自発呼吸がなく気切孔の開大による事故抜去や体位変換や移動でカニューレ位置がずれる。吸引などで換気が十分に行えないことにより呼吸状態が急速に悪化する恐れあり

<看護の実際>
体位変換、移動、吸引時は抜管に注意し、カニューレの固定位置(アジャストフィット6cm)、SPO2値、呼吸器圧、胸の上りを確認している。
副雑音の有無、肺のエアー入りを確認し吸引している。
ベッド上では肩下にタオル3枚を入れて首を進展させる姿勢にしている。
緊急時にすぐに対応できるよう蘇生道具の確認、交換用の気管カニューレを勤務始めに確認している。

<評価>
カニューレ位置のずれはなく、肺音異常なし。
SPO2値も98%~100%で経過している。

 

(2)気切部の肉芽形成や気切ひもで皮膚の発赤、びらんを起こしやすく、皮膚の状態の悪化、感染の恐れあり

<看護の実際>
固定ひもやチューブホルダーの圧迫、ゆるみの有無、皮膚の発赤、
びらんの有無を毎回観察している。
気切ガーゼにはトレックスガーゼを使用。肉芽増強、出血時は硝酸銀で焼きアビテンを散布した。カニューレ鼻翼部、肩ひも下はデュオアクティブCGFで保護している。
1回/週 デュオアクティブCGFを交換し皮膚の評価をしている。

<評価>
気切部の肉芽はなく、気切ひもでの皮膚トラブルも現在は見られない。

 

(3)患児の出生時からの障害による親子間愛着障害の恐れあり

<看護の実際>
家族面会の際には声かけを行い、患児の状態の変化や、覚醒時には
120回/分ある心拍が入眠すると90回/分ほどに下がり落ち着くことなど、患児の変化が見えることを伝えた。また、シャワー浴の際一緒にケアを行うなど、できるだけ、家族が患児と触れ合える機会を作った。

<評価>
看護師と一緒に患児のケアを行うことで、母から「意識がなくても爪や髪も伸びるし、夜は眠りについたり、この子は生きているんですね」という肯定的な言葉が聞かれるようになった。今後も、声かけや患児のケアを家族と一緒に行い、家族支援に努めてほしい。

【現在の主な問題点、連絡事項など】

・事故抜管や回路が外れるとすぐにSPO2が下がり、急速に呼吸状態が悪化するので、吸引や体位変換、ケア時は十分に注意する必要があります。

・骨が細く骨折しやすい状態であるため、ケア時に負荷をかけないようにしてください。

 

例文3:退院看護サマリー「人工呼吸器を装着した筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の退院サマリー」

退院看護サマリー

記入日:平成28年1月1日
受け持ち看護師:神田 かん子

患者名:山田 看吉/65歳/男性/身長:167cm/体重:65kg
生年月日:昭和27年8月10日
住所:東京都台東区上野動物園2丁目/TEL:0123―4567―89×(自宅)
家族構成:妻60歳/長女35歳/長男33歳/夫婦二人暮らし/キーパーソン:妻
【現在までの経過】

60歳のころから手や足が上がらない、箸が持ちにくいなどの症状が現れ、61歳の時に当院にて筋萎縮性側索硬化症(ALS)と診断される。その後も症状の進行が止まらず、つかまり立ちや伝い歩き、車いすにて日中過ごしていたが、平成28年1月起立困難、むせこみが見られはじめ、検査・治療目的にて当院へ入院となる。

2月に呼吸状態が悪化し挿管、人工呼吸器使用となる。翌月には気管切開となり、その後肺炎を繰り返していた。入院から1年6か月後より症状が安定し呼吸管理できるならば在宅療養が可能と医師より説明される。

