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こまめ

現役看護師

こまめ

( 看護師 )

精神科急性期病棟の看護師とは?転職を考える方はチェック

精神科急性期病棟の看護師とは

看護師転職を考えるにあたって精神科という選択肢を考えたことがありますか。特に精神科の急性期病棟というと、患者が暴力的で怖い、今まで培ってきた看護技術が役に立たない、というイメージがある看護師の方も多いです。

そんなイメージを持っている看護師のために、今回は私が経験した精神科急性期病棟での勤務経験についてまとめてみました。

精神科急性期病棟に転職を考える看護師の方は転職前に参考にしてみてください。

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1.精神科の急性期病棟で働く看護師の仕事内容

精神科の急性期病棟で働く看護師の仕事内容
精神科の急性期病棟で扱っている疾患は統合失調症、発達障害、認知症など、様々な精神科疾患となります。精神症状も様々で、使用している薬物も多岐にわたります。

急性期病棟では、精神症状や薬物の副作用によって日常生活を保つことが困難な患者がいます。具体的には、「食事をする、排泄する、寝る、清潔を保つ、移動するといった生活の基本ができなくなることがある」ということです。

そのため、看護師は日常生活ができているかをよく看る必要があります

そして、患者の容態に合わせた援助を行っていきます。食事ができなければ食事の援助をする、お風呂に入れなければ清潔を保てるよう援助をする、移動ができなければ移動手段を考えて援助をする、といった基本のことです。

これが、精神科急性期病棟の看護師の主な仕事内容です。

 

精神科の急性期病棟勤務の看護師1日のスケジュール

以下は私が勤務していた病棟の平日のスケジュールです。

時間 内容 詳細
8時45分~9時15分 ・ミーティング
・情報収集
・夜勤リーダーから夜勤帯の重症患者の申し送り
・カルテから担当患者の情報収集
9時15分~10時 ・検温
・処置
・担当患者の検温を行う
・1日6~7人を担当
10時~11時 入浴 ・介助が必要な患者はほとんどいない
・観察がメインの仕事
11時30分~12時15分 配膳 ・介助が必要な患者はほとんどいない
・観察がメインの仕事
12時15分~12時30分 ミーティング ・患者1事例をあげる
・看護方針のミーティング
12時30分~13時30分 休憩 交替で休憩する
13時30分~15時 作業療法 ・作業療法士の集団および個別作業療法の実施
・看護師は患者の様子を観察
15時~ カルテ記録
処置
日勤リーダーへの報告
・カルテを記録
・日勤帯で終わらせるべき処置
(処置の必要な患者はほとんどいいない)
・担当患者の1日の様子を日勤リーダーへ報告
16時45分~ 夜勤帯への申し送り 日勤リーダー看護師が行う
17時30分 退勤 勤務終了

入浴や作業療法は平日のみですので、土日祝日の勤務はもっと時間に余裕があり、患者と共にゆったり過ごせます。患者と一緒にテレビを観たり、広告を見たりしてコミュニケーションをとることも、精神科においては大切な看護のひとつです。

 

2.精神科の急性期病棟の看護師に必要なスキルとは

精神科の急性期病棟の看護師に必要なスキルとは
精神科の急性期病棟の看護師として転職や移動をする場合に特別なスキルが必要かと言うとそうではありません。

その理由を以下の内容で詳細に説明していきます。

 

疾患に対する正しい知識を学び、実践するスキル

急性期病棟のすべての患者が精神科疾患のみを抱えているわけではなく、内科的な疾患、身体合併症を抱えている場合もあります。

看護師としてこれらの疾患を抱えた患者の看護は容易ではありませんし、特別なスキルが必要なように思いますが、看護を実践する上での基本である、疾患に対する正しい知識を学び、実践していく姿勢さえあれば良いのです。

 

精神科の急性期病棟患者は高齢化も進んでいる

精神科の急性期病棟で扱っている疾患は様々です。そして患者の年齢は10歳代から90歳代とあらゆる年齢にわたります。特に最近は、日本の高齢社会に伴って患者の高齢化も進んでいます。

また医学的な処置や対応は専門家である医師に確認をします。そのうえで日常生活の援助を行う看護師としての視点を持ち、医師とコミュニケーションを取るようにしましょう。

 

患者に寄り添う看護師としてのスキル

精神科の急性期病棟での看護では、生活の基本を患者が出来ているかをよく看て、患者の容態に合わせた援助を行っていくことが基本です。

そしてここにも、特別なスキルは必要ありません。患者の様子をよく看るスキルさえあれば良いのです。これは、患者に寄り添うことのできる看護師なら誰でも持っているスキルです。

 

暴言や暴力に対するスキルは必要?

