産業保健師への看護師転職9つのポイント

産業保健師への看護師転職

このページでは、産業保健師への看護師転職で知っておきたい9つのポイントについて紹介します。産業保健師と企業保健師の違いは?平均給与は?気になる疑問を解消します。ポイントを押さえて転職活動に臨みましょう。

1.産業保健師として働く看護師の仕事

産業保健師として働く看護師の仕事

産業保健師は、企業に所属する従業員が健康を維持しながら働き続けられるよう、主に一次予防対策を行います。実際の仕事内容については以下の通りです。

  • 職場環境改善
  • 職員健康診断の運営・実施
  • 健康教室の開催(禁煙指導や生活習慣病予防指導など)
  • 全従業員に向けたストレスチェックの実施
  • 健康問題を抱える従業員との個人面接
  • 産業医面接のスケジュール管理
  • メール対応や書類作成などの雑務

上記のように、非常に幅広い仕事を担うのが産業保健師の特徴です。それぞれ詳しく見ていきましょう。

職場環境を改善し快適な職場へ

職場環境を改善し快適な職場へ
職場環境を改善し、従業員にとって働きやすい快適な職場を提供することは、産業保健師の大切な仕事です。

職場環境改善とは作業環境管理・作業管理・健康管理の3管理体制で成り立っており、基本的に産業保健師はこの管理体制に沿って仕事を行っていきます。

 

(1):「作業環境管理」では作業空間をチェック

作業環境管理では、作業をする空間(温度・湿度・証明・色彩)がそこで働く従業員にとって快適なものであるかをチェックします。問題があると判断された場合には、管理者へ報告し改善を求めます。

 

(2):「作業管理」では従業員が身体に負担なく働けているかをチェック

作業管理では従業員が身体に負担なく働けているかをチェックします。例えば、工場で働く従業員が作業姿勢に無理はないか、デスクワークを行う従業員のパソコンの位置は適切であるか、などといった点を確認していきます。

 

(3):健康管理では全従業員の健康状態をチェック

定期的な健康診断などで全従業員の健康状態を把握し、何か問題があれば産業保健師が個別に声をかけ介入していきます。また、必要に応じて専門的な医療機関を紹介することもあります。

 

定期的に職員健康診断を行う

定期的に職員健康診断
産業保健師が採用されているような大企業では、一般的に1年に1~2回職員健康診断を行います。企業の中で特設会場を設置し健康診断が行われることもあれば、会社の近くにある健診センターで行う場合もあります。

いずれにしてもこれらの手配は全て産業保健師が行うことになります。

 

健診結果を集計し、問題がある従業員をピックアップ

産業保健師は健康診断結果を集計し、健康上の問題がある従業員をピックアップします。その情報は産業医と共有し、どのように対応していくかを決めていきます。例えば産業医との面接を勧めたり、専門機関への受診を勧めたりします。

なお、その際は絶対にプライバシーを守れるよう様々配慮していく必要があります。

 

データを分析し、健康問題の傾向をつかむ

全従業員の健康診断結果データを分析し、企業内の健康問題の傾向も把握します。その結果に基づき、次の項にある「健康教室」の題材を決めていくこともあります。また、ポスターを作成するなどして注意喚起を促すこともあります。

 

健康教室を開催しポピュレーションアプローチを行う

健康教室を開催しポピュレーション
産業保健師の腕の見せ所が「健康教室」によるポピュレーションアプローチです。エビデンスに基づいた企画の提案を行い、予算を通し、当日できるだけ多くの従業員に来ていただくよう工夫するなど、かなり労力が伴う仕事の1つです。

以下に健康教室の題材例を記載していますので、参考にしてみてください。

  • 始業前体操キャンペーン
  • 肩スッキリ教室
  • 健康生活月間 スッキリ睡眠コース
  • 外国人労働者向けの健康講和
  • アドラー心理学を活かした新入社員健康教育
  • 自分の肺年齢を調べてみよう

 

ポイント!