【ADL状況】

  • 食事:経管栄養(胃チューブ使用)
  • 食事内容:エンシュアリキッド250mlと白湯100ml(6時、12時、18時、21時に注入)
  • 体位:ギャッジアップ15~30°仰臥位で注入。
  • 排尿:膀胱留置カテーテル挿入中(16Fr)1回/週交換。尿量1500ml/日
  • 排便:おむつ使用(1回/1-2日に軟便あり)3日以上便が出ないときにケンエーGE120ml浣腸を行う。
  • 整容:朝夕でホットタオルで顔を拭き、その後ブッシングケアを行っている。
  • 入浴:2回/週 ストレッチャーにてシャワー浴を看護師2名で行っている。
    看護師1名がアンビューバッグを行い、もう1名がシャワー浴介助を行っている。
  • 移動:自力では全く動けないため全介助。
    エアーマットを使用し、体位変換は2~3時間ごとに行っている。
  • コミュニケーション:快・不快の表情はある。

<ケアで気を付けること>

  • 呼吸管理:気管カニューレ(カフ付き)使用。
  • O₂:3Lインスピロン使用中。ネブライザー1日3回行っている。
  • 吸引:体位ドレナージを行い、排痰を促し適宜吸引している。
内服薬:酸化マグネシウム1.0g 1日1包
【患者・家族説明】

現在症状も安定してきているので呼吸管理ができるならば在宅療養は可能と説明されている。

<退院後の患者・家族の意向>
本人・家族ともに在宅看護サービスを利用して自宅で介護を希望。
主に妻と結婚している長女が介護することになり、長男は仕事のため介護への積極的な参加はできないとのことだった。

【退院指導の状況】

患者のケアに妻と長女に参加してもらい、吸引、マーゲンチューブからの注入、シャワー浴、おむつ交換、ネブライザー、ブラッシングケアをパンフレットを用い説明し、2回実際二人に行ってもらった。

1回目はぎこちない感じで二人とも行っていたが、2回目は二人で練習したらしく、スムーズに行えるようになっていた。長男は仕事のためにケアに参加することはできなかった。

【看護問題・看護の実際】

(1)分泌物の貯留や喀痰喀出困難のため肺炎などの呼吸器感染を起こす恐れあり

<看護の実際>
入院中に病院看護師、訪問看護ステーションの看護師、妻と長女で3回にわたり人工呼吸器の管理、呼吸器ケアについての勉強会を行っている。
退院後、訪問看護師には1日2回の排痰ケアの実施を依頼した。また、訪問時に妻や長女への人工呼吸器の取り扱いやアラームへの対処方法をチェックしてほしいと依頼している。

 

(2)呼吸器感染症やドレーン留置により感染の恐れあり

<看護の実際>
入院中は胃チューブ、気管カニューレ、膀胱留置カテーテルの定期的な交換と留置状態の確認を行っていた。
気管切開部の皮膚の清潔に努め、カフ圧の確認を行い、唾液や痰の垂れ込みや皮膚異常の予防に努めていた。
気管カニューレ、胃チューブ、膀胱留置カテーテルによる異常徴候の見分け方、対処方法を家族に指導し、異常時の連絡先を一覧表にして自宅電話の近くに張る、携帯に連絡先を入力するように話した。

 

(3)在宅看護を家族が行うことで、家族が身体的・精神的疲労を感じる可能性がある

<看護の実際>
妻や長女に在宅療養に向けての不安や思いがないか、生活スタイル、生活リズムについて聞きながら確認した。

妻が「時々外出したい」という希望があり、長女訪問時、看護師やヘルパー訪問時に外出してもらうように生活リズムの調整を行った。
家族が休養が取れるよう、定期的に施設でショートステイができるようにケアマネジャー、訪問看護師に働きかけた。

 

以上が看護サマリーの見本例文になります。次に書き方の注意点を確認していきましょう。

 

