整形外科への看護師転職!仕事内容や働くメリット・デメリット

著作者

Omura

正看護師

Omura

( 看護師 )

整形外科への看護師転職!仕事内容や働くメリット・デメリット

Omura
正看護師 Omura

私の整形外科病棟での経験年数は約2年です。

整形外科を希望して転職した訳ではなく、転職した病院でたまたま整形外科病棟に配属されたのがきっかけでした。

1年は急性期の整形外科病棟で、もう1年は整形外科の回復期病棟での経験です。急性期でも、回復期でも、主に骨、関節疾患の患者さんメインでしたが、脊柱疾患も受けていましたし、靭帯損傷などで入ってくる患者も受けていました。

このページでは、看護師の中でも人気が高い診療科の1つである整形外科について紹介していきます。

また、整形外科クリニックの仕事内容やメリット・デメリットに関しては「体験した看護師の整形外科クリニックでの仕事内容」を確認してください。

1.整形外科病棟の看護師一日のスケジュール

私一人の経験ではなく、他の看護師の方に整形外科病棟の1日のスケジュールをお聞きしました。

整形外科病棟はどんな印象がありますか。私は骨折や骨、関節の疾病の患者さんがいる、手術が多いという印象がありました。

以下に、私の経験した整形病棟の一日を紹介していきます。

看護師NKまま看護師NKまま(元整形外科病棟の看護師)

8:30~ 申し送り
9:00~ 医師の回診や処置の介助、清拭など
10:00~ 患者さんの検温、退院の患者さんへの書類の説明、入院患者さんの受け入れなど
11:00~ リーダー看護師への報告、患者さんの内服、インスリンや注入の準備
11:45~ 昼食の配膳、食事介助
12:30~ 昼食休憩
13:30~ OPE出し、OPE出し後の病室準備
14:00~ 記録など
15:30~ OPE室からの帰室、バイタル測定
16:30~ 夜勤者への申し送り
17:00 帰宅

上記のスケジュールをこなしながら、ナースコールの対応や点滴の管理をしていかないといけません。

また、急性期の整形外科では1日に5~6件の手術が行われることが珍しくなく入退院も激しいため常にバタバタしているのが特徴です。

 

患者に明るく対応しながら沢山の仕事をこなしている

患者の多くは、怪我などで痛みはあるものの、それ以外の面では元気ですので、そんな患者に明るく対応しながらたくさんの仕事をこなすことが求められるのです。

 

2.整形外科で働く看護師の仕事内容について

整形外科で働く看護師の仕事内容

整形外科では、点滴や採血、検査、医師の補助、食事介助などの一般的な看護業務の他に、以下のような仕事が多いのも整形外科ならではの特徴です。

 

(1)周手術期の看護

整形外科では、保存療法をとる患者よりも、手術をする患者の方が多いです。急性期の整形外科病棟では、平日はほぼ毎日、数件の手術が行われます。

そのため、

  • 術前オリエンテーション
  • 術前準備
  • オペ出し
  • オペ迎え
  • 手術後の全身管理
  • 疼痛コントロール
  • 術直後リハビリ科と連携を取っての離床などの看護

などが周手術期の看護になります。

術件数が多いと、夜勤帯に手術出し、迎えということも多々あり、忙しいこともあります。

 

(2) ADL向上のための看護

整形外科疾患では、手術療法、保存的療法共に、入院直後からのリハビリテーションが後の回復過程における重要なものとなります。

そのため、患者の状態を日々アセスメントし、リハビリ科と連携をとって、患者が目標のADLへ到達するための支援を行う必要があります。

 

補足説明!

ポイント

整形外科病棟に入院する患者の、夜間や週末の状況はリハビリ科にはわかりません。看護師が患者の変化や状況を、リハビリ科や主治医と共有する事ができるとできないでは、患者のADL向上の速度がまるで変わって来るため、連携が大切です。

 

(3)患者の退院支援

患者の退院支援

手術が終わると、自宅退院までの間にリハビリが必要な患者が多くいます。安静度に制限があることや、免荷期間があると、自宅で生活しながらリハビリテーションに通院する事が困難であることも多いです。

そのため、退院後、リハビリテーション病院に転院することや、回復期病棟や、地域包括ケア病棟に転棟する患者が多くいます。

主治医や、ソーシャルワーカーと連携をとっての退院支援、転棟検討も整形外科では当たり前のように看護師の重要な業務です。

 

