著作者

くるみん

執筆:現役看護師

くるみん

( 看護師 ケアマネジャー)

特別養護老人ホームで働く独身看護師のメリット9つデメリット7つ

公開:、更新:2018年03月23日
独身看護師 特別養護老人ホーム 働く メリット デメリット

独身看護師といえば病院でバリバリ働いているイメージがあると思いますが、実は特別養護老人ホームにもいるのです。それもとても長く働いている人が多く、なぜなのかと思い聞いてみたところメリットが多いことからやめられないと言っていました。

病院に勤めている看護師からしたら特別養護老人ホームの看護師はランクが下、病院で使い物にならない看護師が行くものという昔ながらのレッテルが貼られていますがそうではありません。むしろやりがいがあるので長く続けられているのです。

今日は、独身看護師が特別養護老人ホームで働くことへのメリット・デメリットについてお話していきたいと思います。

1.独身看護師が特別養護老人ホームで働くメリット

特養 働く メリット

以下の特別養護老人ホームでの働き方を見ると、独身看護師さんでも楽しく働けることが分かっていただけると思います。

特別養護老人ホームのメリットで私が1番大きいと思うことは、以下の事柄です。

  • 自分の時間が取れることでストレス発散できる
  • 習い事をする時間がある
  • 勉強すればスキルアップできる事につなげられる

このような魅力が長く働ける理由だと思います。

 

特養は夜勤がない

病院ですと、夜勤や残業がたくさんあるなど自分の時間が作りにくいです。それも不規則な勤務ですので体調を崩しやく、疲れがなかなかとれず、せっかくのお休みも家でゴロゴロして終わってしまうことも多いのではないでしょうか。

特養では夜勤がないので休日はアクティブに動くことができ、充実した休日を過ごすことができます。

 

夜勤はないがオンコールがある場合がある

場所によってはオンコール対応で電話での対応をしなくてはなりませんが夜に出勤することはありません。それもオンコールも当番制なので毎日のようにあるわけでもありませんし、なにもなければ電話がかかってくることもありません。

ちなみにオンコール対応をするとオンコール手当として1000円~3000円程度支給されます。また、対応をしたら対応した分だけプラス500円~1000円程度支給されるところもあります。

そこは施設によってかなり違いがありますので確認しておくとよいでしょう。家にいながらお給料が出るのは最高ですよね。

 

趣味や遊びに時間を費やすことができる

日勤の仕事だけで、そのあとは自分の時間です。それも残業もあまりありませんから仕事帰りにスポーツジムなどの習い事・友人と食事・恋人との時間をすごす・自己学習に力を入れるなど、自分の好きなことを毎日することができます。

病院などで働いていると自分の時間が作りにくかった看護師も特養で働きだしてから本当に好きなことができるようになったという人が多いです。がむしゃらに働いてもいつかはエンジンが切れてしまいます。

リラックスしたり休息したり、たまには自分の身体にエネルギーを入れてあげないと倒れてしまいますよ。

 

特養は仕事内容が楽なので負担がない

特養の主な仕事内容は以下の通りです。

  • 体調が悪い方のバイタルサインを測定
  • 嘱託医への相談・指示をもらい対応
  • 受診や救急搬送の手配
  • 褥瘡の処置
  • 軟膏の塗布
  • 吸引や経管栄養の注入
  • 薬の管理(内服薬のセット、作成)
  • 医師の回診の補助
  • 健康診断や予防接種の補助

特養の仕事は常日頃新しいことがあるわけではなく、ルーティンワークが多いです。自分でしっかり行動計画を立てて行えば楽に仕事は終わります。毎日バタバタと病棟を駆けまわったりすることもありませんから身体的に楽です。

また、検査出しをするなどなにか時間に追われることはほとんどないので精神的にも楽です。業務負担が少ないことは長く続けられる秘訣です。特養ではそういった部分でも長く続けられるのではないでしょうか。

 

介護職員への指導的立場なのでやりがいがある

特養では他職種との連携が大変重要になってきます。介護職員がメインの職場ですので、看護師はどちらかというとサポート役としての存在です。

なにか困ったことがあるときには相談にのる・医療面での知識を教えてあげる・感染症など時期的に流行ってしまう病気が蔓延している場合には指示を出してあげる、など介護職員がやりやすく、そして頼りになるような存在であるのが特養の看護師の役目です。

