自衛隊看護師求人の探し方と必要スキル・資格についてポイント7つ

自衛隊看護師の仕事

国を守る自衛隊で看護師として働くということは、とても名誉なことですよね。災害支援や海外の仕事に魅力を感じ、公務員なので待遇も良いというイメージから、自衛隊で看護師として働きたいという人は決して少なくありません。

実際のところ、一般的な病院で働く看護師と自衛隊看護師にはどのような違いがあるのでしょうか。一般的な病院から自衛隊へ転職する際にも注意が必要ですので、ここでご紹介していきます。

1.自衛隊で働く看護師の仕事

自衛隊看護師の仕事

自衛隊と一般的な病院とでは看護師の仕事に違いがあるのでしょうか?ここでは、自衛隊で働く看護師の仕事内容について確認していきましょう。

 

違いは意外と少ない

自衛隊で働く看護師は、基本的に自衛隊病院で働きます。患者さんも当然、自衛隊の職員ということになります。その仕事内容はというと、意外と一般的な病院と違うところは少ないです。これまでに一般的な病院で看護師として勤務した経験のある人であれば、すぐに慣れることができます。自衛隊だから、と言っても特に怪我の処置が多いということもそんなになく、普通の病院だと考えても問題ないでしょう。

 

衛生隊の一員になると緊急対応が多くなる

ただし、仕事の内容が大きく変わる場合もあります。それは、病院ではなく衛生隊の一員となって働く場合です。この場合、訓練中に負傷した人への対応が中心となり、現場で処置することを求められるようになります。緊急対応が多くなるのです。

一般病院で近いものを挙げるならば、救急の看護師となります。それだけでなく、自衛隊看護師として訓練を受けなければならないので、一般的な看護師とはかなり違うと感じることが増えます。実際に処置するやり方が違う、というわけではありませんので看護師としてやるべきことは、そんなに大きく違わないとも言えます。

 

海外に派遣される可能性も

場合によっては、海外に派遣される可能性もあります。基本的に武力行使できないのが自衛隊ですが、人道支援などで海外へ派遣されることがあり、この時に医療班として一緒に派遣されることがあるのです。海外の紛争地などに派遣され、現地の人を診察する補助を行うこともあります。国内でも、大規模災害などが起こった場合に派遣されることもあり、こういった経験は一般的な病院での勤務ではまずないと言えます。

2.自衛隊で働く看護師に求められるスキルや資格

自衛隊看護師に必要なスキル

自衛隊看護師になるには、自衛隊中央病院高等看護学院に3年間通い看護師の資格を取得する方法と、外部の教育機関で看護師資格を取得してから陸上自衛官の試験を受ける方法があります。

そこでここでは、一般の看護師が陸上自衛官の試験を受けるために必要なスキルについて解説していきます。

 

保健師免許または助産師免許が必要(見込含)

陸上自衛官の応募資格には、看護師免許の他に、保健師免許または助産師免許が必要になります。また、応募時点で保有していなくても「資格取得見込み」であれば応募することができます。

そのため、もし看護師免許しか保有していない場合は、保健師や助産師の養成学校でこれらの資格を新たに取得する必要があります。

 

年齢制限に注意!36歳以上は応募不可

陸上自衛官の応募には年齢条件があり、36歳未満でなければいけませんので注意が必要です。経験不問ではありますが、実務経験があれば採用時に階級が上がり、給与も上がるので実務経験がある場合は少し有利となります。

 

身体検査の合格基準について

陸上自衛隊の試験は、筆記試験(小論文)・口述試験・身体検査の3つで構成されています。身体検査の合格基準についてはホームページ上でも、掲載されているため、各自確認しておくとよいでしょう。

以下に合格基準の一例を記載しています。

  • 身長:男子155㎝以上、女子は150㎝以上
  • 肺活量:男子3000cc以上、女子2400cc以上のもの
  • 視力:両眼とも裸眼視力が0.6以上又は裸眼視力が0.1以上で矯正視力が0.8以上
  • 聴力:正常なもの

上記以外にも、胸囲・体重・血液検査などについて基準が設けられています。

 

3.自衛隊で働く看護師の経済事情

自衛隊看護師の給与

自衛隊看護師として働いているということは、自衛隊の隊員となるということでもあります。勤務内容は看護師としてのものとそこまで大きな違いはありませんが、立場上は自衛隊の隊員となり階級も与えられているので、給与に関しても自衛隊の規定に従い、階級によって変わってくることになります。

 

階級に合わせた給与

たとえば、看護師としての実務経験が2年半以上あって年齢が26歳以上36歳未満の人の場合、陸曹長という階級となり、その階級に合わせた給与をもらうことになるのです。看護師としての経験、年齢で階級が変わるだけでなく、それと同時に収入も変わってくるわけです。

