著作者

亀岡 さくみ

看護師・運営者

亀岡 さくみ

( 看護師 保健師 )

シップナースへの転職方法とメリット・デメリット

公開:、更新:2018年02月15日
シップナース メリット デメリット

シップナースとは、クルージングなどの船に添乗し、船旅の期間中に体調や悪くなった人の対応及び怪我をした際の応急処置などを行うことが主な仕事内容となります。

船の上に手術室や手術ができる設備が完備されているわけではありませんので、病院勤務の看護師のように、術後の患者さんの容態管理や看護を行うことはありません。

クルージングが人気となっている昨今では、シップナースの求人も増えていて、旅行が好きな人にとっては魅力的な職場と言えるでしょう。

1.シップナースへの転職方法

シップナースになるため

シップナースになるためには、以下のような方法があります。

  • 船会社の正社員になる
  • クルーズ会社と契約する

上記の二つがシップナースになるための代表的な方法です。基本的には企業看護師ということになります。それでは、1つ1つ詳しく見ていきましょう。

 

船会社の正社員になる

船会社が活用する船には、客船と貨物船とがありますが、シップナースはどちらにも乗船することができます。貨物船の場合には長期間の渡航が圧倒的に多く、数か月~半年程度は船の上で乗員の健康管理を行うことが仕事内容となります。

 

こまめに求人をチェックする必要がある

客船の場合には、クルージングの期間によって1週間程度のものもあれば1年程度の長期クルージングなどもあり、医師や他の医療スタッフとともに乗客、乗員の健康管理を行うことになりますが、船会社の正社員となると、看護師としての仕事以外に管理職的な職務を任されることもあります。

船会社からの求人は、定期的に行われているわけではなくニーズが出た時に求人募集が出るので、こまめに求人をチェックしてタイミングを逃さないように探すことが大切です。

 

クルーズ会社と契約する

客船のみに乗船したい人なら、クルーズ会社と契約する方法もあります。これは、クルーズ会社が運営する船旅に添乗するというもので、一般的には乗船期間は短めになり2、3日のものもあります。

一方で数か月間という長期のものもあり、クルーズ会社と契約しているシップナースなら、それぞれ自分で期間を選んで働くことができます。

 

経済的な基盤は必要

働き方は契約社員という雇用形態が多いですし、必ずしも毎日仕事があるわけではないことは理解しておいた方が良いでしょう。時間的にフレキシブルであることと、経済的な基盤も必要となります。

 

企業看護師求人は転職サイトで探す

企業看護師求人は非常に出にくいため、看護師転職の中で求人をまず見つけるのが困難です。そのため、看護師転職サイトの利用は必須といえます。企業看護師求人が出た事例がある転職会社は以下になりますので、登録して希望条件(シップナース)を伝えるのも良いと思います。

ちょっと多いですが、3社以上は登録しておきましょう。また、狭き門であることを覚えておきましょう。

 

2.船旅で看護師の求められるスキル

求められるスキル

シップナースが配属される船旅は、一度の旅の期間が数か月に及ぶものが多く、旅を楽しむ乗客の多くは、経済的に余裕がある高齢者となっています。年齢的に持病を持っていたり健康に不安を抱える人が多いため、シップナースの仕事内容は高齢者の健康管理を十分にすることも含まれています。

そのため、予防医療や応急処置の知識がある以外に、高齢者の健康や疾病等についても基本的な知識や経験、スキルを持っていることが必要です。

 

外国語が話せれば採用に有利!

シップナースは、船の中に設置されている医務室で働くことになり、船に乗っている乗員や乗客などすべての人が対象となります。

必ずしも日本語を話す人が乗っているわけではなく、中には外国人もいます。そのため、外国語を話すスキルを持っていると、シップナースとしては採用されやすくなりますし、看護師の資格を生かして働きながら外国語を生かすこともできます。

 

ポイント!

ポイント

少ない看護師に大きな責任がのしかかるので、その場で適切な判断ができることもまた、シップナースにもとめられるスキルとなります。

 

3.シップナースとして転職するメリット

メリットが盛りだくさん!