看護師同士は分かっていて当たり前のことも介護職員は知らないことが多いので、知識習得のためにその道しるべをしてあげるのも看護師の役割です。

 

指導的をするために勉強するクセがつく

特養では指導的立場に立つことが多いですので、自分自身も勉強をしていかないと指導ができませんから学習するクセが付くかもしれません。それも指導することであなたの事をたよりにしてくれると嬉しい気持ちになりますよね。

独身ですから自分の時間が作りやすいので勉強する時間もありますし、ゆっくり時間が取れると思いますので介護職員の相談にも聞いてあげられる時間があると思うので頼りになる看護師になっていけるでしょう。

 

勉強会などたくさんあり自分自身のスキルアップにつながる

特養では外部での勉強会や講習会が多いため、色々なジャンルのことが学べます。それも日勤だけの仕事ですので参加できる確率も高いです。

施設看護で必要な事柄から病態について、看取り介護についてなど勉強できる内容はさまざまですので、自分が学びたい内容の勉強会に参加をしてスキルアップを目指していくことができます。

また、研修など参加することでとれる資格などもあります。例えば、介護職員がたん吸引を実施するための指導看護師の研修、中堅者看護師の指導者認定など病院にいる時より資格は取れるのもポイントです。

特養で働いていることで介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格にチャレンジすることや、認知症ケア専門士など仕事上使える資格を取るのもよいと思います。

資格を取っておくと、万が一転職をするときにも履歴書に書いたりできるので再就職しやすくなるでしょう。独身ですのでたくさん勉強会に行くチャンスはあるのでぜひ頑張ってみてはいかがでしょうか。

 

病院では経験できないことがたくさんできる

病院では、点滴をしながら治療を行っていくことや、治療のために食事を制限しなくてはならなかったり、お風呂などにも入れなかったりします。場合によっては身体拘束をしなくてはならないことがあるので自由が利かないなど辛いことが多いですよね。

特養ではそういうところが緩いです。もちろん本人やご家族との話し合いで行いますし嘱託医の指示もありますが、特養では治療をする場所ではなく生活の場なので、ある程度のことは家での生活のようなことができます。

例えば、もう終末期で治療をしても回復の見込みがない利用者に最期の時まで食事制限をしたりはしません。本人の好きなものを食べてもらったり、お酒だって提供したりします。

状態も少し落ち着いているようであれば短い時間でもお風呂に入れてあげたりしますし、身体拘束は基本実施しません。その人らしさを大事にするのも特養ならではです。

病院ではありえないと思われることも特養ではあり得るのです。そういう事を大切にしていくようにしていくのが、またいいところではないでしょうか。

独身ならではのアイディアをどんどん出してよりいいケアを提供していけるように考えてみてもいいかもしれません。

 

利用者が長期に入居されているので愛着がわく

利用者はだいたい1年以上は入居されています。長い方だと10年近くいらっしゃる方もいるのである意味家族のようなものです。利用者も私たちをはじめ職員のことをよく見ていますし、色々な会話もします。

時には言い合いになることもあったりしますし、一緒に頑張っていったり励ましあったりできる関係でいられます。人生の先輩としてアドバイスをくれたり昔話を聞かせてくれたりするので自分自身もとてもタメになることも多いです。

そんな利用者と最期の時まで一緒にいられることとそれだけの責任のある仕事に就かせてもらっていることへの感謝の思いがとても強くなってきます。気持ちのこもった看護ができるのでとても楽しく仕事ができます。

 

ご家族との係わりが密になるのでともに泣いたり笑ったりできる

利用者本人だけではなく、ご家族との係わりも特養では重要です。長く入居されているだけ利用者の状態は変化していきます。それも最期の時まで施設でいるとなるとその都度ご家族との話し合いが必須になっていきます。

今後の方向性はどうしていきたいのかご家族は大変悩まれます。その時に看護師としての知識と経験を踏まえて相談に乗ってあげたりします。ここではご家族の意見を尊重するようにしていかなければなりません。

あなたの考えていることや希望に沿うような答えをご家族が出さなかったとしても色々悩まれた結果この答えを出したのだと考え受け入れてあげてください。

もし、ご家族がその結論を出して後悔したとしてもご家族があんなに悩んで出した結果なのだから間違えではないと伝えてあげてください。そこで泣いたり怒りがこみ上げて来たりするかもしれませんが十分話を聞いてあげましょう。

