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新人(新卒)だけど緩和ケア病棟へ転職したい看護師へ!注意点6つ

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専門看護師ラビウサ

「新人だけど自分の理想とする看護がしたい」「患者に十分寄り添えるケアを提供したい」と考え、緩和ケア病棟に転職を希望する新人看護師もいるでしょう。

緩和ケア病棟で新人看護師が働く場合は、知識や技術不足のため非常に難しいですが、それでも尚「新人看護師としての自分ができる看護を緩和ケア病棟で磨きたい」と考える場合は、しっかりとリサーチして、相手に思いを理解してもらうことが大切です。

ここでは、新人看護師が緩和ケア病棟に転職する前に心得て欲しい6つの注意点についてご説明します。

1.緩和ケア病棟は新人に必要な技術・態度の達成が難しい

緩和ケア病棟で働く新人看護師

緩和ケア病棟は、症状緩和のために治療やケアは行いますが、採血を含め医療処置を経験するチャンスは殆どないため、厚生労働省が提唱している新人看護職員研修プログラムの目標を達成できない可能性が高まります。

緩和ケア病棟の新人が必要な技術と態度の達成が難しくなることについては、以下の通りです。

 

患者に苦痛を与えてしまう可能性もある

新人の時から医療処置よりも、症状緩和ケアのスキルを高めたいと思うかも知れませんが、緩和ケア病棟でも主治医の方針によっては、採血や胃菅や尿管挿入、点滴などは行うこともあります。

その際、経験が浅い新人が医療処置を提供することで、患者に苦痛を与え信頼関係が構築できなくなることもあるため注意が必要です。

 

急変時の対応に迷いが出ることも

緩和ケア病棟に入院しているからと言って、急変対応が必要ないということではありません

私が働いた病院での例ですが、緩和ケア病棟に入院したばかりの方が病棟内で転倒し、脳出血を起こした事例がありました。

予期せぬ出来事を前にして、ご家族は治療を希望し、脳外科病棟がある病院に転院したのです。

以前の緩和ケア病棟は、確かに「入院は看取りまで」の患者が多く、急変時の対処が求められることは殆どありませんでしたが、今はペインコントロール目的の場合もあり、症状が落ち着けば退院する方も増えています。

 

2.新人看護師は家族に受け入れられない場合がある

患者家族に受け入れてもらえない新人看護師

新人の頃は、患者のアセスメントとケアを実践するだけでも、精一杯の時期であるため、家族の気持ちに配慮して適切なケアができようできるようになるのは卒後3年目を超えたあたりだと言われています。

それでは、新人看護師は家族に受け入れられない場合があることについて以下で見ていきましょう。

 

家族は、水準の高いケアを求める

私が新人看護師の頃に配属された病棟は、がん終末期患者も多く入院していた病棟でした。

新人の頃は、家族の方に声をかけることができず、患者のケアを通して家族が私を認めてくれるといった図式だったため、採血に失敗して家族からの冷たい視線を浴びたこともあります。

「新人看護師」に対する視線は、大切な人を失う家族にとって、それだけで神経質になりがちです。

私がいた病棟は、緩和ケア病棟ではないため治療中からの信頼関係が本人と家族との間に出来上がっており、クレームを言われたことはありませんでした。

 

新人看護師としての初々しさが裏目に出てしまう

緩和ケア病棟は、本人・家族が求めるケアの水準が高くなり、家族の視線も厳しくなりがちです。

時には、新人看護師としての初々しさが、逆に家族に受け入れてもらえないことがあることを心に留めおく必要があります。

 

3.多職種とのコミュニケーションが新人看護師には大変

他職種とコミュニケーションを取る新人看護師

緩和ケア病棟は、医療者だけでなくボランティアや宗教家、音楽療法士など、本当に多職種が患者に関わることになるため、受け持ち看護師であっても他職種とのコミュニケーションを取らないと、結果としてより良いケアを患者と家族に提供できなくなってしまいます。

新人看護師は多職種とのコミュニケーションが大変ということについて、以下で説明していきます。

 

「新人だから仕方がない」では済まされない

新人看護師の頃は、先輩看護師の技術と知識を学ぶことが精一杯で、他の職種とまでコミュニケーションをとる余裕がなく一般病棟では、「仕方がないよね、新人だから」で済まされることも、緩和ケア病棟では主役は「患者と家族」です。

そのため、多職種の価値観とあなた自身の看護観をすり合わせつつ、何が最良のケアなのか話し合えるコミュニケーション力が必要になります。

 

4.新人看護師は理想と現実の違いに遭遇するリスクがある

自分の力不足に向き合う新人看護師

緩和ケア病棟では、決して穏やかな死ばかりではなく、患者の症状緩和が思い描くような形にならず、心身の苦痛に顔を歪めて亡くなっている方や時には患者が自死を選択することも皆無ではありません。

「新人看護師は、理想と現実のギャップに遭遇するリスクがある」ということについて見ていきましょう。

 

自分の力不足に向き合わなければならない

新人看護師であるあなたが、家族や患者の死の問題を抱えながら緩和ケア病棟に転職した場合には、もっと苦しい現実と看護師としての力不足に向き合わなければならないこともあります。