誤解しないでいただきたいのは、患者は暴言や暴力を理由もなく行っているわけではないということです。あえてスキルを述べておくとすれば、患者は精神症状から身を守るために仕方なく暴言や暴力行為に出てしまっているということを理解し、患者と接することこそが必要なスキルだといえます。

 

ポイント!

ポイント

精神科の急性期病棟以外で働いている看護師から、患者からの暴言や暴力に対して特別なスキルが必要ではないかということをよく聞かれます。暴言や暴力は患者の精神症状の1つですので、もちろん注意深く観察をする必要があります。しかしそれが患者の日常ではないことを理解しましょう。

 

3.精神科の急性期病棟に向いている看護師とは

精神科の急性期病棟に向いている看護師とは
精神科の急性期病棟で働く看護師に求められる特別なスキルは必要ないことは必要なスキルで理解いただいたと思いますが、精神科の急性期病棟で働く看護師に向いていか、向いていないかは以下の一点に注意した方がよいでしょう。

 

慎重な行動ができる看護師

精神科の急性期病棟は、どこの病院でも必ずといっていいほどですが、閉鎖病棟となります。

閉鎖病棟とは、病棟の出入りをする際に施錠された扉を通らなくてはならず、その鍵はもちろん、患者は持っていません。医師や看護師、コメディカルなどの病院職員しか持っていないのです。これは、患者の安全を守るために必須の治療環境です。

その治療環境を維持するために、扉の施錠確認は必須です。看護師として扉の開閉時に周りに注意しながら慎重に行動できること、病院から貸与された鍵の管理がしっかりできること、これができなければ、精神科の急性期病棟で働くことはできません。

そのため慎重な行動ができ、物品の管理ができる看護師が精神科の急性期病棟に向いている看護師といえます。

 

ポイント!

ポイント

精神科のみならず患者の命を扱う看護師として当然の行動ですので、すでにあなたは精神科の急性期病棟で働くのに向いている看護師ではないでしょうか。

 

4.精神科の急性期病棟で働く看護師のメリット

精神科の急性期病棟で働く看護師のメリット
精神科の急性期病棟で働く看護師のメリットは複数あります。詳細を1つ1つ説明していきます。
 

残業が少ない(月の残業時間は最大5時間程度)

精神科の急性期病棟に限ったことではないですが、精神科病院の勤務は基本的に残業が少ないです。患者の日常生活を援助することが主な看護ですから、検査や処置は予定で組まれていることが多く、そういった医療的ケアは少ないです。

よって、残業などの時間外労働はほとんどなく、定時で帰宅できます。

 

ポイント!

ポイント

私にとって最大のメリットでした。私自身、1か月の残業時間は多い月で合計5時間ほどでした。

 

看護師としてゆったりとした気持ちで勤務できる

定時で終われるように余裕をもったシフトが組まれていることは、もう1つ理由があります。検査や処置に追われることないということは、患者と接する時間を長く確保できるということです。このことも精神科で働くメリットです。

精神科看護の基本は、患者と向き合い、寄り添うことで、そのためにはどうしても時間が必要です。よって、無理な病棟スケジュールが組まれることはなく、自分の担当の患者とゆったりとした気持ちで接することができます。

 

患者は人生の大先輩

精神科の急性期病棟とはいえ、常に新規で急性期の患者ばかりが入院している訳ではありません。慢性期病棟から急性増悪したために急性期病棟に移動してくる患者や地域で生活をしていたけれども精神症状が悪化して入院するといったような、入院歴のある患者もいます。

そのような慢性期の患者は入院歴が長く、中には50年以上入院している患者もいるぐらいです。

こうした病院との付き合いの長い患者は、看護師のことを信頼してくれていますし、時には看護師の話を聞いてくれることもありました。

 

ポイント!

