専門看護師になるのは難しい?7つ困難と乗り越えた秘訣

専門看護師になるのは難しい?

「専門看護師になりたいけれど、自分になれるだろうか」と不安だけが先にたち、二の足を踏んでいる看護師はいませんか?

専門看護師になるためには、

  • 大学院を卒業しなければならない
  • 実務研修を通して6つの役割を果たさなければない
  • 理解者が少ない環境の中、2年以上乗り越え続ける

等のことが必要です。

ここでは、私が専門看護師になるまで難しいと感じた7つの困難と、乗り越えた秘訣についてご説明します。

1.金銭的問題(学費・生活費)が難しい

金銭的問題を乗り越える看護師

専門看護師になるには、大学院に入らなければなりません。

私が入学を希望した大学院は平日だけで、2年間無給になることが予想されたため、2年間は仕事を休業することが必要でした。

  • 2年間の生活資金+学費・教材費(約240万円)

そのため、専門看護師の資格を取得するための、生活資金、金銭的な問題が難しかったといえます。

 

(秘訣)専門看護師資格支援制度がある病院を利用する

金銭的な問題は、専門看護師の資格支援制度がある病院を利用することである程度解決が可能です。

私は病院で「専門看護師になりたい」希望があったこと、看護部の理解が得られたことで、1年間の奨学金貸与と、休日などの病院でのバイトを認めてもらうことができたため、2年間無給になることなく過ごすことができました。

「病院からの補助を受けることができる」「時間に余裕がある時はバイトをすることができる」ということは、安心して学業を続けられた秘訣になりました。

病院によって支援内容は違います。詳しくは「専門看護師資格支援制度がある病院へ看護師転職ポイント4つ」を確認してください。

 

2.目標になる専門看護師がいないことが難しい

モデルになる人がいないことを乗り越えた看護師

専門看護師になると決めて、大学院に入学してはみたものの、専門看護師と一緒に働いたこともなく、専門看護師とは何をすべきなのか迷ってばかりいました。

私の場合は、病棟経験よりも外来看護の経験の方が長く、そのことで「本当に大丈夫なのか?」と教授に思われていた部分もあったため、大学院2年目の時は「大学院を卒業できればそれで良しとしよう」と半ば諦め状態でした。

そのため、目標とする専門看護師がいないことの難しさを痛感しました。

 

(秘訣)役割実習で担当になる専門看護師と話しをしよう

役割実習では担当者は専門看護師となります。そのため、専門看護師と出会ったことがなかったとしても、その場に出会いはあります。

私は、役割実習で担当して下さった専門看護師の方との出会いが、諦めかけていた専門看護師になる夢を再び蘇らせてくれました。

 

私も自分の信じる道へ進みたいと思えた

自分の看護観を持ち、患者のために自分が正しいと思えば、きちんと意見を言える強さを専門看護師の姿勢から感じとることができ、「私も自分の信じる道を進みたい」と思い、身近にモデルとなる人はいなくても、専門看護師になって患者に看護を提供したいと、大学院2年目の悩みを乗り越えました。

 

3.自分の大切にしたいことを理解してもらうことが難しい

大切な事を理解してもらう看護師

私が専門看護師として行いたいことは、外来患者に対する支援でした。

私が大学院にいた頃は、緩和ケア病棟などの経験が評価されやすく、外来患者へのケアは低く評価されていましたため、卒業論文もあえて早期がん患者の支援をテーマに選びました。

大学院で研究を開始するには、教授の承諾があって初めてできることであるため、私が早期がん患者の支援をテーマにした意図を担当の教授などに理解してもらうことが必要です。

その、自分や行いたいと思ったことや大切にしたいことを担当教授に理解してもらうことが難しかったです。

 

(秘訣)気持ちを変えずに伝え続けることが大事

研究テーマを決めた段階では、やはり教授から理解を得ることはできませんでしたが、緩和ケアの早期からの介入の必要性を伝えるためにも、自分の看護体験を活かしたいと伝え続けました

最終的には、教授が私の勢いに押されたのかも知れませんが、私が大切にしたいことを研究テーマに選ぶことができ、同期からも「最初からずっと同じことを言っていたものね」と励まされたことも後押しになったと思っています。

 

4.実習中などの体調管理が難しい

体調の管理を乗り越える看護師

私が専門看護師をめざした時は、専門看護師教育課程基準の所定単位は26単位でしたが、私は(他の研究室メンバーも同様に)看護管理や基礎看護、精神看護などで取得したい単位があったため結果的に38単位を取得していました。

実習も約2か月の長丁場を2回行い、朝8時の申し送りに間に合わせるために、6時前の電車に乗り実習先に通い詰めました。レポート作成も多く、睡眠時間3時間以下という日が続くこともあり、とにかく体調管理が大変で難しかったです。

 

(秘訣)家族の協力と仲間の交流で乗り切ろう

家族の協力と、大学院での仲間との交流があったために乗り越えることができました。

常に辛いわけではなく、大学生のように図書館で過ごす時間を持てたり、カフェで話をしたりといった時間があったからだと思います。

勉強と実習に追われてはいますが、学生であるモラトリアムな時間が心身のストレス緩和に役立ちました。

 