(4) 患者の緊急入院対応

急性期病棟では、患者が転倒し骨折、緊急搬送ののち入院ということが非常に多いです。

変形性膝関節症や、腰部脊柱管狭窄症などでの予定入院、手術も多いですが、昼夜問わず、大腿骨の骨折、胸腰椎圧迫骨折、骨盤骨折の緊急入院は多いです。

入院後、牽引ということも当たり前にあるため、緊急入院が重なると整形外科の看護師は忙しいです。

 

(5)移乗、移送介助

移乗、移送介助

整形外科では、回復過程において日々ADLに変化があります。

症状安静全介助、車椅子全介助、見守り介助など患者それぞれに介助レベルを把握しての介助になります。

整形外科ではレントゲン撮影検査も多くあり、排泄のための移乗移送介助を含めると、移乗移送に非常に多くの時間を費やします。

 

(6)患者の排泄介助

患者のADLによって、オムツで全介助、床上で尿器、便器介助、ポータブルトイレへ介助、車椅子用トイレに介助、見守りなど、ADL向上のために排泄時の介助はリハビリにおいても重要な役割を果たしています。

たとえ床上で全介助だとしても、自力で少しでもお尻を持ち上げられる人には、こちらで介助するのではなく、自分でやってもらうといったことも、重要です。

 

補足説明!

ポイント

排泄行動ひとつとっても、看護計画におとし、チームで共有していくことが、早期ADL向上へつながります。

 

(7)処置(包交介助・介達牽引・直達牽引)

術後患者の包交介助は日々あり、介達牽引、直達牽引も日常的にあります。また、包帯法、ギプス固定介助、ギプスカットも整形外科ならではの処置で、日々行います。

コルセット固定や、体位変換枕、外転枕などを用いた体位の技術も経験するうちに身に付きます。

体位の工夫をおこなうだけで、患者の疼痛が軽減することもあるため、整形外科で身につけた体位方法は、他科へ行っても役立ちます。

 

(8)患者への転倒予防

患者への転倒予防

認知症のある患者への転倒予防はもちろんですが、そうではない患者の転倒も整形外科病棟ではあります。

ADLが向上してくるに従って、

  • 「自分で自室トイレまでは行けるのではないかと思った。」
  • 「看護師さんたちが本当に忙しいのがわかっているから、こんなことで呼ぶのは悪いと思った。自分でできることはやろうと思った。」

という理由で、転倒する患者が本当に多いです。(看護師や介護士と一緒にて転倒するということはあまりありません。)

環境整備に始まり、繰り返し患者への説明、時に離床センサーや、抑制の見極め、適切な使用といった転倒予防は看護の役割です。

病棟で転倒し、再骨折、再手術ということは、実際にあります。いくら本人が勝手に行動し転倒したとはいえ、整形外科病棟に入院していての再骨折は、家族によっては心証が良く無いこともあります。

 

(9)患者の精神的支援

患者の精神的支援

整形外科の患者層は幅広く怪我により、元の状態には戻らないといったことも多々あります。

日常生活は問題なく送れるが、スポーツはできないということも、スポーツ選手ではなくても、趣味でも日常的にスポーツを行っていた人にとっては、大きな喪失感を感じます。

また、リハビリは日々ADLが向上するとは言っても、非常に辛く、停滞期間もあり、精神的に落ち込む期間もあります。

そのため、患者が少しでも前を向き、辛いリハビリ頑張ろうと思えるような、精神的支援も看護の役割です。

 

リハビリは患者の精神状態によって大きく異なる

リハビリの進捗は、患者の精神状態や、やる気によって大きく異なります。

例えば、同じ疾患、手術を行い、同じような身体能力、筋力をもっている患者でも、1日でも早く自宅に帰るために、理学療法士によるリハビリの時間以外にも、朝夕自己にてベッド上で筋トレを行う程、前向きにやる気のある患者と、受傷によりこんな身体になってしまったと落ち込み、リハビリ時に言われて仕方なく身体を動かす人とでは、回復の仕方が雲泥で、退院の時期が数週間異なってしまいます。

 

3.整形外科で働く看護師のメリット

整形外科で働く看護師のメリット

若い看護師から人気の高い診療科である整形外科は、看護師の定着率も高く、他の診療科よりも長く勤務している看護師が多いことが特徴です。

その整形外科で働く看護師のメリットをご紹介していきます。

 

