著作者

ラビウサ

執筆:専門看護師

ラビウサ

( 看護師 専門看護師)

規模が小さい病院への看護師転職のメリット・デメリット

公開:、更新:2018年03月16日
規模が小さい病院への看護師転職

規模の小さな病院で看護師として働くことに興味があるけれど「イメージがつかめないため転職に踏み切れない」そんな思いを抱えていませんか。

規模の小さな病院やで働くには、そのメリット・デメリットを理解した上で、自分の能力を活かせる職場を選ぶことが大切です。

初めに【規模が小さい、小規模病院の定義とは?】
小規模病院の定義は明確にはありませんが、厚生労働省の「中小規模病院の看護管理能力向上を支援するガイド」では中小規模病院を300床未満の病院と定義しています。そのため、小規模病院は「300床未満で限りなく病床数が少なく」かつ、「病床数が20床以上(医療法第1条の5第1項:病院の定義)」の病院であるといえ、当ページの「小規模病院(規模の小さな病院)」の定義とします。
20床未満のクリニック(診療所)をお考えの方は「クリニック看護師求人|転職前の9つの注意点!」を確認してください。

それでは、規模の小さな病院で働くために、知っておくべき情報と注意点、向いている看護師像についてご説明します。

1.規模が小さい病院に向いている看護師とは

規模が小さい病院に向いている看護師とは

まず初めに、規模が小さい病院に向いている看護師はどのような看護師なのでしょうか。

規模が小さい病院の特徴と共に、向いている看護師像について説明していきます。

 

(1)看護よりも診察介助が好き

規模の小さな病院は、院長がやりたいことをやっている部分が大きいと言えます。

そのため、看護師は看護をメインに行うというよりも、診察介助が中心になりがちです。

医師の診察や業務にうまく付き合いながら、その中で看護ケアや看護指導の時間を確保していくことになります。

 

補足説明!

ポイント

医師と一緒に仕事をすることが好きな看護師は、規模が小さな病院の方が働き甲斐があります。

 

(2)かかりつけの患者さんやご家族と話すことが苦にならない

かかりつけの患者さんやご家族と話すことが苦にならない

規模の小さな病院は、かかりつけの患者さんやご家族が来てくれるからこそ、経営が成り立っています。そのため、かかりつけの患者さんやご家族に親身になって関わることが看護師には求められます。

馴染の患者さんやご家族が来院した時には、世間話を含めて、会話することが苦にならない看護師は、規模の小さな病院に向いています。

 

(3)人がいない時は何でも対応する気持ちがある

規模の小さな病院は、看護師も含めスタッフも少人数です。

そのため、専門のスタッフが休んでしまったり、忙しくて手が離せない時は、看護師でも事務対応をしたり、院内薬局の手伝いをしたりといった業務を担当しなければならないケースもあります。

看護業務以外でできることが増えることを楽しめる看護師は、小規模の病院に向いている看護師です。

 

ポイント!

ポイント

人がいないときは、看護業務でなくても助け合うことに不満を抱かないで働くことができることも、規模の小さな病院で働く際には大切な資質です。

 

2.規模が小さい病院へ転職するメリット

規模が小さい病院へ転職するメリット

規模が小さな病院へ看護師転職するメリットとは、どのようなものでしょうか。

大きな病院への転職と比較しながらメリットをご紹介していきます。

 

(1)仕事を自分で組み立てることができる

規模の小さな病院では、看護師一人にまかされる仕事量が多くなります。

そのため、大きな病院ではたくさんのスタッフが関係するがゆえに自由度が低くなりがちな業務が、自分の裁量で進めることができます。

  • 自分で最初から最後まで業務に関わりたい
  • 自分の看護力を試したい
  • 自分流のパンフレットや説明用紙を作成したい

などの意欲がある看護師は、規模の小さな病院に転職する方が自分の実力や能力を発揮できます。

 

(2)患者さんと自分との距離が近くなる

患者さんと自分との距離が近くなる

大きな病院では、看護師は大勢の中の一人です。

受け持ち看護師であっても、必ずしもあまり担当できない場合もあります。

ですが、規模の小さな病院では、スタッフが少ないため、患者さんやご家族もすぐに看護師の顔と名前を覚え、話しかけてくれます

 

患者に頼られやりがいも感じやすい

患者さんやご家族との心理的距離感が近くなることで、看護師は患者に頼られます。

そのため、小規模な病院では、患者の距離が近いことが、看護師としてのやりがいを感じます。

 