 

看取り経験が少ない新人は退職に繋がることもある

緩和ケア病棟にいる患者は、死を避けて通ることができない現実と向き合っています。

思い描く穏やかな死だけではない現実に、患者を看取る経験が少なかった新人看護師が向き合うことは、ジェネレーションギャップを乗り越えられず退職につながることもあります。

 

新人は緩和ケアを理解できない家族に厳しくなりやすい

緩和ケア病棟専属の医師は、1人のことも多く医師の価値観と看護師の価値観が合わなくなることがありますが、新人看護師の場合は、多くの価値観に遭遇する前に「1つの緩和ケアのあり方」に染まってしまう可能性が高いです。

そのため、「他の緩和ケア病棟や一般病棟で働く看護師の考え方や対応を理解できない」「緩和ケアを理解できない家族に厳しくなる」等の傾向が出やすいため注意が必要です。

 

5.気分転換をうまくできる工夫が新人看護師には必要

気分転換をする新人看護師

20代前半の新人看護師は、人の死と向き合い続けることに、「あの時、こうしたらよかった」「これが、できなかった」という罪悪感と後悔を抱えこみがちであるため、気分転換が必要です。

それでは、「新人看護師は、特に気分転換をうまくできる工夫が必要」ということについて、以下に紹介していきます。

 

新人だからこそ自分を責めてしまいがち

新人看護師は、自分の「緩和ケア・医療処置の技術のなさ」「死について語る経験・知識不足」等が背景にあり、自分を責めてしまいがちです。

私も未だに、新人の時に看取った患者のことで後悔し続けていることがありますが、未熟な私をサポートしてくれた先輩や同僚がいたから頑張れたとも思っています。

 

がむしゃらに頑張ると燃え尽きることにも繋がる

知識も技術も未熟な新人看護師だからこそ、がむしゃらに頑張るには看取り続けることが燃え尽きにつながります。

メンタルケアを学んだ今だから思うことは、病院と寮との往復ではなく「看護師以外の友人と話をする」「自然の多い場所に出かけて気分転換をする」等をしていれば気持ちを切り替えて、より良い看護を患者に提供できたのではないかいうことです。

新人看護師は、できない自分と向き合える心の強さを持つために、上手な気分転換がとても大切なのです。

 

6.新人看護師が働きやすい緩和ケア病棟の求人とは

研修プログラムがある緩和ケア病棟で働く看護師

新人看護師でも働きやすい緩和ケア病棟の求人には、どのような特徴があるのでしょうか。

以下で詳しくご紹介していきます。

 

看護配置が高い緩和ケア病棟の求人

病院によっては、7対1の看護配置に近い看護スタッフを維持している緩和ケア病棟もあります。

スタッフが多いことで、「新人として受け持つ患者の人数が少なくなる」「夜勤スタッフの人数もゆとりがある」等ということがあります。

 

研修プログラムがある緩和ケア病棟の求人

新人看護師が困った時に確認できるものとしては、研修で学んだ知識と技術、そしてマニュアルがあります。

あまりスタッフの出入りがない病院の緩和ケア病棟の場合、他から入ってきた人に対するマニュアルや研修の精度が低くなりがちで、新人看護師にとっては難しい面があります。

 

ポイント!

ポイント

新人で緩和ケア病棟に配属された場合に、「きちんとした教育制度があるか」「マニュアルなどの整備がされているか」を確認し、受け入れ態勢が整っている緩和ケア病棟を選ぶことが良いでしょう。

 

緩和ケア病床がある一般病棟の求人

「がん治療が予後数か月の方にも提供できるようになったこと」「放射線治療が痛みの緩和に当たり前のように行われるようになったこと」等を背景に「緩和ケア病棟」として施設基準を持たない病院が増えています。

そのため、一般病棟の中に緩和ケア病床を持ち、症状緩和や看取りを行っている病院もあります。

 

緩和ケアを学ぶなら症状緩和や看取りを行っている病院はお勧め

症状緩和や看取りを行っている病院は、緩和ケアの患者だけを受けもつというわけではなく、新人として必要とされる技術と態度を身に付けつつ、緩和ケアが必要な患者と関わることができるため、緩和ケアを学ぶという意味ではお勧めの職場です。

 

7.まとめ

新人だけど緩和ケア病棟へ転職したい看護師への注意点について6つご紹介してきました。

緩和ケア病棟では、避けられない「死」を前にした時、新人看護師としての知識と技術だけでは、患者や家族にケア提供する際に難しい現実と向き合うことになります。

緩和ケア病棟へ転職したい新人看護師は、是非参考にしてみて下さい。


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この記事を書いた人

看護師をして20年以上になります。外来・病棟・検査室・クリニックなど、いろいろな場所での業務を経験しました。
ですが、一時は看護師をやめようと思ったほど、心身共に追い詰められた時期もあります。現在は、看護師も続けつつ、ライターやカウンセラーとしても活動しています。
今までの経験を生かして、いろいろな体験談も書いていこうと思っています。よろしくお願いします。


カテゴリー:新人看護師の転職・ノウハウ

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この記事を書いた人:ラビウサ
(公開日:)(編集日::2017年09月03日)

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