ポイント

ただ一方的に産業保健師が話すだけでは受講者もつまらなくなってしまうため、どのように参加者を巻き込み、どこで笑いをとるかなどを緻密に考えていく必要があります。

 

全従業員に向けたストレスチェック

全従業員に向けたストレスチェック
2015年の改正労働安全衛生法施行に伴い、産業保健師の仕事の1つに「ストレスチェック」が加わりました。従業員50人以上の企業においては、ストレスチェックの実施が義務化されています。

 

ストレスチェック運用の流れ

ストレスチェックは以下の流れで運用していきます。

  1. ストレスチェックシートを全授業員に配布
  2. 産業保健師が結果を集計
  3. ハイリスク者をあぶりだし、産業医面接に繋げる
  4. 従業員の傾向を把握し、職場環境改善に繋げる

ストレスチェックはまだ導入されたばかりであり、どこの企業の産業保健師も手探り状態で運営しています。また企業によっては、専門の業者へ全て委託しているところもあります。

 

健康問題を抱える従業員との個人面接

健康問題を抱える従業員との個人面接
産業保健師は、身体の悩みや心の悩みを抱える従業員の個人面接も行います。当事者の従業員が直接、面接に来ることもありますし、健診の結果を見て産業保健師から声をかけることもあります。

また管理職から、部下との面接を依頼されることもあります。これらの情報は、産業医らと共有され、状況に応じて産業医面接に繋げていきます。

 

健康診断後、必ず産業保健師面接がある企業もある

健康診断後、その結果を元に必ず産業保健師面接を行うところもあります。その際には、普段の生活週間を聞き出し必要に応じて改善事項を伝えます。産業保健師が10名以上いるような工場では、このような体制をとっているところが多いようです。

 

産業医面接のスケジュール管理

大企業の場合は常に産業医を常駐させているところがあります。産業医は毎日、従業員との面接を行うのですが、そのスケジュール管理も産業保健師の仕事の1つです。

このように、産業医と産業保健師は常に連携を取りながら二人三脚で業務を遂行していくことになり、時には産業医の方から面接を振られることもあります。

 

スケジュール管理はかなり大変

基本的に1回の面接は30分程度と決められているところが多いですが、人によっては大幅に延長してしまうこともあります。そうなると、次に待機していた人が勝手に帰ってしまうようなことがあります。

またメールのやり取りのミスでダブルブッキングしてしまうケースも珍しくなく、スケジュール管理はかなり大変なのです。

 

メール対応や書類作成などの雑務

メール対応や書類作成などの雑務
上記のような仕事(健康教室や個人面接など)を支えているのは、日々のメール対応や書類作成などといった雑務です。そのため、病院看護師とは違いデスクワーク中心となるのが、この仕事の特徴です。

 

怪我の手当て、体調不良者の看護など

もっと具体的な業務内容を細かく見ていくと、勤務中に怪我をした人の手当て、体調不良になった人の看護、健康診断の実施、健康指導など、学校の保健室でやっているような業務に近い部分があります。

 

健康相談の対応、勤務状況・形態の把握

健康相談の対応
従業員の健康についての相談に応じるのはもちろんとして、職場での人間関係の悩みやストレスについても話を聞き、場合によっては勤務状況によって従業員が健康を損ねていないかどうか、というような勤務形態にも気を配り、企業に対して従業員の健康維持のために必要と考えられる提案を行っています

看護師から転職した場合、病院で見てきた患者さんたちとは少し違った人たちの相手をすることになります。広い意味では同僚とも言える人たちですから、その悩みを聞く上で他の人の話を聞くこともあるかもしれません。

 

ポイント!

ポイント

病院での勤務と違い、夜勤や土日祝日の出勤はあまりありませんが、また違った負担がかかることもあります。怪我の手当て、病気の看護であれば経験があることも多いですが、他の業務に関してはあまりやったことがない人も多いですから、最初は戸惑うこともあるかもしれません。

 

2.産業保健師と企業看護師の違い

産業保健師と企業看護師の違い「産業保健師と企業看護師は何が違うの?」と思われる方も多いでしょう。結論から言ってしまえば、双方の仕事内容に違いはなく「同じ職種」だと考えて間違いありません。

ただし、産業保健師として募集している場合と企業看護師として募集している場合では「求められる資格」に違いが出る傾向にあります。詳しく見ていきましょう。

 

産業保健師も企業看護師も仕事内容は変わらない

産業保健師としての肩書きを持とうが、企業看護師としての肩書きを持とうが、仕事内容や役割に大きな違いがあるわけではありません。もちろん、所属する企業によって、具体的な仕事内容などは変わってきますが、いずれにせよ「社員の健康管理を担う」というのは共通しています。

 

