他の科とは少し違う整形外科の特徴と看護師の向き不向きとは?

著作者

齋藤

正看護師

齋藤

( 現役看護師)

他の科とは少し違う整形外科の特徴と看護師の向き不向きとは?

齋藤
正看護師 齋藤
整形外科 特徴 看護師

様々な診療科がある中で、自分に向き、不向きな診療科はなかなか分からないものです。

1つの職場で長く働くためにも、自分に向いている診療科について知ることは非常に大切なこととなるように思います。

今回は、整形外科の領域で働くことが向いている看護師、不向きな看護師についてご紹介していきます。特に若い看護師に人気な領域である整形外科ですが、やはり向いていないと、働いていてもしんどくなるだけですよね。

整形外科で働くことに向いている看護師はいったいどのような人材なのでしょうか。

1.整形外科という診療科と患者の特徴とは?

整形外科 特徴 患者

整形外科に向き、不向きな人材についてお伝えする前に整形外科という診療科や患者の特徴について少しお伝えさせてもらおうと思います。

整形外科という診療科を志すうえで大切となる項目がいくつかあります。

この項目が分かり、賛同できれば整形外科で働くことは十分可能であると感じます。整形外科看護師を志すうえで覚えておきたい患者の特徴、診療科の特徴を紹介していきます。

 

整形外科とは「完治が望める診療科」

他の様々な診療科と、整形外科の大きく違うところは、整形外科の疾患の8割以上が「完治する」というところにあるように感じます。

もちろん、中には完治は望めない疾患に罹患している人もいますが、整形外科の大半は、治療が終われば家に帰れるし、今まで通りの生活に戻っていけるという人が多く、入院だけでなく通院さえも短期間で終了する人が多いというのが整形外科という診療科の大きな特徴なのではないでしょうか。

 

他の診療科より患者の看護師チェックが細かい

整形外科患者の特徴として「手は折れてて痛いけど、脚は元気」とか、「足は折れてるけど車いすさえあればあとは普段と何も変わらない」というような人が多いです。

それに伴い、精神面では原疾患に精神系の疾患がなければ、健康的である人が多く、普通に生活している人と何ら変わりない人がほとんどであるため、他の診療科よりも看護師の一挙一動をよく見ています。

そのため、看護師の対応に関しては特に細かくチェックされているため、普段以上に対応には気を付けていきたい診療科となるのではないでしょうか。

 

短期間の術後看護の対応が重要なポイント

他の診療科と違い、術後看護は長くても1日で終了し、ほとんどの人が翌日、翌々日にはリハビリに励み、普段と変わらない生活をしようと努めている人が多いです。

なので、その短時間の術後看護をどのような声掛けをしたか、患者の訴えにどのように対応したかがとても重要で、患者自身も看護師の行動を覚えており、その後の関わりにも大きく影響します。

 

患者とは一期一会

他診療科と違って数週間後にまた入院する、数か月後にまた入院する予定があるという人は少なく、人によっては自分が働いているうちにもう入院してこないのではないかというような人もおり、一期一会という言葉がまさにぴったりな診療科となります。

そのため、一度信頼を失えばまた次の機会に信頼を取り戻す…なんていうことは難しいのでとくにしっかりと患者対応はしていく必要のある診療科だと感じます。

 

幅広い骨折患者の対応が求められる

整形外科ならではの大きな特徴は、患者の年齢層が幅広いというところだと思います。骨折は、高齢者特有の疾患であり、高齢になればなるほど骨折のリスクは大きくなります。

そのため、高齢者が多い一方で、学齢期や青年期でもスポーツなどで骨折するなど、若者にとっても骨折はかなりメジャーな疾患であるように感じます。そのため、学齢期から高齢期にわたって幅広い年代の患者がいるように感じます。

 

長期休み期間の患者は学生だらけ

子どもたちの夏休みや冬休みに当たる時期、レジャーやスポーツが盛んとなる季節には若者の骨折による入院患者が急増するため、他の診療科ではありえない、高齢者よりも若者の方が多いという状態になります。

そのため、今まで高齢者の入院が主な診療科にいた看護師では戸惑うことも少なからずあるようです。

 