ポイント

私が新人で就職したばかりの時は、病院の仕組みや病棟スケジュールのこと、主治医のことなど、患者から教えてもらったことがたくさんありました。彼らは患者ですが、人生の大先輩でもあります。そういった患者に助けられたり教えられたりして、私は看護師として成長していきました

 

夜勤帯の処置がほとんどない

看護師として夜勤帯の特別な処置がないこともメリットの1つです。

精神科の急性期病棟での夜勤は看護師2~3人で40人くらいの患者を担当しますが、処置やケアは必ず人数の多い日勤帯で対応をします。夜勤帯に処置やケアを行うことは滅多にありませんので、夜勤者の負担も軽くすみます。

 

ポイント!

ポイント

私が勤めていた精神科の急性期病棟では夜勤帯に点滴やオムツ交換などの処置が必要な患者もまれにいますが、月に多くて5人といったところでしょうか。私は3交代勤務でしたので月に平均して8回ほど夜勤をしていましたが、そのうち点滴などの処置にあたる夜勤日は3回あるかないかでした。もちろん、月に1度も点滴処置のある夜勤にあたらないときもありました。

 

急性期病棟にはベテランの看護師が多いこと

精神科の急性期病棟では、慎重な患者対応が求められる場面もあります。そのため、ベテランと呼ばれる看護師が多く配置されています。

例えあ一般病棟に配属された看護師の場合、3年目にしてすでに病棟看護師の中でも上から5人目くらいの位置になってしまい、責任が重く辛い思いをする看護師も多いですが、精神科の急性期病棟では6年目にして病棟看護師の中でも下から3番目くらいの経験年数になります。

ある程度の仕事は任せられますが、常にベテラン先輩看護師のフォローがあり、精神的にはとても楽です。

 

ポイント!

ポイント

私の勤務していた病棟では勤続15年以上の看護師が多かった印象です。ベテランの看護師は気持ちに余裕があり、経験が多いぶん指導も丁寧です。私はよく人生相談なんかをして助けてもらいました。

 

5.精神科の急性期病棟で働く看護師のデメリット

精神科の急性期病棟で働く看護師のデメリット
精神科の急性期病棟では、精神症状の活発な患者がいます。そのため、症状の重い患者を看護する必要がある、その看護が苦痛になる場合があるのが一番のデメリットといえます。

今は薬物療法やその他の治療方法も確立されつつあり、精神症状が活発でいる状態が何日も続くということは珍しいです。 また病棟に入院している患者のすべてが急性期で落ち着かない、ということは滅多にありません。

 

患者からの暴言や暴力を受ける

重篤な患者の症状としては、暴言や暴力となり暴言や暴力を受けるのは、残念ながら入院している患者の一番近くにいる看護師になることが多いです。

しかし最近では、病院の研修体制が充実しており、暴言や暴力に遭遇したときの対処方法をしっかりと教育してくれます。また先輩看護師も同じ場面に遭遇していることが多く、体験を共有することで暴言や暴力への対処方法を学ぶことができます。

 

まとめ

今回、精神科の急性期病棟での体験の一部をご紹介しました。精神科の急性期病棟は、経験したことのない看護師の方が思っているよりも大変な職場ではないといえます。

精神科病院では、看護師につきものの残業が、ほとんどありません。これを活かして、自分の時間を大切にできます。趣味だけでなく、看護スキルを伸ばすための研修にも時間を割くことができます。

また勤務中もスケジュールに追われることなく、ゆったりとした気持ちで患者と接することができます。これは、看護の本質を実践できる職場であるといえるのではないでしょうか。

是非、精神科の急性期病棟への転職などを考えてみてください。

 


学院を卒業後、看護師として精神科病棟で働いていました。その後は看護系大学での学生の実習指導を経験し、様々な病院でそれぞれの施設での看護の特徴を知りました。
またアルバイトで、産婦人科クリニック、外来透析、高齢者デイサービスで働いていました。その時の経験が誰かの役に立てればいいな、と思っています!
大学院在学中に結婚し、アラサーの今は2児のママをしています。趣味は旅行とスノーボードです。旅行は特に好きで、看護師勤務、子育て、旅行のバランスをいかにして取っていくか、が今の課題です。

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この記事は「こまめ」さんの執筆でに公開しています。 最終更新日:2017年04月26日(運営元:看護師転職ジョブ

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