産業保健師の場合は「保健師資格」が必要なことがある事

基本的に、産業保健師に求められるのは「看護師資格」です。しかし、産業保健師という名称で募集を出している企業の場合、募集要項に「保健師資格」を必須としているところもありますので注意してください。

企業看護師は「看護師資格」あればOK

企業看護師という名称で求人が出されている場合は、「看護師資格」があれば基本的には問題ないはずです。ただし、ここに書いてあることはあくまえで「傾向」ですので、実際に応募する際には、企業の募集要項に書かれてある「条件」の欄をしっかり確認するようにしましょう。

 

3.産業保健師として働くのに求められるスキル

産業保健師として働くのに求められるスキル

産業保健師の仕事内容からも分かるように、産業保健師に求められるスキルは一般の病院で働く看護師とは少し異なります。詳しく見ていきましょう。

  • 指示されなくても動ける行動力
  • 社会人としての基本的なマナー
  • コミュニケーション能力
  • カウンセリング能力
  • リーダーシップ力
  • パソコンスキル

特に、これまで病院でしか働いたことのない看護師は、これらのスキルが必要になることをしっかり頭に入れておきましょう。

 

指示されなくても動ける行動力

産業保健師は病院の看護師とは違い、1~2人体制で構成されていることが多いです。そのため、上司の指示がなくても、自ら積極的に動ける行動力が必要です。

また、産業保健師の仕事は非常に流動的であり、「これ」と定義するのがなかなか難しいです。勤務する企業によっても、また時代にも左右されます。だからこそ、誰かの指示のもとでしかた動きたくないという看護師にはあまり向いていない職種なのです。

 

産業保健師の仕事は創意工夫が求められる

先にも述べた通り、産業保健師の仕事は1つの枠にはめることが難しいため、創意工夫が求められるのです。「健康教室」が特に分かりやすい例ですが、仕事に明確なルールがあるわけではないため「ただやればいい」というわけにはいかないのです。

 

社会人としての基本的なマナー

産業保健師は、保健師という肩書きを外してしまえば、その企業に所属する1人の従業員に過ぎません。そのため、初めて企業で働くのであれば尚更のこと、社会人としての基本的なマナーを復習しておく必要があります。

服装のマナーから名詞の渡し方といったところまで、病院ではどうしも習得できない面も多いため、新卒向けのマナー本を1冊購入し目を通しておくと良いでしょう。

 

他部署とも円滑に連携できるコミュニケーション能力

産業保健師の仕事で関わる相手は健康問題を抱える従業員だけではありません。他部署のスタッフとも連携を取りながら仕事を行っていきますので、コミュニケーション能力は必須です。

他人を上手く頼ることができず1人で仕事を抱え込むタイプの看護師が産業保健師になると、何かと苦労することが多いため注意しましょう。

 

個人面接に活かせるカウンセリング能力

産業保健師は、メンタル的な不調を抱える従業員と個人面接を行う機会が多いためカウンセリング能力も必要なのです。

看護師の経験があればこの辺はあまり心配することもないかもしれませんが、今話題の「うつ病」「新型うつ病」「ADHD」「アスペルガー」などの知識については、一通り勉強しておいた方が良いでしょう。

 

大勢をまとめられるリーダーシップ力

産業保健師が関わる健康教室や健康診断は大勢の従業員を対象としていますから、彼等をまとめられるリーダーシップ力が必要です。

人前に立って話すような機会も多いため、そういったことが苦手なタイプの看護師にはあまり向かない仕事だと言えます。

 

基本的なパソコンスキルは予め身に付けておこう

産業保健師は以下のような書類を作成することが多いため、ワード、エクセル、パワーポイントなどに関する基本的なパソコンスキルは予め身に付けておくようにしましょう。

  • 健康便り
  • 健康教室の企画書
  • 健康診断結果の集計表etc.

高度な技術は必要ありませんが、上記の書類をスムーズに作成できるくらいのスキルは持っておくと良いでしょう。

 

4.産業保健師として働くのに必要な資格

産業保健師として働くのに必要な資格

産業保健師として働くのに必要な資格、あると良いとされる資格を紹介していきます。産業保健師は人気が高い求人の1つであるため、転職を有利に運ぶためにも取得を検討してみてください。

 

保健師資格が必須な企業もある

産業保健師の応募資格は以下の3パターンがあります。

  • 要:看護師資格のみ
  • 要:看護師資格と保健師資格
  • 要:保健師資格のみ

基本的には看護師資格さえあれば応募できる求人が多いですが、中には保健師資格も必須としているところがあります。

 

ポイント!