このようにご家族にも親身になって一緒に考えていけるのも特養での仕事のやりがいではないでしょうか。

 

将来的にどんどん需要が高くなる仕事

これからの時代超高齢者社会になり、特養の需要はこれからますます増えていくでしょう。いろいろな家庭環境の中で受け入れなくてはいけないむずかしさもあります。

そういう現在の社会状況を知ることで、私たちがどのようなかかわりをしていけばいいのかをしっかり考えていく必要性があります。特に特養の看護師は医師が常駐しているわけではありませんのである意味プチ医者のような役割をすることになります。

どんな利用者が来たとしても受け入れ、異常の早期発見・早期対応をしていかなくてはなりません。これからのニーズが高い分、やりがいのある仕事なのではないでしょうか。

 

2.独身看護師が特別養護老人ホームで働くデメリット

特養 デメリット 独身 看護師

特養で働くことはいいことばかりではなく、デメリットの部分もしっかり理解しておかなければなりません。独身看護師が特養で働くことへのデメリットは以下の通りです。

  • 看護技術を習得しづらい
  • 医者が駐在していないので苦労する
  • 結婚したい看護師にとっては良い環境ではない

このデメリットが気にならないのであれば、特養はとても働きやすい職場になるでしょう。

 

仕事が単調でやりがいがない

仕事内容が単調ですので、やりがいがありません。独身の看護師は時間にもゆとりがあるので、ある程度忙しくても看護技術の習得をしたいと思っている人には物足りないです。利用者も病院のように毎日状態変化するわけではありません。

何もなければ医務室で待機している時間が長く、早く終わらないかな、と退勤時間を待っていることもあります。暇だからいいというわけではありませんね。今までバリバリ仕事していた看護師にとったら苦痛の時間かもしれません。

自分で仕事を見つけようとしても、あまりにもないか雑用ばかりで嫌になってしまうかもしれません。

 

症例が少ないため自分で勉強しないといけない

入院患者が毎日のように入ってくる病院とは違い、同じ利用者がずっと生活をしていますので、何か新しい症例であったり急変患者がみられたりすることが限りなく少ないです。

そのため、自分で勉強をしないと新たな知識は得ることができません。特養の看護師は医師がいない分、異常の早期発見・早期対応がメインの仕事になりますが、知識がないと判断ができません

これは自己責任ですので周りの看護師はうるさく言いませんが、利用者のことを考えると勉強したほうがよいと言えます。

 

看護技術が少なく技術が衰えてしまう

入浴介助や排泄介助など日常生活の援助はすべて介護職員が実施しますので看護師は行わないところが多いです。看護技術は自分で率先してやらないとずっとやらないこともあり得ますので、どんどん看護技術は衰えていきます。

病院で独身看護師は時間があるので指導看護師として依頼されることも多く、このままだと病院に転職したときに大変な思いをします。自分は大丈夫とタカをくくっていると、できない看護師に質問されたときにこたえられないなんて言うことになってしまうかもしれませんので注意しましょう。

 

介護職員の仕事の出来なさにイライラしてしまうことがある

介護職員は看護師と違い未経験でもできますし、高校卒業したての若い子もいます。礼儀も知らないですし、介護のかの字も分からない職員も多いです。いままで病院ではあうんの呼吸でできたものもはっきり言ってできません。

医療用語も使わず一から手取り足取り教えなくてはなりませんし、学習を促したいようであればうまく誘導しないと心ここにあらず状態であなたが一生懸命指導をしても無駄になることがあります

何回も同じことを言っても分かってもらえなかったりもします。独身看護師は親身に対応するか、もしくはもうどうでもいいやとなってしまうかのどちらかになるのではないかと思います。

むしろあまりの出来の悪さに辞めたくなってしまうこともあるかもしれません。独身だから別に辞めても1人なので誰にも迷惑かけませんし、どんな働き方だってできるのであまり特養に執着しなくてもやっていけてしまいますから、退職理由で多い内容でもあるわけです。

 