4.看護サマリーの書き方について

看護サマリーの書き方

看護サマリーに書く内容については内容は以下の通りです。

看護サマリーの書式は特に定められた形式が存在するのではなく、各医療機関によって異なるので注意しましょう。

患者の基礎情報 氏名、性別、生年月日、住所、連絡先などを記載
家庭環境・キーパーソン 家族構成やキーパーソンがだれなのかを記載
現病歴 現在罹っている病名(医師から診断されたもの)を記載
既往歴 これまでに罹ったことのある病気を記載
内服薬 内服している薬の記載。服薬回数、服薬管理についても記載
ADL(日常生活動作) 食事、排泄、整容(着替え、洗面、歯みがき、整髪など)
移動、入浴など基本的な動作について
「できること」「できないこと」を明確に記載
患者・家族説明 ・医師が患者・家族にどのように病状や今後について話しているか記載
・患者・家族面談の際に記録している面談記録や医師記録などを参考にして記載
看護問題 これまで看護を行ってきた中で、問題となっている事柄について記載
看護の実際 実際に行った看護について記載
評価 看護を行ってみての結果と、今後の展開を記載
(中間看護サマリーのときのみ)

以下、看護サマリーの書き方で注意することをピックアップしてお伝えします。

 

(1)患者に関する「正確な」情報を記載すること

住所、氏名、連絡先を正確に記入し、なぜ入院していたのかという正確な病名や情報を記載します。

入院時の場合は病名がはっきりしない場合が多く、検査結果後の確定した病名を正確に記載するようにしましょう。

 

 

補足説明!

ポイント

ADL(日常生活動作)は特に重要となり、施設や病院に入院転院するときは、日常生活動作(ADL)の情報が重要視されます。

 

(2)現病歴記載時の注意点

現病歴とは入院から現在の状況までを詳しくまとめた内容を記載します。

特に重要となってくるのが「治療を施したうえで最終的にどうなったのか」ということを、より詳しく記載する必要がありますそれが転院先や新たな入所先にて今後の治療方針を決めるための基準になってくるからです。

 

(3)患者・家族説明は必要事項のみをピックアップ

患者や家族への説明に関しては、内容があいまいに記載されていることも多かったり、内容が多すぎることもあったりするため、必要な情報だけをピックアップして記載します。

また、その情報がいつどのように誰に対して提供されたのかを正確に記載する必要があります。

 

5.看護サマリーのポイント!分かりやすくまとめる

看護サマリーのポイント

看護サマリーをわかりやすくまとめるポイントは大きく分けて2つあります。

  • 看護師以外の職種が読んでも分かるようにまとめる
  • 本当に必要な情報だけをピックアップ

看護サマリーを見るのは看護師や医師だけでなく、入院調整をする事務の方、ケアマネジャー、介護福祉士、社会福祉士、理学療法士、作業療法士、言語療法士など他職種の方も看護サマリーから情報収集をします。

そのため情報の内容によっては、担当医師から看護師あてに連絡が来ることもありますので、内容に不備がないように、質問がきても対応できるような看護サマリーにしておくことが重要です。

それでは、ポイントを以下で説明していきます。

 

(1)看護サマリーでは略語は使わないこと

医療者は一般的に略語を使いがちですが、看護サマリーを書く際には、略語は使用せずに正式名称で記載してください。

例えば、以下の通りです。

×サイナス 〇洞調律
×サクション(SC) 〇吸引
×体交(PC) 〇体位変換
×TF 〇経管栄養
×肺雑音 〇副雑音

このように、アルファベットで書かれた医療用語、看護用語、病院や施設独自の造語などは使用しないでください。

 

(2)誤字、脱字に注意すること

看護サマリーを書く際には、誤字、脱字に注意してください。

誤字、脱字が多い場合、看護サマリーで伝えたいことが相手に伝わらないばかりか、「確認不足が多い看護師」という悪い印象を相手に与えてしまいます。

 

補足説明!

