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くるみん

現役看護師

くるみん

( 看護師 ケアマネージャー)

特別養護老人ホームの看護師に「やりがいがない」はウソ!魅力教えます

くるみん
現役看護師くるみん

特別養護老人ホームと聞いて、よく「病院で使えない人が行くところでしょ?」とか「年を取ったら行くところよ。若い看護師は行くべきところじゃないわよ。」という声をよく聞きます。私は30代で特別養護老人ホームに就職し、早10年近く勤めていますが、なんでそう思ってしまうのかといつも考えてしまいます。

実際、病院から特別養護老人ホームに就職した私の部下である看護師に話を聞くと「病院の方がどれだけ楽だったかわからない。」とか「いままで本当に誤解をしていました。」と口々に言う人がとても多いように思います。そうなのです。特養というのはとても奥が深く、やりがいがとってもあるところなのですよ。

ここでは、「特別養護老人ホームに対してやりがいがないのでは?」と思っている人にこんな素晴らしいところなのだ。というところをご説明していきたいと思います。

1.特別養護老人ホームの看護師が「やりがいがない」と思われる理由

特別養護老人ホーム看護師やりがいがない理由

なぜやりがいがないと思われてしまうのかというところから話していきたいと思います。誤解されてしまう理由として以下の要因が挙げられます。

  • 看護業務が少ないから
  • 重症患者がいないから
  • 患者さんが何年も変わらないから
  • 雑用ばかりでめんどくさいから
  • 学べる環境が少ないから

上記にあることは、確かに当てはまることもありますが、考え方を変えてみたり、やり方を変えてみたりすると意外に大変で、やりがいがあるものなのですが、傍目からはそう見えないものです。
 

看護業務が病院と比べると少ないから

特別養護老人ホームは確かに看護業務が病院と比べると少ないです。実際行っている業務としては服薬管理や褥瘡の処置、吸引・経管栄養の注入、採血、予防接種の注射や膀胱留置カテーテルの交換などです。

時間で点滴を交換、検査出しやオペ出しなど時間に追われるような仕事は少ないです。そのような点からやることがないからつまらないと思ってしまうのも分かります。

 

業務は介護職員がメインとなり、看護過程もなし

介護福祉施設ですので、私たち看護師がメインというよりは介護職員がメインの仕事になってきますので、入浴介助や排泄介助などは私たちが行いませんし、ケアプランもケアマネージャーが立案していくので看護過程もありません。

そういった部分では看護師はどちらかというとサブのような立ち位置になるかと思います。

 

重症患者さんが運ばれてきて対応するようなことがないから

重症患者がいないからということについては、病院のように重症患者さんが運ばれてきて対応するようなことはありません。在宅で見られるようなレベルの方が集まっていますのでどちらかというとバタバタするイメージはありません。

まったりといった言葉が合うでしょう。そうなるとケアもマンネリ化でやりがいがない。毎日同じことをしているからつまらないと思ってしまう看護師もいるかと思います。
 

同じ患者さんに何年も携わっていくので刺激が無いから

患者さんが何年も変わらないからという部分では、利用者さんは年単位でいるわけですからあまり環境が変わりませんし、新しい疾患の患者さんを見られるわけでもありません。

同じ人に何年も携わっていくことになるので刺激はほとんどありません。そういった部分から同じ疾患の利用者さんを見ていてもつまらない。勉強にならないと思うことがあります。

服薬セット・滅菌・掃除・物品請求など雑用が沢山あるから

雑用ばかりで面倒臭いからという点では、病院の看護師は看護業務だけを行えばよいのですが、特養の場合ですと、服薬のセットも看護師が行いますし、滅菌もかけますし、掃除も私たちが行います

また、医務室の物品の請求も修理依頼もすべて看護師が行います。そういった雑用がとても多いのも特養ならではと思います。なぜここまで雑用をしなくてはならないの。面倒臭い。と思う看護師もいるでしょう。

 

勉強会はほとんどなく自ら研修に出向く必要があるから

学べる環境が少ないからというのは、病院は勉強会や研修などもあり学ぶ環境はとても充実していますが、勉強会もほとんどありませんし、研修も自分自身で情報を取らないといけないことも多いです。

また、研修内容も特養の看護については数少なく、どちらかというと病院向けであったり、在宅看護向けであったりしますので、施設看護メインの勉強会は少ないです。そういった部分でも勉強の機会が少ないと思ってしまうこともあるかと思います。
 
 

2.本当はこんなにある!特別養護老人ホームの魅力とやりがい

特別養護老人ホーム看護師やりがい

ここまで読んでいただいた方はもしかしたら「やっぱり特別養護老人ホームにやりがいなんてに」と感じるかもしれませんが、それは特養のことを表面上でしか理解できていない証拠です。実際はこんなにも魅力とやりがいがある職場なのですから、一概に決めつけずに、興味のある方はぜひ施設見学などに出向いてみてください。

 

看護師の「気づき」が利用者の予後を左右する!

