手術室での看護師(オペ看)の仕事内容と平均年収について


若い看護師や、看護師を目指している学生が憧れとして希望する人が多い手術室看護師(オペ看)。オペ看の仕事内容は器械出しと外回りという大きく2つに分けられ、一般の看護師とは違った知識と技能が求められるのが特徴です。
ここではオペ看への転職を希望する看護師に向けて知っておきたい4つのポイントを紹介しています。オペ看への転職を考える方は、「看護師手術室(オペ看)求人|転職を考える前に確認したい4つの事」も確認してみてください。
1.手術室で働く看護師(オペ看)の仕事
手術室で働く看護師の主な仕事内容は、器械出しと外回りという2つに大きく分ける事ができます。看護師1日のスケジュールとそれぞれの仕事内容について紹介していきます。
手術室の1日のスケジュールについて(日勤)
時間 | 看護師の仕事内容 |
08:30 | 当日の手術患者の確認、状態把握 |
09:00 | 手術患者受け入れor術前訪問 |
10:00 | 手術準備 |
11:30 | 昼休憩(1時間) |
12:30 | 午後の手術患者情報を最終チェック |
13:00~17:00 | ・手術患者受け入れ ・手術終了後、記録・物品などのカウント・補充 ・片付け終了後 退勤 |
上記のような流れが手術室で働く看護師の1日です。
手術室で働く看護師は手術が終わってもすぐに帰れません。術後のガーゼカウントや使用した器械類の数量確認、使用物品の確認、それらの洗浄や片付け・補充、室内清掃などまたすぐに手術室を使える状態にまで戻してからでないと帰ることはできません。
遅番の場合は、手術自体が長引いたりすると帰れるのは日付が変わってから、などという日も少なくありません。また手術が終わると一気に緊張が解けるせいか、手術中は感じることがなかった肉体的な疲労が片付けの時間になるとどっと押し寄せます。
器械出し(直接介助)
まず、1つ目が器械出しと言われる仕事です。これは、手術中、医師に対するサポート全般になっており、主に医師への手術器具の手渡しの他、手術中の滅菌状態の保持、確認や手術中の患者の患部に直接、器機で介助する事もあります。
また、医師への手術器具の手渡しにおいては、医師が手術に集中する事ができるよう全面的にサポートする事が重要で、自分で判断し的確に手術器具を手渡しする事ができる知識も重要になってきます。
外回り(間接介助)
外回りと呼ばれる看護師の仕事内容おいては、手術室全体の流れにおいて重要な役割を示す仕事になっています。手術中はもちろんの事、手術前、手術後のサポート全般の仕事を行う必要があり、具体的には手術中に急遽必要となった薬品・輸血・物品の準備や手術後の患者の清拭などを行います。
また手術が無事に終了した後は、外回りの看護師が看護記録の作成や病棟看護師への申し送りを行いいます。
器械出しとは違い、手術全般に対してのフォローが求められるため、広い視野を持って仕事にあたる必要があります。
ポイント!