(3)一通り業務を覚えてしまえばあとは楽

規模の小さな病院は、医師も少人数のため、業務内容も限りがあります。

そのため、看護師としての業務内容を覚えてしまえば、業務自体は毎日の繰り返しになります

どの時期に患者数が多いのか、健診やワクチンなどが増える時期はいつかといった流れも把握しやすくなります。

 

プライベートの時間も充実させることも可能

規模の小さな病院は、看護師の業務を覚えてしまえば、後はその流れに乗って仕事を組み立てることができます。

そのため、看護師としてもプライベートな時間を充実させることが可能です。

 

(4)複雑な人間関係がなくなる

複雑な人間関係がなくなる

アットホームな規模の小さな病院では、お互いが相手を思いやる風潮があるため、人間関係がスムーズになります。

看護師の人数も、規模が大きな病院より少なく、お互いが競い合う理由もあまりないため、複雑な人間関係が無くなります

ただし、アットホームな人間関係になるためには、院長や長くいるスタッフの性格が大きく影響します。「規模が小さい=人間関係」のわずらわしさがないではないため、注意が必要です。

 

3.規模が小さい病院へ転職するデメリット

規模が小さい病院へ転職するデメリット

看護師が規模の小さい病院へ転職するデメリットを私の体験談を交えながらご説明します。

 

(1)狭い人間関係に巻き込まれることもある

規模の小さな病院にはお局のような看護師がいる場合があります。

その場合、新しく転職した看護師は、今までいたスタッフ同士のもめごとに巻き込まれてしまうことがあります。

【体験談】人間関係に亀裂が入って退職する事態になったこともある

私も3か所ほど小規模病院に在籍しました。

少人数しかいないからこそ、人間関係に亀裂が入ってしまうと、結果的にはどちらかが退職するしかないといった事態に陥ってしまった場面に何度か遭遇しています。職場になじむまでは、不用意に人の話しに頷いたりしないなどの注意が必要です。

 

(2)看護師としての成長に限界がある

看護師としての成長に限界がある

規模の小さな病院は、行なっている業務も限られ看護師としてキャリアアップを行える機会は少ないといえます。

さらに、看護師のスキルアップ資格を取得したくても、医師や上司に必要性を認めてもらえなかったり、休みや資格取得支援などのサポートがなかったりする場合も多々あります。

【体験談】さらなる資格取得を目指すため退職した

私も、内視鏡技師を目指そうと考えた時は、小規模病院を退職し、総合病院の内視鏡室に再就職した経緯があります。

看護師としてスキルアップしたい場合には、自分の思いだけでは希望が通らないこともあります。

 

(3)社会保障が不安定なことや福利厚生が充実していない場合もある

規模の小さな病院では、場合によっては社会保障が国民年金・国民健康保険の場合も稀にあります。

また、規模が大きな病院と比べると確実に働くスタッフの福利厚生は充実していないといえます。

 

規模が小さい病院では医師がすべて

医師が一人の規模の小さな病院の場合には、医師が倒れてしまったケースでは閉院するということもあります。

そのため、規模が小さい病院に勤務する看護師は、常に将来設計について不安が付きまとう面があります。

 

(4)希望休みがとりにくい

規模の小さな病院は、仕事の流れが読みやすい反面、看護師の人数が少ないため、必然的に希望の休みがとりにくい面があります。

特に、常勤スタッフが数名しかいない場合には、休むと仕事や業務が回らなくなりことも多く、希望した休みがとりにくくなりがちです。

 

4.規模が小さい病院へ転職する際の注意点

規模が小さい病院へ転職する際の注意点

今までの転職するメリット・デメリットを踏まえながら、規模が小さな病院へ看護師が転職する注意点について説明していきます。

 

(1)医師の評判を必ず確認する

規模の小さな病院は、医師や院長の意向が強くなります。

そのため、転職する際には医師がどのような人で、患者などの評判を確認しておくことが大切です。

規模が小さな病院の場合、医師や院長とそりが合わないまま、規模の小さな病院で長期間働き続けることは難しいのが実情です。

【体験談】医師や院長との意見の対立を何度も見たことがある

私も何度か、院長とスタッフの意見が対立し、そのまま退職となった事例を見ています。転職は、それだけでもストレスフルな体験です。

その上、医師や院長と上手くいかないことで退職せざるを得なくなってしまうと、その後の再就職も新たな気持ちで取り組めなくなります。

そのため、院長がどのような人なのか、その評判はしっかりと確認することが大切です。

 

(2)看護師の定着率を確認する

規模の小さな病院は、

  • 看護師が長く勤めている場合
  • 看護師が数か月から2年未満で退職する場合

など、両極端になりがちです。

数か月で退職者が多い病院は、当たり前ですが、それだけ内部に問題を抱えている場合があります。

そのため、看護師の定着率を確認することが重要です。

 

注意点!