 

一般的な看護師と同水準

では、具体的にどれくらいもらえるのか、というと実は一般的な看護師とそこまで大きな差があるわけではありません。一般的な看護師として働く方の平均月収は2015年現在で約30万円程度、ボーナスは50万円から100万円前後、平均年収は450万円前後ですから、自衛隊看護師もそれと同水準と言えるでしょう。

自衛隊看護師だからというだけで、給与が高くなるということはないと思っておきましょう。ただ、階級によって給与には差が出てきますので一概には言えないところもあります。

 

自衛隊看護師は手当が充実している

一般的な看護師と給与面ではそんなに変わらないのですが、自衛隊看護師の場合は各種手当がかなり充実しています。これらの手当を含めれば、結果的には一般の看護師よりも高い給与をもらえることも少なくありません。

とは言え、これは自衛隊看護師が海外派遣されることがあるなど、特殊な勤務もあるというのが理由ですから、勤務内容もしっかり把握しておくことが必要です。

 

4.自衛隊看護師のメリット

自衛隊看護師のメリット

自衛隊看護師に転職するメリットは、以下のようなものがあります。

 

自衛隊看護師は公務員

自衛隊看護師へ転職するメリットとして、まず挙げられるのはより安定した収入が見込める、ということです。自衛隊で看護師として働くためには自衛隊の隊員になることになりますから、自衛隊看護師は公務員であると言えます。収入自体は一般的な看護師と大きく変わらないのですが、病院が倒産するという心配がない上に色々な手当が充実しているので、収入面での魅力はかなり大きいと言えます。

 

勉強の時間がとりやすい

看護師は非常にハードな仕事ですから、スキルアップしたいという気持ちがあってもなかなか勉強する時間が取れず、思うようにいかないということも多いです。ですが、自衛隊看護師の場合では救急対応はしていないなど、基本的に落ち着いて仕事ができるので、勉強してスキルアップを目指せるというメリットがあるのです。

ただ、勤務形態や配属先によってはこの通りではないこともあります。勉強する時間ができるというだけでなく、自衛隊看護師として勤務した経験自体が貴重とも言えます。

 

海外派遣の機会がある

最後に、これは人によってメリットになるというものですが、自衛隊看護師には海外派遣される機会がありますので、海外で仕事をすることに興味がある人にとっては魅力です。

派遣される先は紛争地などが多く、目的も人道支援ですので大変なことも多いですが、やりがいという意味ではかなり大きなものがあります。紛争地などで困っている患者さんを1人でも救いたい、日本だけでなく海外でも活躍したい、という意志のある人にとっては大きなメリットと言えるでしょう。

 

5.自衛隊看護師のデメリット

自衛隊看護師のデメリット

安定性やスキルアップの面で、自衛隊看護師として働くのにはメリットがあることが分かりました。転職をする前に、デメリットもしっかりチェックしておきましょう。

 

転勤が多い

まず、デメリットとして1番大きいのは転勤が多いということでしょう。一般の看護師であれば転勤はほとんどありませんが、自衛隊看護師は転勤が多い職業となっています。

その理由は日本各地に自衛隊病院が存在するので、それらを転々とすることになるからです。それだけでなく、日本各地に散らばっている各部隊に配属されると、その部隊のいる地域に行くことになりますので、やはり転勤となります。中には、色々な場所で働けて魅力だと感じる人もいますが、自衛隊看護師をしていて最も困ることだという人もいます。結婚して家族がいたり、同じ地域でずっと働きたかったりする人にとっては、転勤が多いということは大きなデメリットとなりえるのです。

 

災害派遣

もう1つのデメリットは、災害派遣の可能性があるということです。自衛隊看護師にとっての患者は、基本的には自衛隊の隊員となります。つまり、自衛隊の隊員が派遣される先に医療班として派遣される、それぞれの部隊に配属されるという可能性もあるのです。

もし、国内で大規模災害が発生した場合に現地へ派遣されたら、勤務地は災害が起こっている現場、またはその周辺となります。そうなれば、自分も災害によって損害を受けるかもしれないのです。

 

海外派遣

そして、メリットでも紹介しました海外派遣です。紛争地域へ人道支援として派遣された場合、戦闘に巻き込まれてしまう可能性はゼロではありません。いずれの場合でも、安全管理は徹底して行われてはいますが、それでも危険についての覚悟はしておく必要があります

 

6.自衛隊看護師の転職注意点

自衛隊看護師の転職注意点

看護師として自衛隊で働きたい、という方は決して少なくありません。しかし、看護師の資格を持っていて災害支援や海外の仕事に魅力を感じている方であっても、自衛隊看護師の特徴や適性、実態といった部分を知らずに志望するのは早計です。