(1)明るい雰囲気の中で働ける

骨癌、多臓器癌からの骨転移という患者はいますが、看取りは基本的には少ないです。

また、軽快して自宅や施設に帰る患者が多いため、内科などに比べると、患者も看護師スタッフも非常に明るい雰囲気です。

 

(2)達成感が得られやすい

達成感が得られやすい

整形外科病棟の患者は、基本的には軽快して退院していくことが多いです。

そのため、患者から感謝をされることも多く、看護師として達成感を得られやすいことがメリットといえます。

 

(3)整形外科独自の技術を学べる

整形外科独自の技術を学べる

整形外科に勤務する看護師はギプス固定法や、牽引、他科では見ることのなかった器具や枕の使用など、整形外科独自の知識、技術を学べます。

安楽な体位をとる方法などは、整形外科で身につけた感覚が他科でも非常に役に立ちます。

【体験談】

私が整形外科病棟に転職した際には、整形外科経験が無かったため、イメージをつけやすくするためにと、病棟師長が主治医に掛け合い、手術見学をさせてくれました。参考書で学び、術前術後の患者を見ていただけでは、イメージのつかなかった部分の理解が深まりました。他科の手術とは全く異なるものです。

 

(4)術前術後看護が身に付く

急性期の整形外科病棟では、毎日のように手術が何件もあります

年齢が若く、元々の身体は健康という人もいれば、高齢で、既往歴が多々ある中での手術という方も多くいます。そのため、周手術期の基本的な看護が身に付きます。

 

(5)ADL向上のためのアセスメント能力が身に付く

1日でも早い自立のためのアセスメント能力が、整形外科の看護師は多くの患者の症例を目にすることで身に付きます。

日々リハビリスタッフと連携をとり、ADLを向上させていこうという意識が、プライマリー患者如何に関わらず、交代勤務の中でチームとして行えると、患者のADLはどんどん向上していきます。

 

(6)退院、転院支援の知識が身に付く

退院、転院支援の知識が身に付く

整形外科患者は、退院支援、転院支援が必要な患者が非常に多いです。

  • 自宅に帰って入浴行為は本当に一人で行えるのか
  • 自宅の自室は1階なのか、段差はどの程度あるのか
  • トイレまで手すりがあるのか
  • 通院リハビリにはどうやって通うのか

など、細かいことを詰めなければ自宅退院ができません。

退院前の自宅訪問や、介護保険サービスの見直し、デイサービスの新たな利用など、ソーシャルワーカーや、リハビリ科、家族との密な連携による退院支援を行う必要があるため、社会資源に対する知識も身に付きます。

 

4.整形外科に転職する看護師のデメリット

整形外科に転職する看護師のデメリット

整形外科に転職を考える看護師のデメリットについて説明していきます。

 

(1)忙しい・時間に追われる

忙しい・時間に追われる

急性期の整形外科病棟は日に何件も手術があり、入退院の回転も非常に早いです。

緊急入院を受け、受傷後の処置を行い、2日後に手術。術前術後の看護、ADLが自立するまでの日常生活援助。この繰り返しが同時並行で日に何件も受け持ち、その合間に緊急入院、イレギュラーなことへの対応。

トイレの度のナースコール対応となると、本当に忙しいです。

手術件数が多いと、夜勤帯に手術出し、手術迎えとなることもあります。体力的に自身がある人の方が整形外科病棟では向いているのかもしれません。

 

(2)ナースコールが多い

ナースコールが多い

整形外科病棟ではADL自立の指示が出るまでは、排泄や、洗面行為ひとつでも、ナースコールを押して、看護師の援助が必要となります。

車いすからの移乗の見守りの数秒のためにナースコールで呼ばれて行かなければなりません。

整形外科病棟の朝の車いす用トイレは、車いすが並ぶ程トイレラッシュになります。ひとつひとつ対応する優先順位の見極めができないと、患者のクレームにつながることもあります。

 

(3)介護の役割も多い

介護の役割も多い

床上安静の患者も多く、オムツ交換や、体位変換、移乗、移送、入浴介助といった、介護的な仕事も多くなります。

そのため、腰部痛になり、コルセットをつけて働くことや、通院するスタッフもいます。体力仕事も多いです。

 