ポイント

看護師の定着率や離職率の確認は自分で行うのには限界があります。そのため、看護師転職サイトを利用し、担当者に聞くことで情報を保有している場合があるため、詳細を知りたい場合は利用しておきましょう。

 

(3)福利厚生を事前に確認する

福利厚生を事前に確認する

新規オープン小規模病院に転職してはじめて、私自身も福利厚生の大切さを実感しました。

規模が大きな病院勤務が長い看護師は、社会保障や福利厚生が「あってあたりまえ」という守られた環境にいすぎて、面接時に福利厚生のチェックが甘くなりがちです。

ですが、社会保障や残業代、休憩時間、退職金などについて、どのように定められているのか、文書で確認することが大切です。

 

(4)面接時に希望をしっかりと伝えておく

規模の小さな病院は、「個人契約」の部分が大きいです。

特に、人手不足の時に転職した場合と、そうでない時に転職した場合とでは、看護師の採用条件が違うことも当たり前のようにあります

そのため、「お任せします」的な答えを面接でしてしまうと、雇用条件が不利になる場合もあります。

 

補足説明!

ポイント

面接で自分の希望を言うことは気が引けるかも知れませんが、小規模だからこそ自分が看護師としてやりたい仕事や、勤務条件については、面接時に話し合い、記録に残しておくとが大切です。

 

5.まとめ

規模の小さな病院は、スタッフの人数が少ないため、最初から最後まで自分自身で担当する業務が多く、やりがいや充実感につながります。

また、アットホームな人間関係の職場であれば、業務を覚えてしまうことで、看護師は安定しながら長く勤めることができます

しかし、小規模だからこそ、スタッフ間の人間関係に巻き込まれたり、医師や院長の動向によっては退職せざるを得なくなったり、福利厚生が充実しておらず、将来が不安定なこともあります。

規模が大きな病院の中で、大勢の中のスタッフの一人として決められた業務を行い続けるのか、小規模だけど自分の裁量で仕事を切りもりしつつプライベートな時間も充実させながら働くのか、どちらがあなたらしい働き方でしょうか。

大きな病院で働くことに疲れた時は、規模の小さな病院への看護師転職を視野に入れてみても良いと思います。

転職にチャレンジし、小規模・大規模両方で働いてみた上で、看護師としての将来的な働き方が見えてくるはずです。


(編集・構成・管理者:亀岡さくみ

看護師をして20年以上になります。外来・病棟・検査室・クリニックなど、いろいろな場所での業務を経験しました。
ですが、一時は看護師をやめようと思ったほど、心身共に追い詰められた時期もあります。現在は、看護師も続けつつ、ライターやカウンセラーとしても活動しています。
今までの経験を生かして、いろいろな体験談も書いていこうと思っています。よろしくお願いします。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師・専門看護師・消化器内視鏡技師・心理相談員
年齢 ・40代後半
職務経験 ・がん専門病院・クリニック・総合病院・訪問診療クリニック
診療科経験 ・消化器内科・腹部外科・透析室・内視鏡室 ・相談室
・放射線治療室・整形外科 ・一般内科・カウンセリング室

【看護師による】転職求人サイト口コミ評価おすすめランキング

1位  ‣看護のお仕事
 【全国対応】【求人12万件以上】
 →看護のお仕事口コミへ
2位   ‣ナースではたらこ
 【全国対応】【担当質高・求人数高】
 →ナースではたらこの口コミへ
3位   ‣マイナビ看護師
 【全国対応】【担当者質高】
 →マイナビ看護師の口コミへ
4位   ‣ナース人材バンク
 【全国対応】【求人数高】
 →ナース人材バンク口コミへ
5位   ‣ナースフル
 【全国対応】【コンサル高】
 →ナースフル口コミへ

現役看護師の口コミを元に、看護師求人サイトをランキングしています。口コミには個人差がありますので、登録しながら比較することが、転職成功への近道となります。

口コミランキング

【Pick up!注目の記事】

関連記事

応援メッセージまたは記事へのコメント

メールアドレスが公開されることはありません。