ポイント

保健師資格を新たに取得するとなると時間もお金もかなりかかってしまうため、看護師資格しか持っていない場合は、その条件に合った求人を選択した方が効率的です。詳しくは「看護師から保健師になる注意点とメリット・デメリットについて」を参考にしてください。

 

産業保健師におすすめの資格

産業保健師にあった方が良いとされる、現場で使える資格は以下の通りです。

  • 産業カウンセラー
  • 労働衛生コンサルタント
  • 第一種衛生管理者

採用時にどれか1つでも取得していると強みとなるだけでなく、実際に就職して働き始めてからの仕事でも役立つことが多いです。以下で詳しく説明しているので興味がある方は参考にしてください。

 

産業カウンセラーについて

産業カウンセラーとは、企業で働く人達のメンタルヘルスを支えるカウンセラーです。個人面接を行うのはもちろんのこと、必要に応じてメンタルヘルスに関する研修や講話を行うこともあります。産業保健師のスキルアップ資格としても注目されています。詳しくは「一般社団法人日本産業カウンセラー協会JAICO」をチェックしてください。

 

労働衛生コンサルタントとは

労働衛生コンサルタントとは企業の労働環境をチェックし、従業員が安全・安心な環境で働けるよう活動する人のことです。工場で働く産業保健師には特に役立つ資格だと言えます。

なお、この資格は国家資格であり、看護師・保健師の他にも産業分野で働く医師や薬剤師も取得しています。受験に関する詳細は「公益社団法人安全衛生技術試験協会」をチェックしてください。

 

第一種衛生管理者とは

第一種衛生管理者とは、全ての業種の事業場において労働環境の衛生改善を担当することができる人です。50人以上の従業員がいる企業の場合は、必ず衛生管理者を配置させるよう定められています。

保健師資格を保有していれば書類を申請するだけで取得できるため、該当者はこれを機に取得してみてはいかがでしょうか。詳しい手続きの方法については「公益社団法人安全衛生技術試験協会」のページをチェックしてください。

 

5.産業保健師の平均年収・平均給与

産業保健師の平均年収・平均給与

2015年現在、企業の保健室や医務室などで従業員の健康管理をする産業保健師は、病院で働いている看護師と比較すると、平均的な年収は高めです。実際に色々な求人媒体を使い、求人情報を探して見てみると分かるのですが、月給は25万円ほど、年収では500万円ほどが相場となっています。

全国的な看護師の平均年収は、約469万円ほどですからそれと比べると30万円くらいは高い、ということになっています。

 

非常勤として良い条件で働ける可能性が高い

正社員としての求人よりも非常勤としての求人が多いのですが、バイトとしての募集でも時給は約1700円から2000円ほどであることが多いです。

場合によっては、結婚したなど家庭の都合で夜勤が難しい、土日祝日は厳しい、毎日の勤務は難しい、という場合に一般的なパートやバイトとして働くよりも、かなり良い条件で働けるかもしれません

 

看護師免許を持っている分優遇されている

金額だけを見れば、ものすごくお給料が高い職業である、とは言えないかもしれませんが、日勤のみで土日祝日が休みであることを、一般企業で働いている同世代のOLやサラリーマンの平均的な年収と比較して、あわせて考えてみると看護師という資格を持っている分だけ、優遇されていることが分かります。

そして、夜勤があり土日祝日であっても仕事があることもある病院の看護師と比べても、夜勤がない上に土日祝日はきちんと休め、さらに年収は少し割高である、ということを見れば、かなり優遇されていると言えるのではないでしょうか。

 

6.産業保健師への看護師の転職メリット

産業保健師への看護師の転職メリット

産業保健師への看護師の転職メリットにはどのようなものがあるのでしょうか。下記のポイントについて確認してみましょう。

  • 福利厚生が充実した環境で働ける
  • 夜勤なしの仕事にしては給与が高め
  • カレンダー通りのシフトで働ける
  • 体力的な負担は軽減できる
  • 自分の行動がダイレクトに反映される

 

福利厚生が充実した環境で働ける

福利厚生が充実しているところが多いのは、産業保健師を採用している企業の多くが大手企業だからです。公務員ほどではないですが、とても恵まれていると言えます。

正職員として転職することができれば、産休・育休手当も利用できます。たま、小さい子供がいる産業保健師にとっては非常に嬉しいメリットとなる「託児所」が設置されていることもあります。