年代に沿った対応力が求められる

幅広い年齢層の患者が入院してくることから、その年代に沿った対応力も求められます。

特に学齢期、中には幼稚園くらいの子でも小児科に空きがなかった、小児科から整形外科に入院するように言われた、近くに小児科の入院施設がなかったというような理由から整形外科に入院する場合もあるので、そういった年代の子にも対応できる力が求められます。

 

子供に絵本を読んであげることも

自分の場合、小学校低学年で入院した男の子を受け持ったことがあり、術後数日間は両親が付き添ったものの、兄弟の都合もあり両親が付き添えなくなってしまった際に、1人では眠れないと訴えられ、夜勤中、記録物を書くなどの事務仕事をしながらその子が眠るまで絵本を読んだりして付き添ったということもあります。

そういった各年代に合わせた対応力も求められるように思います。

 

入院することが初めてという人が多い

学齢期の患者だけでなく、青年期や壮年期、場合によっては高齢期の方であっても今まで病期一つせずに元気に生活して来たのに初めて入院、手術という運びとなってしまったという人が多く入院するのが整形外科であるように思います。

そのため、大人であっても入院が初めてでどんなことをするのか分からない、手術が初めてで不安という人が多くいるように感じます。

 

看護師は安心感を与えることが必要

入院や手術に不安を持った方のために、看護師として必要なスキルはかに患者に安心感を与えられるかというところにあります。

入院を何回もしているような方や、高齢の方では隣にいて話を聞いてあげたり、寄り添ってあげることで安心感を生み出すことは可能ですが、青年期、壮年期となるとそれだけでは安心することができません。

 

寄り添うだけでなく知識もいれてあげよう

今の自分自身が置かれている状況を知り、今後自分がどんな状況になるのかということを知り尽くすことで初めて安心をすることができるのではないかと思います。

そういったことから、自身の知識を使って疾患の説明や術前術後の流れを明確に示すことができれば、患者にもかなりの安心感を届けることができると思うし、そういったスキルが必要とされているように感じます。

 

2.整形外科で働くのに向いている人材

整形外科 向いている 人材

上記のことを参考に整形外科で働くのに向いている人材をお伝えしていきます。少し特殊な診療科である整形外科ですが、どのような人が向いているでしょうか。

 

人とのコミュニケーションが好きな人

前述したように幅広い世代の患者がいる上に、ほとんどがどこか折れているところがある、痛みがあるということ以外では元気であるため、入院生活を退屈している場合が多いです。そのためか、話し相手として看護師を求めている人も多くいます

特に見た目が自分と同じくらいの年代であるなという人や、自分の家族と同じくらいの年代だなと患者が判断した看護師は検温中や処置中などやたらと話す機会があります。

 

外科に興味はあるが最初の一歩踏み出せない人

「外科」と聞くとやはりなんとなくではありますが、難しそうというイメージを持たれる人が多くいるかと思います。

しかし、勉強になるから外科に行ってみたいと思う人が多いのも事実です。整形外科ならば、外科であるものの症状、治療、術前術後の看護すべてがルーチン通りに進む事例が多いため、外科初心者でも楽しく働けるように感じます。

 

外科デビューは整形外科がオススメ

他分野の外科であると勉強してきたとおりにことが運ばないということも多いですが、整形外科ではそもそも既往歴を持っていないという人も多いことから、尚のことルーチン通りに進む事例が多いように感じます。

外科を志しているけども不安がある場合はまずは整形外科からスタートするのもおすすめです。

 

スポーツが好きな人

整形外科に入院する高齢者以外の世代の多くは、スポーツ中の事故である場合が多いです。

そのため、スポーツが好きな人では、患者との会話が弾みコミュニケーションがスムーズに進みます。特にスポーツをしていた経験がなくても、スポーツが好きであれば整形外科でのコミュニケーションの手助けにはなるかと思います。

 

1つの考えにこだわらず代替案を提供できる人

整形外科では人それぞれ、損傷している四肢部位が違います。そのために、その部位を補いながら日常生活が送られるように車いすや松葉杖といった自助具が用意されています。

しかし、整形外科に入院してくるのは学生からお年寄りまで老若男女問わず様々な年代が入院することとなります。そのため、既存の車いすや松葉杖などの自助具が全てその人にぴったりとフィットするとは限りません。