(4)患者に言いたいことを言われる

年齢的に若い患者も多く、頭はしっかりしているが、身体は一時的に動けないという患者も多いため、言いたいことを言われてしまうこともあります。

しかし、患者も精神的に苦しい時にあることが多く、割り切りながら、精神的な支援を行うことがキツいと感じる人もいます。

 

(5)他科のことがわからなくなる

整形外科以外の経験がないまま整形外科にずっといると、他科の疾患のことに疎くなってしまいがちになる。

内科的な疾患の治療法等について学ぶ機会は少なく、他科の経験が無いうちに他科への異動となった際には、とまどうこともあるかもしれません。

 

5.整形外科の看護師求人を探す注意点について

整形外科の看護師求人を探す注意点

整形外科の看護師求人を探す上で避けるべき求人にはいくつか特徴があります。

 

(1)整形外科求人を見つける際に着目するポイント

整形外科の求人を見つける際に着目しておきたいポイントは、その整形外科は何を得意としているかです。

整形外科と一言で言っても医師が得意としているものが違うため、それによって患者層も異なります。

 

補足説明!

ポイント

自分が学びたい分野の患者は受診してこないなんていう可能性もあり、気になる方は病院のホームページや転職エージェントを利用して情報収集をしましょう。手術や治療の実績を確認しておくと良いでしょう。

 

整形外科の医師に得意と不得意があるので注意する

スポーツ系のケガを扱うのが得意としている場合では、比較的若い年代の患者が多くなります。老人特有の疾患を得意としている場合は、高齢者が患者層として多くなります。

また、得意の逆に医師が苦手としている分野もあります。腰椎など腰の疾患を苦手としている、頸椎など首の疾患を苦手としているといった場合にはその分野の患者が来ないこともあります。

 

(2)整形外科の面接する際に確認するポイントとは

面接時に確認しておきたいポイントは、働く看護師の年齢層です。

整形外科は、

  • 病棟だと若い看護師が多く
  • クリニックだと年齢を重ねた看護師が多い

というのが特徴です。

 

職場の人間関係を確認する上で重要となる

転職した整形外科に同世代のスタッフがいれば、安心して一緒に働くことができるのではないでしょうか。

どんな世代の人が働いているのかというのは、面接でしか聞くことのできないポイントとなりますので、確認しましょう。

また、世代だけでなく主婦である、子育て中である、独身であるといった自分とライフスタイルが似ているかどうかも重要なポイントです。

 

(3)整形外科の求人は多いのでなるべく比較しよう

整形外科の看護師転職はなるべく多くの求人を比較しながら、確認していくことが重要になります。

整形外科は怪我の治療やリハビリのイメージが強いのですが、手術を行うような病院では特に、一般的な病棟看護師としての業務も必要になります。

そのため、覚えたり勉強したりする事柄が非常に多く、思ったより大変、という看護師も多くいます。

よく検討した上で、自分に合った職場を見つけていくようにしましょう。

 

6.まとめ

整形外科と一言で言っても、骨、関節、靭帯、神経系と多岐にわたり、骨ひとつとっても、肩、膝、下腿など、その医師によって専門分野があるため、病院によって、扱う分野が異なります。整形外科は、急性期、回復期と、患者はもとの生活に戻るまでに長くリハビリの必要性のある科になります。

どこに自分は関わって看護を行っていきたいのかを転職前によく検討する必要があると思います。

しかし、整形外科は看護人生のなかで1度は関わっておくととても勉強になり、他科に行っても役立つ知識、経験となります。

是非転職を考えている看護師の方はチャレンジしてみてください。


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看護師になる前は別の分野の仕事についていましたが、体力的に、年齢を経たら難しいと考え、看護の道を選びました。

東京都内の都立系総合病院で4年勤務した後、美容クリニックや住居付き有料老人ホームなどで働き、また派遣看護師としても様々なジャンルを経験しました。

現在は長野県の病院で病棟勤務を行いながら、看護師ライターとして活動中です。転職をされる方のお役に立てる情報を発信できるように頑張ります。

看護師としての経歴

保有資格 ・看護師
年齢 ・長野県/37歳
職務経験 ・総合病院・美容クリニック・住居付き有料老人ホーム・介護老人保健施設
・特別養護老人ホーム・イベントナース・訪問入浴サービス
診療科経験 ・消化器外科・泌尿器科・整形外科・婦人科・デイサービス

記事の内容に関しては、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用をお願いいたします。
カテゴリー:看護師に人気の科

(公開日:)(編集日::2018年05月10日)

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