漢方専門外来で働く看護師の業務内容と必要なスキル

漢方専門外来 看護師 業務内容

近年、日本のみならず海外でも「漢方外来」「東洋医学科」「和漢診療科」などの標榜で中国の伝承医学を起源とした診療をもとに、東洋医学に基づく漢方治療を専門に行う病院やクリニック・診療所が増えてきました。

私も個人的に東洋医学に興味があり、学んでみたいと思ったのがきっかけで漢方専門外来を扱うクリニックで外来業務を行った経験があります。

今回は大変注目を集めている漢方専門外来で看護師として働くうえで必要になるスキルや一般外来との違いについてご紹介したいと思います。

1.東洋医学と西洋医学の違い

東洋医学 西洋医学 違い

東洋医学と西洋医学の主な違いは以下の通りです。

  • 東洋医学:医師が「診る」「触る」といった診察を重視
  • 西洋医学:一般的に血液検査や画像検査で病気を確定

このように、東洋医学では検査で異常がなくても何らかの不調があれば治療の対象となります。東洋医学の治療を専門とし、漢方薬による治療を主に行う医師を漢方医とも呼びます。

 

東洋医学が得意なのは異常が見つからない症状

「なんとなく調子が悪い」「身体が冷える」でも検査しても異常がみつからない。このような原因不明の症状で悩んでいる方はかなり多くいらっしゃると思います。

の症状は患者にもよりますが、その方の日常生活を奪うまでの辛い症状をお持ちの方も少なからずいらっしゃいます。

藁にもすがる思いで一般病院の医師に受診しても「血液検査では異常ありません」「治療法はありません」このようにあっさりと言われてしまう事もよくあるそうで、こういった患者が度々相談に来ます。

一般的に西洋医学では異常が見つからない症状に対する治療には限界があり、東洋医学が得意とする分野になります。

 

西洋医学に見放されたと訴える患者が多い

よく患者から「3時間も外来を待ったのに診察時間が3分だった」との話を聞きますが、一般的に漢方医は上記にあるように診察に30分ほど時間をかけてじっくり患者の辛い症状に耳を傾けながら観察します。

その中には、西洋医学では治す事が難しい冷え性やアレルギー疾患など体質的なところが原因とされる慢性的な症状を持つ方が多くみられます。漢方医は西洋医学に見捨てられた患者にも寄り添いじっくりと話を聞くところからスタートします。
 
 

2.漢方専門外来が行う診察や治療とは

東洋医学 患者 寄り添う

漢方医の診察の仕方は、主に以下の4つに分かれます。

  • 四診
  • 望診
  • 切診
  • 聞診

漢方医が行う問診は患者自身が最も強く訴える症状だけではなく、食事・睡眠・尿や便・月経や精神状態などさまざまな症状がないか詳しく聞いて行きます。

望診は体格を観察するほか、顔色や皮膚、舌の色や形、苔の付き方まで観察する(舌診)もあります。切診には脈に触れる(脈診)、お腹に触れる(腹心)があり、聞診は患者のにおいや声などを診ます。

 

患者に合った漢方薬を処方

漢方医はこのように医師の五感を駆使し、詳細に患者の情報を収集し、患者の体質や病態を示す「証」を見極めて治療法を選択して行きます。

治療は生薬を原料にしてつくられた漢方薬による治療法です。漢方薬には生薬を煮出す「煎じ薬」と、生薬から抽出された「エキス製剤」があります。エキス製材は煎じる手間が省けて飲みやすいので広く使われる薬であり、健康保険適応のものもたくさんあります

 

ポイント!

ポイント

大学病院・総合病院でも、漢方専門外来を扱う病院も増えてきました。病院・クリニック・診療所も含め、漢方専門医の多くが中医学を学んだ日本の医師免許を持つ内科の先生が主にその中心となり活躍しています。

 
 

3.漢方専門外来で必要な看護のスキル

東洋医学 看護師 スキル

漢方医の診察は医師が行うので看護師の付き添いは不要の場合が多いです。介護が必要な方もいらっしゃるので看護師は診察台に誘導したり、診察前の説明をしたりして診療の補助を行う場合もあります。

漢方治療専門の医療機関では、点滴・注射・ケガの処置など一般の病院やクリニックの外来業務で必要とする看護のスキルはあまり必要とされません

看護師に求められるスキル、主な業務内容はと言うと、漢方薬の煎じ方や服薬方法のアドバイス、東洋医学的な日常生活の過ごし方を患者にアドバイスする事がメインになります。

 

漢方専門外来での医療行為は採血くらい

患者の中には漢方医が五感に頼ってはいけないような、西洋医学での治療を先ずは優先的に行なった方がいいのではないかと判断に悩むような症状を持たれる患者もいらっしゃいます。

ですので、最初に採血をして漢方治療を行うべきか判断する場合もあり、看護師は採血を行う場合があります。

 

健康管理について学ばなければならない

例えば、冷え性の方には身体をあたためる食品や逆に冷やす食品について、自律神経の乱れを整える方法として患者の生活習慣の見直しのために必要な方法を具体的にアドバイスします。

これは自分や家族の健康管理にも活かす事ができるので学んでよかった事のひとつだと思っています。
 
 

まとめ

漢方専門外来 まとめ

漢方専門外来ではたらく看護師の役割は一般の外来勤務と異なり漢方薬の服用の仕方や日常生活の過ごし方のアドバイスを中心とし、その人が本来持つ自然治癒を最大限引き出そうとする事をお手伝いします。

まだまだ看護師の求人は多くないのかもしれませんが、東洋医学に興味をもち勤務してみたいと思う方は漢方外来を持つ病院やクリニック・診療所を見つけ、その医療機関への求人を扱う転職・求人サイトのコンサル担当の方に先ずはご相談してみたらいかがでしょうか。

募集がないからと言ってあきらめては行けません。こちらから求人・派遣会社に問い合わせてみる事もできるのです。実際に外来勤務をしてみて、体力はそんなに使わずに済み、残業なく定時に帰れるのが一番の魅力でした。

漢方外来で働いていた看護師の友人は東洋医学にもの凄くハマり、鍼灸師になりたいと専門学校に進学し鍼灸師の国家資格を取得した看護師が3人もおります。

東洋医学の勉強していくうちに、「なるほど!」と思える事も多く、実際に今まで西洋医学の治療を何年も行ってもよくならなかった患者が驚くほど元気になる事も珍しくないので、ますます東洋医学に興味を持ち、学んで行くうちにその道を究めようとする看護師も増えつつあるようです。

子育てがひと段落したママさん看護師やブランクのある看護師さんにも向いている職務ではないかと思います。ご自身やご家族の健康を保つ上でも学んでおいてよかったと思える東洋医学を扱う漢方外来は、大変オススメの職場と言えます。
 

監修者

亀岡さくみ看護師

この記事は「」さんが執筆しました。

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