手術室勤務の看護師と言っても、2パターンの仕事内容があり、それぞれ役割に応じた知識や経験が必要でどちらも重要な仕事内容になっているという事が言えますね。
2.手術室で働く看護師におすすめの資格
手術室で働く看護師はその特殊な仕事内容から一見特別な資格が必要に見えるかもしれません。しかし実際のところ、そういった資格はなく看護師資格さえ持っていれば働くことができます。
ただし、手術室という特殊な現場で専門性を磨いていきたいのであれば、以下に説明する「手術看護認定看護師」の資格がおすすめです。
手術看護認定看護師という資格
手術看護認定看護師は、手術室看護師としての専門性が認められ、病院全体の手術看護レベルを向上させる役割を担う人材です。
こちらの資格は、認定看護師教育機関で課程修了後に筆記試験を受け合格すると認定看護師の認定証が貰えます。一度認定を受けたらそれで終わりではなく、認定看護師のレベル維持のため5年ごとに更新審査が実施されています。
なお2016年7月の時点で、約470名の看護師が手術看護認定看護師として認定されています。
ご自身のスキルアップにも繋がる他、転職する際にも有利となりますので、手術室でのキャリアアップを考えているのであれば取得するに越したことはないでしょう。
詳しくは「手術看護認定看護師の資格条件とおさえておきたいポイント5つ」の記事もチェックしてみてください。
3.手術室で働く看護師の平均年収・平均給与
手術室看護師は高いスキルや豊富な経験が必要とされる職種だといわれます。看護師の象徴ともいえる、テキパキとした動きや医師をサポートして患者の命を救うその姿は若い看護師の憧れでもあり、看護師という職業の花形といっても過言ではないでしょう。
そんな手術室看護師の給与事情はどのようになっているのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
平均年収は430万円〜480万円
実際の手術室看護師の給料や年収は、夜勤ありの場合で、平均給料が31万円程度、平均年収が480万円程度で、夜勤無しの場合だと、平均給料が27万円程度、年収が430万円程度になります。
これはあくまでも平均的な金額であり、都市部や地方といった地域差や病院の経営状態、経営者の方針などによっても異なるようです。
病棟看護師とほぼ同じ給与水準
上記からも分かるように手術室看護師のお給料が特別高いというわけではありません。
むしろ手術室看護師の魅力は、収入面ではなく、やりがいやステータスということがいえます。
もし手術室看護師として給与アップを目指すのであれば、先に紹介した「手術看護認定看護師」の資格を取得したり管理職になったりするなどといった方法をとる必要があります。
4.看護師が手術室へ転職する際の注意点
手術室で医師とともに手術に当たる手術室看護師は、病棟で働く看護師とは業務の内容や気持ちの持ち方が大きく異なります。そこで最後に、手術室へ転職する際の注意点について紹介していきます。
精神的、肉体的な強さが求められる
手術現場で働く看護師である以上、患者が命を落とすことは日常的な光景であり、まずそのことに精神的に耐えられなければ手術室での仕事は務まりません。加えて、最大限の緊張感のなか手術が行われますから、医師や他の看護師もピリピリしていることが多く、キツい言葉を投げ掛けられることも多いでしょう。
また、手術に入るに当たって長時間、緊張状態が続く中で立ちっぱなしとなるため肉体的なタフさも求められます。
手術室経験が長くなると病棟で働くのは大変
看護師として手術室で積めるの経験はとても特殊なものです。正直、一般病棟で役立つ経験は少ないのが現状です。
そのため、手術室での経験が長くなればなるほど、病棟で働くのはとても大変になってしまいます。手術室ではいくら「ベテラン」であったとしても、一般病棟では若手の看護師よりも仕事ができない場面に出くわすこともあるでしょう。
実際に転職する際は、この点を考慮した上で行動にうつすことをおすすめします。
手術室の看護師求人がなるべく多い転職会社を利用しよう
手術室限定の看護師求人はなかなかインターネットを検索しても見つからない傾向があります。
そのため、看護師専用の転職サイトを利用して、
- 非公開求人を紹介してもらう
- 入職面接の際に配属できるように交渉する
などの対策が必要です。
可能であれば、以下手術室看護師求人が多い転職会社2社に登録を行い、求人を探してもらいましょう。
まとめ
・手術室看護の知識と実際 /メディカ出版
手術室は病院の中でも非常に特殊な職場です。そして、看護師として身に付けられるスキルもかなり専門的ですので、こういった手術室の特性を十分に理解した上で転職を決めていかなければなりません。
また、手術室看護師はとても覚えることが多く、働きだして最初のうちは苦労することも多いはずです。ただ、病棟とはまた違う「やりがい」があるのも確かですし、病棟看護に少し疲れてしまった看護師にもおすすめの職場だと言えます。
いずれにしても「特殊な職場」であることは重々承知した上で転職活動に励んでいくようにしてください。
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