5.自分のアセスメント力を上げることが難しい

アセスメントを乗り越える看護師

専門看護師は「アセスメント力」が重視されますが、私は40歳を目前としたときに専門看護師を目指したため「計画・実践」に行きがちで、実習先の専門看護師・認定看護師から何度もダメだしされました。

そのため、自分のアセスメント力の向上には難しさを感じました。

 

(秘訣)開き直って勉強するしかない

アセスメントを乗り越えた秘訣は、「アセスメントができなければ専門看護師の試験に合格できない」という開き直りでした。

ダメだしされたことにこだわっている場合ではなく、できるように対策を練るだけであるため、看護過程・看護関連図・看護診断・診療マニュアル等を買い込み、自分の受持ち事例に当てはめ、アセスメントが深まるように心がけました。

看護学生からやり直す感覚もありましが、基礎を見直したことは結果として専門看護師認定試験でもとても役に立ちました。

 

6.書類審査に必要な事例を集めることが難しい

書類審査に必要な事例を集める看護師

多くの専門看護師は、自施設(病院)にモデルがおらず、周囲も専門看護師がどのような活動をする看護師であるかを理解していないため、大学院を卒業したからといって自分の活動場所が確保されているわけではありません。

専門看護師の6つの役割(実践・相談・調整・教育・研究・倫理調整)を果たしつつ、書類審査に必要な事例を集めることが必要です。

そのため、書類審査に必要な事例を集めることに難しさを感じました。

 

(秘訣)迷惑を顧みずに病院側と交渉した

乗り越えた秘訣としては、迷惑を顧みずに外来などの診察に入りたいとお願いをしたことや、関連するチームに入ることができたことです。

また、委員会に参加させてもらったことも、院内の医師や他の職種と知り合うきっかけになりました。

今考えると、向こう見ずな面もありましたが自分から「こんな活動をしたい」「こんな関わりを持ちたい」といったアピールしなければ、大学院を卒業して数か月で認定試験に必要な事例を集めることも、実績をつくことも難しかったと思います。逆に言葉にしたことで、患者を紹介してくれる医師や看護スタッフもいなかったでしょう。

役割獲得のために「自分から活動を起こす」「巡ってきたチャンスを逃さない」等のことが乗り越える秘訣になります。

 

7.専門看護師の認定試験が難しい

認定試験対策をする看護師

私は専門看護師コース1期生だったこともあり、先輩に専門看護師の試験対策を教えてもらうこともできなかったため、認定試験に提出するための事例の書き方は、各地で開催されている事例検討会に参加したり、同期で研究会を発足させたりして、試験対策を行いました。

そのため、専門看護師の認定試験対策が難しかったです。

 

(秘訣)文法のチェックなど家族に協力してもらった

認定試験対策の1番力になってもらったのは、家族です。提出する文章を見せて内容が伝わるか、文法的に問題ないかをチェックしてもらいました。

医療を知らない相手は、5W1Hがきちんと書かれていなければ文脈を理解できないため、1番事例を書く上での訓練になりました。

 

これから専門看護師へ挑戦する看護師へ

これから専門看護師に挑戦する看護師

看護師がこれから専門看護師へ挑戦する場合は、

  • 「看護部に理解を得る」
  • 「やりたい看護を明確にする」

といったことが大切です。

それでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

 

看護部に理解を得ることが大事

専門看護師を理解している管理者は少なく、「どんな活動をする人なのか」と感じている場合が殆どであるため、管理者に相談・報告をしながら病棟や外来での活動をし続けることで、専門看護師として必要な実践や相談・調整を行う機会を得ることができます。

そして、徐々に自分の活動範囲を広げつつ、自分の活動を前面に出すのではなく看護スタッフの質を上げることができれば、更に自分の活動範囲が広がり、認定試験に必要な活動ができるようになります。

今、自分の活動を振り返ってみると、もう少し上司に自分の活動を理解してもらう行動をとっておけばよかったと思っています。

 

やりたい看護を明確にすることが大事

1人で活動することが多い専門看護師である自分を支えることになるため、専門看護師になるまでに自分がやりたい看護を明確にすることが大切です。

私は、病院や部署などの区切りなく、患者を支援したいという思いが常にベースにあるため、部署異動や様々な出来事が起こったとしても、核になる部分が揺らがなければ自分を見失わずに済みます。

専門看護師は、人数が少ないからこそ活動が目立ち、理解されにくい部分でもありますが、大学院で学んだ得難い知識と経験を看護に還元するには、専門看護師という立場が必要な場合もあります。

 

まとめ

専門看護師は、他の大学院生よりも履修科目も実習が多く、健康管理やモチベーション維持が必要で、その気持ちを支えるのが「専門看護師になることでやりたい看護を形にしたい」という自分の思いです。

自分自身を支える強い意志を持って専門看護師を目指してください。

ラビウサ

【40代後半・資格:看護師(がん看護専門看護師)、消化器内視鏡技師、心理相談員】

看護師をして20年以上になります。外来・病棟・検査室・クリニックなど、いろいろな場所での業務を経験しました。ですが、一時は看護師をやめようと思ったほど、心身共に追い詰められた時期もあります。現在は、看護師も続けつつ、ライターやカウンセラーとしても活動しています。今までの経験を生かして、いろいろな体験談も書いていこうと思っています。

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