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プロフェッショナル・グリーフとは?看護師の「悲しみ」にもケアが必要

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プロフェッショナル・グリーフとは

「グリーフケア」という言葉を耳にしたことはあっても「プロフェッショナル・グリーフ」という言葉を耳にしたことのある日本の看護師はあまりいないのではないでしょうか。

プロフェッショナル・グリーフとは、「医療従事者が患者を失った時に感じる深い悲しみ」という意味合いを持って使われている言葉です(2018年1月現在、正確な定義は発表されていません)。

2010年にニューヨークタイムズ紙が、在宅介護者(訪問看護師やヘルパーなど)の悲しみについて取り上げたことなどをきっかけに、アメリカの医療従事者の中で「プロフェッショナル・グリーフ」が注目されるようになりました。

このページでは、まだ日本ではあまり知れ渡っていないプロフェッショナル・グリーフについてご紹介し、看護師の「悲しみ」へのケアについて考えていきます。

プロフェッショナル・グリーフの特徴について

プロフェッショナルグリーフの特徴

Experts in Aging Wisely for over 20 Years」のサイトによれば、プロフェッショナル・グリーフの特徴は以下とされています(※原文(英語)を和訳したものを掲載しています)。

看護師の方は「プロフェッショナル」の箇所を「看護師」と置き換えることで、より深く理解できるようになるのではないでしょうか。

  • プロフェッショナルの介護者は、遠くの会葬者です。
  • プロフェッショナルの悲しみの影響は、隠れていて、微妙です。
  • プロフェッショナルの損失はたまります。
  • プロフェッショナルの悲しみは、他の感情(例えば怒り、不安、非難、無力と罪の意識)に変わるかもしれません。
  • プロフェッショナルの悲しみは、慢性であるか遅れた悲しみ反応の形をとるかもしれません。
  • プロフェッショナルの悲しみは、燃え尽きることの有意な原因です。

上記のプロフェッショナル・グリーフの特徴を見て分かるように、看護師が日常的に感じる「悲しみ」は放置すべきことではないのです。

放置した結果、燃え尽きて(バーンアウトして)、看護師という仕事を続けられなくなるリスクすらあるのですから。

しかし、看護師などの医療従事者は「患者や家族に寄り添わなければならない存在」であるが故に、このプロフェッショナル・グリーフについては、暗黙の了解で無視され続けてしまっていたのです。

 

プロフェッショナル・グリーフが消化されず「うつ病」になった看護師

私の同期にとても感受性の強い看護師がいました。

彼女は懇意にしていた患者が亡くなる度に深く傷つき狼狽していたのですが、残念ながら当時の職場には、その心の傷を理解してくれる同僚はいませんでした。

彼女自身も自分の感情(プロフェッショナル・グリーフ)を持て余していた自覚はあったのですが、まだ看護師経験が浅いせいもあり、どうやって消化していいのかが分からず、とうとう「うつ病」にまでなって1ヶ月間も休職することになってしまいました。

実際、このような看護師の話は、どの現場でもよく聞かれることなのではないでしょうか。

だからこそ、「プロフェッショナル・グリーフ」の存在を全ての看護師自身がしっかりと把握し、対処すべきものであることを理解していれば、上手く助け合うことができ、こうした事例も減るのではないでしょうか。

 

看護師にもグリーフケアが必要です

看護師のグリーフケア

冷静に考えてみれば看護師だって患者やその家族と同じ生身の人間なのですから、患者を失うような深い悲しみがあれば、しっかりと対処されるべきなのは当然のことではないでしょうか。

つまり、看護師にだってグリーフケアが必要なはずなのです。

もちろん、患者や家族に寄り添うことは大切です。しかし先にも述べた通り、看護師にもグリーフケアが行われないと(プロフェッショナル・グリーフが消化されないと)、バーンアウトやうつ病に繋がる可能性があることを覚えておかなければなりません。
 

まずは「看護師だって悲しんでもいい」ことを認めて

ここで、「じゃぁどうやって看護師のグリーフケアをすればいいの?」と疑問を持たれるかもしれませんが、まずは「看護師だって1人の人間として悲しんでもいい」ということを認めてください。

不思議に思われるかもしれませんが、これが「看護師のグリーフケア」の最大のポイントだと私は考えます。

なぜなら、看護師はそもそも「患者や家族に寄り添うためには自分の悲しみは抑え込まなければならない」と無意識に思い込んでいる節があるからです。

 

ポイント!

ポイント

悲しいことがあったら「看護師だから」という肩書は忘れて、患者の家族のように思いっきり悲しむことを自分に許可してあげてください。そうするだけでも、看護師の「プロフェッショナル・グリーフ」がスッと消化されるはずです。

 

プロの手をかりてグリーフケアを行うのもアリ

思いっきり悲しんでも、心のおける友人や家族に相談しても、あなたのプロフェッショナル・グリーフが消化されない時は、カウンセラーなどプロの手をかりてグリーフケアを行うのもアリです。

日本ではあまり「カウンセラー」に馴染みがありませんが、アメリカでは、プロフェッショナル・グリーフを抱える医療従事者を支えるための専門機関がインターネット上で沢山紹介されています。

つまり、アメリカでは、医療従事者が心のケアをプロに頼ることは全く珍しいことではないのです。

 

補足説明!

ポイント

もし、自分だけの力だけではどうしようもないと思ったら、病院内にいるカウンセラーや、外部のカウンセラーなどに頼る方法があることも念頭に入れておいてください。

 

まとめ

今回の記事を書くにあたり、「Professional Caregiver Grief: The Hidden Loss for Senior Caregivers」という記事を参考にさせていただいたのですが、その中で「介護者として、この悲しみを認めておくことが重要」という表記があり、とてもハッとさせられました。

確かに、看護師として臨床にいた頃の私は「悲しみ」に無頓着であるように努めていたからです。その方が仕事をする上で「楽」だと無意識に感じていたのでしょう。

そして、当時の私のように考えている看護師は今もとても多いと思います。しかし、「プロフェッショナル・グリーフ」を無視し続けるのはいつか限界がきます。このことは、看護師であれば誰しも薄々気づいていることでしょう。

もし、看護師として長く働続けたいと思うのであれば、しっかりとプロフェッショナル・グリーフの存在を認め、自分自身へのグリーフケアを怠らないようにしていくようにしましょう。


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都内の大手総合病院で3年、その後保育園看護師として1年勤務し、パート看護師・派遣看護師として様々なジャンルを体験。現在は、今までの経験を活かして看護師ライターとして活動中です。現役看護師や潜在看護師の皆さんの転職成功をサポートできるような情報を発信していきたいと思います。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師 ・保健師 ・養護教諭第二種
出身/年齢 ・東京都/28歳
職務経験 ・総合病院 ・大学保健室 ・保育園 ・デイサービス ・イベントナース ・ツアーナース
診療科経験 ・整形外科 ・小児科

記事の内容に関しては、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用をお願いいたします。
カテゴリー:看護師の実情

(公開日:)(編集日::2018年03月12日)

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