シップナースのメリットは、一般の病院勤務と比べると待遇面がかなり良いという点があげられます。

仕事内容は基本的には乗客や乗員の健康管理及び、怪我をした時には応急処置などがあり、病院勤務の看護師のように常にストレス一杯でピリピリした環境で働かなければいけないというわけではありません。

しかし、船の上ということで勤務は24時間体制となりますし、仕事を終わったからと言って自宅に帰れるわけではないため、その分給料や待遇面がかなり良くなっています。他にも、シップナースには以下のようなメリットが挙げられます。

 

きれいな海に癒されながら仕事をすることができる

病院勤務の看護師だと、一日中立ちっぱなしということが多いのですが、シップナースの場合にはそういうことはありません。

仕事環境は決して過酷ではなく、患者さんがいない時には椅子に座ってももちろんOKですし、きれいな海を眺めることもできます。

 

患者対応に疲弊することはほとんどない

ナースコールがない点も、シップナースのメリットと言えるでしょう。さらに、勤務時間が決められていて、残業や夜勤がほとんどないという点もまた、シップナースのメリットと言えます。

船の上でも夜間に患者さんの体調が悪くなれば起きて対応することはありますが、毎晩というわけではありませんし、基本的には手術を行ったりするわけではありませんから、命にかかわる状態の患者さんの看護をするわけでもありません。

 

人間関係の煩わしさは一切なし

残業もほとんどないので、仕事でストレスを溜めにくいということもまた、シップナースとして働くメリットと言えます。

また、船の医務室で働いているのは、医師とシップナースだけなので、他のスタッフとの人間関係で悩まされる心配もありません。

4. 「帰港するまで帰れない?」転職するデメリットとは

シップナースとして働くデメリット

シップナースの最大のデメリットは、一度航海に出ると、帰港するまで自宅に帰れないということでしょう。

クルージング会社と契約して短期間の船旅に乗船するシップナースなら、一度に家を空ける期間が数日間だけということも可能ですが、船会社の社員などで貨物船に乗船する場合には、航海に出ると半年近く家に帰れないということも珍しくありません。

 

家族持ちの看護師には向かない

1人暮らしをしている人も家を空けている間のことは心配ですが、家庭を持っている人にとっては、家庭と仕事の両立が難しい事は、シップナースにとって大きなデメリットと言えます。

 

仕事中の気分転換が難しい可能性がある

行動範囲が制限されてしまうこともまた、シップナースのデメリットと言えるでしょう。

船の上では毎日同じ人たちと顔を合わせるわけで、ショッピングモールに行きたいなと思っても帰港するまではできません。あちこち気晴らしに出かけることが好きな人にとっては、船の上でしか行動できない事は、精神的なストレスが溜まってしまうかもしれません。

 

看護師は1人のため責任が重い

シップナースは船の上の医務室に勤務しますが、そこに勤務しているのは医師とシップナースのみです。

船のサイズや渡航期間によって医師やシップナースの数は異なりますが、場合によってはシップナースが船の上に自分1人ということもあります。そうすると、看護師1人に与えられる責任が重大となり、その場の状況に応じて自分で判断しなければいけないことがあるかもしれません。

そのため、看護師としての経験や知識、ある程度の技術力を持っていることが、シップナースとして働くためには必要不可欠な要素なのです。

 

5. シップナースの平均年収と給与について

給料について

シップナースの給料は、看護師資格を持って病院勤務などをしている人と比べると年収はかなり高めになっていることが多いようです。日本国内には大手クルーズ会社や船舶企業が複数あり、そうした船に乗船しているシップナースの給料の平均年収は800万円超となっています。

他の職場で働く看護師とは異なり、夜勤や残業などはほとんどないシップナースのお仕事は、不規則なシフト勤務で働かないために体調管理がしやすいというメリットがあります。にも関わらずこれだけの年収がもらえるのは非常に嬉しい話です。

 

契約社員のシップナースの収入は不安定

船会社やクルーズ会社などの正社員として働いた場合は上記のように高い年収がもらえますが、クルーズ会社の契約社員として船旅に添乗する際には、必ずしもこのお給料を獲得できるわけではありません。

契約社員となるとお仕事が毎日あるわけではありませんし、乗船していない時は収入が減ることも考えなければいけません。

 

まとめ

シップナースは旅好きの看護師にとって非常に魅力的な職業なのではないでしょうか。

しかし、いくら興味があったとしてもいきなり正社員として働くのは、当然壁が高いと言わざるをえません。そのため、シップナースの仕事に興味のある人は、まずは派遣のシップナースから始めてみるのが良いでしょう。いずれにしても、自分の看護師人生において貴重な経験となることは間違いありません。


都内の日本赤十字医療センターで3年、その後保育園看護師として1年勤務し、パート看護師・派遣看護師として様々なジャンルを体験。現在は、今までの経験を活かして「はたらきナース」を運営中です。現役看護師や潜在看護師の皆さんの転職、仕事、生活をサポートできるような情報を発信していきたいと思います。

看護師・保健師としての経歴

保有資格 ・正看護師 ・保健師 ・養護教諭第二種
SNS Facebookプロフィール
出身/年齢 ・東京都/30歳
職務経験 ・総合病院 ・大学保健室 ・保育園 ・デイサービス ・イベントナース ・ツアーナース
診療科経験 ・整形外科 ・小児科

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