出会いが少ない

施設内は病院のように外部から人が来ることがほとんどありません。来たとしてもご家族や業者の方ばかりですので出会いはほとんどありません。独身看護師ですので、なにか出会いを求めている人がいたら特養はあまり期待ができないと思います。

介護職員とのお付き合いはできるかもしれませんが、時間に不規則ですのですれ違いの生活になってしまうでしょう。すれ違いが多くなるとうまくいかなくなり、別れてしまったりすると働きにくくなるという悪循環なることもあります。社内恋愛の難しいところですね。

 

勤務変更など第一に声をかけられてしまう

介護施設の看護師の多くは病院である程度経験された50代~60代の年配看護師か、日勤しか働けないママさん看護師などが多いです。

そのため、自分の体調不良で長期のお休みになってしまったり、子供体調不良や学校行事などで頻繁に休まれたりしてしまうと勤務変更が生じてくることがあります。そういったときに第一に声がかかるのが独身看護師です。

それも20代~30代の若い看護師だとあなたの意見も聞かず出勤するように言われてしまうこともあります。もちろん予定があれば仕方がありませんが、とにかく声をかけらますので自由もなにもありません。

なんで自分ばっかり、と思ってしまうことも多いのではないでしょうか。

 

結婚・出産などがあった場合福利厚生が少ない

女性の場合、結婚や出産など人生の転機が訪れることは誰にでもあります。病院と特養の福利厚生を比べてしまうとどうしても病院の方が色々と使えるものが多いです。

産前休暇は基本6週間ですが、中には8週間取れるところもありますし、産後休暇から育児休暇まで基本1年ですが3年も取れる病院もあります。

また、結婚手当金や出産手当金の金額も違います。病院の方は数万円と高いですが特養は数千円程度しか出ないところが多いようです。使用しなければあまり関係がないかもしれませんが、比べてしまうと結構違いが出てしまうのです。

 

まとめ

特養 看護師 独身 まとめ

いかがでしたか。独身看護師が特別養護老人ホームで働くことへのメリット・デメリットをお話ししました。いいところがあればもちろんよくないところもあります。

独身看護師は子育て中の看護師より幅広く就職先は見つけられると思うので、あなたのライフワークに合わせてぜひ特養のことをよく理解したうえで興味を持ったら働いてみてはいかがですか。この記事を参考にしていただけたらと思います。


(編集・構成・管理者:亀岡さくみ

元々体育の先生を目指して高校まで頑張っていたのですが、ボランティアを通して人を助ける仕事に就きたいと思い、看護師になりました。これまで病院では救命病棟から外来まで、そして今は特別養護老人ホームと障害者施設で働いている(シングル)ママさんナースです。
介護支援専門員の資格も持っています。いろいろなジャンルを見てきたのと、現在管理職として働いていること、そして子供がいても無理なく働けるノウハウをみなさんにも教えていけたらと思います。看護師という仕事はとても幅広く働けます。
自分にあった「看護師としての働きかた」を見つけられるようにアドバイスしていけたらと思っております。どうぞ、よろしくお願い致します。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師 ・介護支援専門員 ・たんの吸引研修指導看護師
出身/年齢 ・東京都/30代後半
職務経験 ・総合病院(病棟・外来勤務) ・クリニック ・特別養護老人ホーム ・障害者福祉施設
診療科経験 ICU(集中治療室)・外科 ・形成外科 ・泌尿器科 ・小児科 ・内科 ・皮膚科 ・脳外科

【看護師による】転職求人サイト口コミ評価おすすめランキング

1位  ‣看護のお仕事
 【全国対応】【求人12万件以上】
 →看護のお仕事口コミへ
2位   ‣ナースではたらこ
 【全国対応】【担当質高・求人数高】
 →ナースではたらこの口コミへ
3位   ‣マイナビ看護師
 【全国対応】【担当者質高】
 →マイナビ看護師の口コミへ
4位   ‣ナース人材バンク
 【全国対応】【求人数高】
 →ナース人材バンク口コミへ
5位   ‣ナースフル
 【全国対応】【コンサル高】
 →ナースフル口コミへ

現役看護師の口コミを元に、看護師求人サイトをランキングしています。口コミには個人差がありますので、登録しながら比較することが、転職成功への近道となります。

口コミランキング

【Pick up!注目の記事】

関連記事

応援メッセージまたは記事へのコメント

メールアドレスが公開されることはありません。