ポイント

看護サマリーはパソコンで書くことが一般的だとは思いますが、打ち間違いや変換ミスにも気を付けてください。誤字、脱字、打ち間違い、変換ミスがあると文章の意味が通じなかったり、読みづらい文章になったりします。

 

(3)書き進めやすいところから書くこと

多くの看護師が経過情報を記載するのを苦手としています。

経過以外の部分を先に埋めてしまってから、経過以外の項目を先に埋めてしまった方が後が楽になりますし、書きやすいところから書き始めて、情報が取れていない部分は書くのを後に回すなど工夫してみてください。

 

何を伝えて、何を書きたいかに集中する

何を伝えたいか、何を書きたいかに集中するためにも、見出しを書いてから、文章を箇条書きにして、筆が進みそうなところから埋めていくという作業をしてみましょう。

その作業を繰り返すうちに、少しずつ書けるようになっていきます。

 

 

(4)自分の書いた看護サマリーを読んでもらうこと

わかりやすい文章が書けるようになるには、日ごろから本を読んで、語彙を増やしたり、自分の文章を他人に読んでもらいアドバイスをもらうなどしていると、自然に身についてきます。

まずは、自分の書いた看護サマリーをプリセプターに読んでもらう、カンファレンスにかけてアドバイスをもらうなどしてみましょう。

 

(5)看護師サマリーをケアマネジャーに伝えるポイント

看護サマリーをケアマネジャーに伝えるポイントは、もともと医療者ではなかったケアマネジャーもいるので、医療用語や略語は控え、わかりやすい言葉で伝えることを心がけましょう。

 

患者・家族が自宅退院する場合について

患者・家族が自宅退院する場合は、患者・家族が自宅に帰るにあたり、

  • 何に不安を持っているか
  • どのようなことを知りたがっているか

などを看護サマリーにも記載し、ケアマネジャーにも伝えることが大事です。

 

まとめ

看護サマリーを適切に書けることは、看護師としてのスキルアップにつながりますし、看護師の実力がはかれる媒体でもあります。

看護サマリーを書くという事は、看護師自身が看護を振り返るには良い機会ですが、膨大な時間を費やす可能性が高く、勤務時間外に書くことも多いため大変です。

私は、退院時に慌てないため月間看護サマリーを作成し毎月見直し、パソコンに保存して、退院前に修正をかけて提出していました。

看護サマリーの作成を苦手としている看護師も多いのが現状ですが、ここで紹介した重要なポイントを押さえることで、看護サマリーが書きやすくなるでしょう。

皆さんも自分のやりやすい方法で、書きやすいところから看護サマリーを書いてみてください。


看護師求人サイト口コミ

1位  ‣看護のお仕事
 【全国対応】【お祝い金最大12万円】
 →看護のお仕事口コミへ
2位   ‣ナースではたらこ
 【全国対応】【担当質高・求人数高】
 →ナースではたらこの口コミへ
3位   ‣マイナビ看護師
 【全国対応】【担当者質高】
 →マイナビ看護師の口コミへ
4位   ‣ナース人材バンク
 【全国対応】【求人数高】
 →ナース人材バンク口コミへ
5位   ‣ナースフル
 【全国対応】【コンサル高】
 →ナースフル口コミへ

現役看護師の口コミを元に、看護師求人サイトをランキングしています。口コミには個人差がありますので、登録しながら比較することが、転職成功への近道となります。

口コミランキング

この記事を書いた人

神奈川の総合病院で5年、その後地方の総合病院で11年勤務し、看護学校で2年教員をしました。母の介護を境にクリニックに勤務するようになり、現在はパートとして働いています。自分の環境に合わせて働き方を変えているので、いろいろな働き方をしたいという方のお力になれると思います。


カテゴリー:看護師の実情

→ このブログへメッセージを書く


→ 看護師ブログ一覧へ → 看護師ライター一覧へ


この記事を書いた人:ケロリン
(公開日:)(編集日::2017年11月29日)

運営:「看護師転職ジョブ」当掲載の記事・写真等の無断複製・転載を禁じます。

応援メッセージまたは記事へのコメント

メールアドレスが公開されることはありません。