 

自衛隊看護師は新卒が多い

新卒で自衛隊看護師の仕事に就く方々は、防衛大学の看護学校などを卒業して看護師の資格を取得するケースが多いのに対し、転職者は看護大学や看護師専門学校を卒業して看護師資格を取り、病院や介護福祉施設といった職場で実務経験を積んできています。そういった実務経験者が改めて自衛隊で働くには、まず自衛官として入隊して教育を受けることが必要となります。

 

自衛官としての教育・訓練

自衛官は国防という大切な任務に従事するため、その教育は厳しい内容になっています。

災害が発生している現地に則した訓練も行うので体力や精神力が欠かせませんが、これらは病院勤務などで求められるものとは趣旨が異なります。野外で重い荷物を背負い、目的地までの長い距離を歩く徒歩行進やほふく前進といった訓練のほか、射撃訓練なども課せられます。そういった訓練の数々を乗り越えるための強い意志や環境への適応力、そして肉体的な適性も考慮するべきでしょう。

 

自衛隊病院への配属も

次に、自衛隊に入隊した看護師の職場は、必ずしも災害支援の現地や海外とは限りません。東京都世田谷区の自衛隊中央病院を含め自衛隊病院は全国に16カ所あり、自衛隊看護師はそれらに配属されるケースがあります

特に、病院で臨床経験を積んだ転職者は職務適性などを考慮されて自衛隊病院に配属となる場合も多くあります。自衛隊病院は平成に入って少しずつ一般患者の受診も行うようになっているため、総合病院などの勤務経験は役に立つはずです。

 

公務員としての責任

また、病院勤務になっても特別職としての公務員という立場で仕事をすることになり、責任が伴います。こういった自衛隊病院への配属のほか、各部隊での衛生要員や後方支援連帯の衛生員、陸上自衛隊衛生学校などで勤務する場合もあります。

 

ポイント!

ポイント

自衛官として勤務するには相応の責任や適性が必要です。まずはご自身にその意志があるかを見定めることが大切となるでしょう。

 

7.自衛隊看護師転職求人の探し方

自衛隊看護師の求人探し方

自衛隊の看護師として働くことを希望していても、その求人を見つけるのは困難です。粘り強く探し続けることで求人広告を見つけることも可能ですが、公募の機会は稀だといえます。

 

中途採用は狭き門

自衛隊には看護師を養成するための「自衛隊中央病院高等看護学院」という学校の存在があり、この学校を卒業して自衛隊看護師の仕事をする流れが構築されているからです。様々な事情で中途採用の募集も行うことがありますが、募集人数は毎年数名程度で希望者にとっては狭き門となっています。

 

採用試験・入隊時期が決まっている

自衛隊の看護師として採用されるとまず、陸上自衛隊衛生学校に入校し2カ月弱に渡る教育訓練を受けることになります。入校の時期は4月と決まっているため、採用もその時期に合わせてあります。次年度の採用に対し、求人応募の受付は毎年9月末頃まで、採用試験は11月頃となっています。ちなみに、自衛隊衛生学校で教育を受けている期間も所定の給与が支給されます。

 

情報を逃さない体制を

自衛隊看護師への転職を成功させるためには、この求人応募の時期を逃せません。そのためには自衛隊のホームページや一般の求人媒体だけをチェックするのではなく、看護師転職サイトにも複数登録しておくなど、情報を逃さない体制を作っておくことをお薦めします。

 

事前調査をしっかり

また、試験の傾向や対策を調べ、陸上自衛隊衛生学校で学ぶ内容や自衛隊中央病院高等看護学院ではどういう教育がなされているのか、などを調べておくと良いでしょう。看護師としての実務内容には病院などと大きな差がなくても、就業環境や制度、将来へのステップには特有のものがありますので知っておくべきです。

 

まとめ

自衛隊看護師について調べる

自衛隊看護師は公務員としての扱いとなるため、賞与・昇給や福利厚生といった待遇面が安定しているともいえます。自衛隊は防衛省の管轄ですから、自衛隊の一員として働く看護師は国内外の災害支援にも派遣されることがあります。災害支援や海外での仕事に興味を持っている看護師の方には適した環境であるといえます。そのため、看護師として自衛隊で働きたい、という方は決して少なくありません。

しかし、病院とはまた違う体力・精神力が必要となり、危険が伴うこともありますので、自身の意志や適性を改めて確認しましょう。まずは、自衛隊看護師という仕事についてしっかり知ることが大切です。

監修者

亀岡さくみ看護師

この記事は「」さんが執筆しました。

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1 個のコメント

  • たけのこ より:

    看護師の免許を取得していれば
    自衛隊で看護師として働くことができるんですか??
    必ず隊員にならないと看護師として働けませんか?

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