特別養護老人ホームの場合、「いつもと何か違う」と気づくためには、普段からの状態を知っておかないとわかりません。普段何もない状態の利用者さんの状態を知るためには毎日顔を見て話しかける必要があるのです。

つまり、あなたの気づきが利用者の予後を左右するのです。

 

「なんかおかしい」と思ったら、すでに時遅しのことも多い

特別養護老人ホーム(以下特養)では、医師が常駐しているところはほとんどなく、また、24時間看護師がいないところも多いです。看護師として医師にすぐ相談指示をもらえないというのはすごく大変に感じると思います。

また、病院のように検査などできる設備も整っていませんので、指示をもらう→検査をする→対応を考える。といった病院の流れのようなものはスムーズにいきません。なんかおかしい。と思ったときは時すでに遅しといったこと多々あります。

 

観察力と洞察力が鍛えられる

疾患についての学習もしていかなければなりませんし、老年看護でも習ったと思いますが、教科書通りの症状が出ないとこもあります。

そういったことをいろいろ合わせて見ていかなければならないので観察力や洞察力はかなり養われます。そういった部分ではとてもやりがいのある仕事と言えるでしょう。

 

介護職員の良き指導者であり相談相手となれる

先ほど看護師の観察力もつく話をしましたが、介護職員は私たちより利用者さんと関わりますし、看護師のいない時間帯は介護職員が観察していかなければなりません。

なにも私たちがすべて見る必要もなく、任せるというのも大事なことです。任せるためにはある程度の知識を得ないとみてもらいたいポイントがずれてしまっては意味がありません。ですので、特養の看護師は介護職員の良き指導者であり、相談相手になったりしてあげる必要があります。

 

介護職員は医療知識がないため看護師が丁寧に教える必要がある

介護職員は、日常生活の援助をする専門職であるため、医療についてはさわりの部分を知っているかもしくは知らない人がほとんどです。そういった職員に対して分かりやすく指導していくのも特養の看護師の役目です。

例えば、疾患に対する症状をこんな形で出るから覚えておくようにと指導することによって発見してもらえやすくなります。

 

勉強の仕方や内服薬についての知識を教えてあげる

また、勉強の仕方を教えていくのもいいですし、内服薬についての作用・副作用なども一緒に教えてあげるとその人ひとりひとりをしっかり理解できるので介護職員の観察力も高まります。

 

利用者や家族と喜怒哀楽を共有できる

特別養護老人ホームでは、最期の最後まで一緒に頑張っていくことで大切なものを習得することができるでしょう。気持ちや感情を共に分かち合うというよい経験ができるはずです。絶対特養の看護師をやってよかったと実感できることでしょう。

信頼関係が生まれることによって、ケアの質が向上するのは先ほど話しましたが、それ以外にも利用者さんや家族との喜怒哀楽を共有することでやりがいにもつながります。

 

特養の利用者さんとスタッフは家族のようなもの

特養の利用者さんは年単位で入居している方が多いので私たちも家族のような存在です。その家族のような存在の利用者さんのいいところ悪いところを一緒に見たり対応したりすることでもっとこの人のために頑張ろうと思うでしょう。

それと同時にこの利用者さんと最期までともに過ごしていきたいと思うようになり、看取り介護を実際行っている施設も多くなってきています。ただ、私たちだけの気持ちばかりが先走ってはいけません。

 

先々のことを考えて仕事をすれば必ずスキルアップできる

これからの時代、少子高齢化がどんどん進んできます。高齢化が進むということは特養のような施設はとてもニーズが高まってきます。

そして特養ではどういった利用者さんを受け入れていけばいいのかは今後の課題となっています。これからは医療ニースが高い人も入居されてくることでしょう。そのためには、私たちが受け入れ体制を整えていかなければならず、またそれは自身のスキルアップにも繋がるのです。

 

これからの特養は、最近の動向に目を向け勉強していく必要がある

今までの経験はもちろんですが、あまり病棟経験のない人は勉強をしていかなければなりませんし、最近の動向についても目を向けていかなければなりません。

私たち特養の看護師がしっかりとした知識を得ないと介護職員もパニックになります。また、施設系の看護師はこれから需要がありますので、今のうちに色々な知識を得ることでこの先あなたが色々な場で活躍することができるでしょう。
 

まとめ

特別養護老人ホームまとめ

特養は暇でやりがいなんかないと思っていた方、全くそんなことありません。むしろあなた自身を必要としている利用者さんであったり介護職員がいたりするので休むことなくやることがたくさんあります。

もちろん検査出しであったり点滴の交換など手技的な部分は少ないかもしれませんが、利用者さんや介護職員の気持ちを汲み取ったり支えになってあげたりとあなたの存在というものが大切になってくるのです。

そういう看護師としての働き方も決して悪くないですよ。これからの時代、施設系や在宅系の看護は需要が高まってきます。今少しでも興味があるのであればぜひ就職してみてください。病院より楽しいと思うかもしれませんよ。

 

最後までご確認いただきましてありがとうございました。


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みなさん、はじめまして。
元々体育の先生を目指して高校まで頑張っていたのですが、ボランティアを通して人を助ける仕事に就きたいと思い、看護師になりました。これまで病院では救命病棟から外来まで、そして今は特別養護老人ホームと障害者施設で働いている(シングル)ママさんナースです。
介護支援専門員の資格も持っています。いろいろなジャンルを見てきたのと、現在管理職として働いていること、そして子供がいても無理なく働けるノウハウをみなさんにも教えていけたらと思います。看護師という仕事はとても幅広く働けます。
自分にあった「看護師としての働きかた」を見つけられるようにアドバイスしていけたらと思っております。どうぞ、よろしくお願い致します。


カテゴリー:看護師業務内容の特徴


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この記事を書いた人:くるみん
(公開日:)(編集日::2017年03月26日)

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