 

夜勤なしの仕事にしては給与が高め

看護師が働く職場には給与が高く設定されているところが沢山ありますが、夜勤や休日出勤なしで産業保健師ほどの給与がもらえるところは、かなり限られています

そのため「夜勤はもうやりたくないけど給与は落としたくない」という看護師にとっては最適な仕事なのではないでしょうか。

 

カレンダー通りのシフトで働ける

産業保健師は、病院看護師とは違い完全にカレンダー通りのシフトで働くことができます。土日祝はもちろん休みですし、ゴールデンウィーク・夏季休暇・年末年始はまとまった休みを取得することができます。

人が少ない平日にゆっくり遊ぶことはできなくなってしまいますが、家族や友人とのことを考えると、カレンダー通りのシフトの方が何か都合がいいはずです。

 

体力的な負担は軽減できる

産業保健師はデスクワークが中心であり、病院看護師と比較すると体力的な負担はかなり軽減できます。日によっては、健康管理室に一日中こもっていることもあります。

そのため、体力に自信がなくなってきた30代中盤の看護師が心機一転、産業保健師に転職するケースも多いです。

 

自分の行動がダイレクトに反映される

産業保健師は少人数体制で構成されているため、自分の行動がダイレクトに仕事に反映されます。そのため、1人1人の産業保健師が担う責任はとても大きくなるのですが、その分病院にいた時には得られなかったやりがいも感じられるはずです。

産業保健師に適性がある看護師にとっては、楽しくて仕方がない仕事となるでしょう。

7.産業保健師への看護師の転職デメリット

産業保健師への看護師の転職デメリット

産業保健師に転職するデメリットは以下の通りです。

  • 勤務期間が臨床経験に加算してもらえない
  • 正職員の求人が少ない
  • 1人職の場合、周囲に相談できる人がいない
  • 勤務する企業によっては毎日夜遅くまで残業がある

看護師が産業保健師へ転職した場合、デメリットとして最も大きい可能性があるのが、医療行為に関することです。

 

勤務期間が臨床経験に加算してもらえない

産業保健師の業務でも、怪我の手当てや病気の看護はしますが、医療行為はほとんどない場合が多いのです。そのため、産業保健師を経験し、その後に医療現場への転職をする場合、産業保健師としての勤務期間は臨床経験として加算してもらえない可能性も高いです。

 

出戻り転職をする場合に経験の加算は病院ごとに方法が異なる

産業保健師を辞め、病院等に出戻りをする場合の経験の加算については、それぞれの病院で独自の加算方法があるのです。

病院での経験を加算するケースでも精神科や外来などは経験として加算しない規定のところも多いですし、何年何ヶ月の何ヶ月という部分を端数としてカットしてしまうケースもあれば、資格を取得した後は全て経験として加算するケースもあるなど、本当に様々です。

 

正職員の求人が非常に少ない

産業保健師の求人は正職員のものが非常に少ないという特徴があります。最初は派遣社員として勤務してから正職員への道が開けるケースもありますし、また産業保健師の経験者しか正職員として採用されないこともあります。

 

ポイント!

ポイント

「正職員の求人」にこだわりすぎてしまうと、なかなか就職が決まらないことも考えられますので、「まずは派遣社員として経験を積もう」と腹を括ってしまった方が無駄な時間を過ごすこともなく将来的にもプラスになるでしょう。

 

1人職の場合、周囲に相談できる人がいない

産業保健師が1人しかいない職場では、周囲に相談できる人が不在ため、これまで産業保健師として働いたことがなかった人は、非常に心細い思いをするかもしれません。

また、そのような職場では、上司が医療関係者ではない可能性もあります。

 

毎日3~4時間残業する企業もある

忙しい企業に転職すると、毎日3~4時間残業しなければならないこともあります(正職員・派遣問わず)。産業保健師が1~2人しかいないような職場ではこういった傾向が強いようです。

特に、健診の時期や健康教室前は、どこの企業でも残業になることを覚悟しておいた方が良いでしょう。

 