そういった際に、その人が自助具を活用しながら行動しやすいようにその人に合わせた自助具の改造や、代替案の提案を余儀なくされることがあります。

 

3.整形外科で働くのに不向きな人材

整形外科 不向き

整形外科で働くことに不向きな人材についてご紹介します。

恐らく、他エージェントではあまり教えてもらえない、業務というよりも働く上でといったことにポイントを絞ってみましたので参考になればと思います。

 

苦手な患者の年代層がある人

前述したように、整形外科では様々な年代の患者が入院してくることとなります。

そのため、子どもからお年寄りまで幅広い年代の相手をすることになります。子どもが嫌い、高齢者が苦手というようなどこかの世代に対しての苦手意識を持っている人では、整形外科で働くことは難しいように感じます。

 

忍耐力がない人

整形外科では四肢の一部が使えないという状態になっています。そのため、移乗動作は緩慢で、特に術後は痛みに耐えながらのトランスとなるので「痛いから無理」「ちょっと待って」なんていうことはかなりの頻度で言われ、ベッドから車いすへ移るだけでも特に高齢者では10分くらいかかってしまうなんていう人も。

そのため、かなり待たされますし、それに対しての忍耐力も求められます。待つことは苦手という人にはとても辛い時間となるため、お勧めできません。

 

急性期看護が苦手な人

当然、外科ですから患者さんの展開はとても早く、昨日まで車いすに乗っていた人が自分が休んでいる間にすでに歩行している、気が付いたら退院していたなんていうことはよくある話です。

そのため、展開の早い急性期の看護が苦手という人にはまずおすすめできない診療科となります。

 

血を見るのが苦手な人

外科であるため、恐らく内科よりも血液を見る機会が圧倒的に多いかと思います。

特に、整形外科ではほとんどの症例に、たまっている血液を出すドレナージの処置を施すことが多いため、創部からというよりもドレーンに溜っているたっぷりの血液を毎度毎度見なければなりません。

看護師である以上、血液を見る頻度は普通の職種と違って多いため、早々血液を見ることが苦手という看護師はいないと思いますが、採血くらいの血液の量でも見るのが辛い、見ることが精一杯という人にはあまりお勧めできません。

 

感情に任せたような訴え方をされるのが嫌いな人

間違いなく他の転職サイトには載っていないであろうこの項目。整形外科では、他診療科であるともともとどこかに何かしらの痛みや苦痛を感じていて、入院して手術や処置をすることで楽になるという場合が多いですが、整形外科では、術直後は本人が術前に持っていた痛みや苦痛の数十倍ほどの痛みや苦痛が訪れます

そのため、特に初の入院であれば大の大人でも痛い痛いと騒ぐ人が多いです。学齢期の子だと大声で泣き叫ぶ子もゼロではありません。

 

当たられてもスルーできない人

痛み止めが欲しいとか暑い寒いといった訴えも他の診療科のように丁寧な言い方ではなく、かなり感情に任せてという人、自分がさも、1番辛いんだというような物言いをする人が多いように感じます。痛くてしょうがないんだなと思いつつもやはり煩わしく感じることも。

なので、そういった訴え方が苦手という人にはあまり勧められません。

 

まとめ

他の診療科よりも特に患者層に対して大きく特徴がある整形外科。

ここで働き続けることで、各年代に合わせたコミュニケーション能力がつけることができるうえに、外科についても学ぶことができ、なかなかお得感のある診療科ではないかと思います。

こういった転職活動時にはなかなか得られない情報をぜひ参考にし、転職活動に生かしてもらえればと思います。


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食べること、スポーツ観戦が好きな看護師です。社会勉強と称していろいろなところで働いた経験を綴っています。派遣看護師の経験もあり、派遣では回復期の病棟業務、ディサービス、検診センターで仕事の経験があります。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師
出身/年齢 ・神奈川県/20代後半
職務経験 ・総合病院 ・クリニック ・介護老人保健施設 ・デイサービス
・健診センター ・イベントナース・夜勤専従看護師
診療科経験 ・脳外科 ・神経内科 ・内科 ・皮膚科 ・整形外科

記事の内容に関しては、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用をお願いいたします。
カテゴリー:看護師仕事内容の転職

(公開日:)(編集日::2018年04月18日)

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