8.産業保健師への看護師の転職注意点

産業保健師への看護師の転職注意点産業保健師への看護師転職で注意すべき点はなんでしょう。ポイントを押さえて転職活動に臨みましょう。

  • 企業の意向によって求める人材が異なる
  • 仕事内容をしっかり確認しておく
  • 求人が少ないので転職するのが難しい
  • 一緒に働く医療職者が何人いるのかを確認する

上記の点を踏まえ、自分に合った企業を見つけていくようにしましょう。

 

企業によって求める人材が異なる

同じ看護師であっても、企業によって求める人材が異なることを覚えておきましょう。例えば、怪我が発生する頻度が高い工業系の企業では臨床経験の豊富な看護師が求められますし、外資系の企業の場合は臨床経験よりも英語力の方が重視されることもあります。

つまり、自分が持っているスキルに合った企業を選ぶ必要があるのです。

 

仕事内容をしっかり確認しておく

求人内容、仕事内容はすべて企業側が決めていますので、同じ産業保健師であっても企業の業種や規模、方針などが違えばまったく違った仕事内容になる可能性があるのです。

そのことを、しっかり意識して求人情報を見る際にチェックしておかないと、想像と違った業務内容だった、ということも起こりかねません。

 

一般企業勤務と工場系企業勤務で仕事内容は変わる

一般企業の産業保健師と工場系の企業で働く産業保健師で比較しても、仕事内容は大きく変わります。一般企業の場合は、大体最初に述べた仕事内容の通りなのですが、工場系の企業はかなり特殊です。

産業保健師も1~2人ではなく10人以上配置されていますし、毎日得健診業務が行われているところも多いです。また工場で働く産業保健師は採血を行うことも多いので注意しましょう。

 

求人が少ないので転職するのが難しい

産業保健師への転職はかなり人気が高く、狭き門と言われていることも覚えておかなければなりません。

企業が健康保険組合を持っている場合、保健師を配置する必要がありますが、健康保険組合を持っていない企業の場合は保健師を配置することは義務ではありません。そのため、配置していない企業もありますし、配置していてもごく少数であることが多いです。

 

一緒に働く医療職者が何人いるのかを確認する

産業保健師として転職することを考える場合、待遇や仕事内容、職場の環境などはしっかり調べておかなければなりません。特に、一緒に働く保健師、同じ医療系の職員が何人いるのかということは、きちんと確認すべきポイントです。

保健師も医療系の職員も合わせて自分1人、という場合にはかなりの業務量となりますので、そういった求人に応募する際はある程度気構えが必要です。

 

ポイント!

ポイント

産業保健師が1~2人しかいないような職場では不安が大きい場合は、工場系の企業を選択すると良いでしょう。

 

9.産業保健師への看護師転職求人の探し方

産業保健師への看護師転職求人の探し方

看護師から産業保健師へ転職しようとしていて求人を探す時、募集がそもそもかなり少ないだけでなく、企業で働きたいと考える人がとても多いため、非常に倍率が高いという特徴があります。そのため、求人の探し方にはコツが必要になることがあります。

 

求人との接触を増やすことが大事

求人との出会いを増やすことが大事です。ただ、これは産業保健師に限ったことではありませんが、いつ求人が出るかはその企業の人であっても予測しづらいものです。

転職しようとしている人が事前に知ることは、とてもできることではありません。しばらくの間ずっと求人がなかったのに、翌週になったらあちこちの企業で求人募集が出ている、ということもありえる話です。

ですから、求人がいつ出ても大丈夫なように準備をしておき、少しでも確率を高めなければなりません。あらゆる媒体で自分の使いやすいものをうまく活用し、こまめに求人をチェックすることが大切です。

 

看護師転職サイトかハローワークを利用する

産業保健師の求人が一番見つけやすい媒体は、転職サイトかハローワークです。どちらも無料で、また自宅のパソコンからでも求人を見つけることができるため使わない手はありません。

 

ポイント!

ポイント

転職サイトについては、産業保健師求人が多く掲載されているものを利用するようにしましょう。転職サイトによって特徴が異なるため、注意してください。

 

まとめ

「病院以外でも自分の能力を活かしてみたい!」という看護師は、ぜひ産業保健師を目指してみてください。産業保健師の仕事は、病院のように細かいルールが定められているわけではありませんから、のびのびと働くことができます。

もちろん、それなりに責任も追うことにはなりますが、自分で考え積極的に動いていきたい看護師にはぴったりな職場です。これを機会にぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

 

監修者

亀岡さくみ看護師

この記事は「」さんが執筆しました。

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