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佐藤ゆうき

正看護師

佐藤ゆうき

( 看護師 )

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の役割や資格条件!

公開:、更新:2018年05月18日
脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の役割や資格条件

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師をご存知ですか。

リハビリと聞くと「理学療法士や作業療法士が主に行う仕事なのではないか?」と思う看護師の方も多いのではないでしょうか。

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は、患者のリハビリ訓練だけでなく精神面でのフォロー、退院後の生活についての相談に至るまで総合的に患者を支援していくという認定看護師にしかできない重要な役割があります。

ここでは脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の役割・仕事内容や認定資格を取得するための資格条件の情報を掲載しています。

脳卒中看護やリハビリについて興味のある方は参考にしてみてください。

1.脳卒中リハビリテーション看護認定看護師とは

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師とは

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は日本看護協会が認定する「認定看護師資格」であり、2010年に資格が開始されました。

日本看護協会が定める認定看護分野や21分野特定されており、その1つです。

現在、脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の人数は2017年の時点で679名です。

【脳卒中リハビリテーション看護認定看護師数の推移】

2013年 386人
2014年 494人
2015年 583人
2016年 641人
2017年 679人

(日本看護協会 認定部より2017年7月データより)

活動場所は、総合病院や大学病院などの大規模病院からリハビリテーション病院や脳神経外科病院に至るまで様々です。

 

そもそも脳卒中とは?

脳卒中とは脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳血管疾患の総称です。現在、脳血管疾患の患者数は117万9000人で日本における死因の第4位となっています(厚生労働省 「平成26年患者調査の概況」)。

50年程前は脳血管疾患が死因の第1位となっていましたが、医療の進歩により患者数は徐々に減少傾向にあります。

しかし、反対に障害を持ちながら生活する人の数は増加しているのが現状です。寝たきり状態の患者の約40%が脳血管疾患による後遺症が原因と言われています。

 

2.脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の役割

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の役割

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は患者の身体面だけではなく、精神面での関わりがとても重要になります。

それでは脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の役割や仕事内容について詳しく説明していきます。

 

(1)患者の状態を把握する

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は、患者の症状に合わせてリハビリを進めていくため事前に患者の状態をしっかりと把握する必要があります。

脳卒中患者に現れる症状としては四肢の麻痺や脱力、しびれなどの神経症状や嚥下障害、言語障害、視野の異常などがあり、ダメージを受けた部位により様々な症状が出現します。

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は、患者の脳のどの部位に障害が起きているのかを検査結果や医師の見解から把握することで、今患者にどんな症状が起きているのかを知ることができたり、今後起こる可能性のある症状を予測することができたりします。

 

(2)患者・家族に寄り添ったケアの実施

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は患者のリハビリに対するモチベーションを上げていくためにも、患者の気持ちを理解し精神面でのサポートを行うことが重要となります。

また、脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は患者だけでなく、家族へのサポートも大切な役割となります。

家族は患者が辛い思いをしている場面を見ることで精神的ダメージを受けやすくなります。

 

補足説明!

ポイント

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は家族と話す機会を多く作り、家族の病気や症状への受け入れ状況や今の気持ちを確認します。また、リハビリの進行状況などを家族へ説明することで、患者と家族が同じ思いでリハビリに臨めるようサポートします。

 

(3)患者の各期に合わせたリハビリの実施

患者の各期に合わせたリハビリの実施

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は医師や作業療法士、理学療法士と相談し、患者の状況に合わせてリハビリ計画を作成し、実際にリハビリを進めていきます。

リハビリは主に急性期・回復期・維持期の3つに分かれており、患者の病状だけでなく発症からの期間によってもリハビリの内容が変わります。

それぞれの期間における「リハビリの内容」「脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の関わり方の注意点」について詳しく紹介します。

 

急性期(発症から2週間まで)

リハビリの内容
・廃用症候群の予防のためのストレッチを行う
・食事・排泄・着替えなどの生活する上で必要な動作のリハビリを行う
関わり方の注意点
長期間寝たきりの状態が続くと、筋力低下や廃用症候群を招く恐れがあるため、リハビリは発症後できるだけ早期に行うことが望ましいとされています。
しかし急性期の患者は発症から間もないため、患者が自分の置かれている立場を受け入れることができず、なかなかリハビリが進まないことがあります。そのため脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は、患者の受け入れ状況や今の思いを確認し、患者の気持ちを考慮しながら少しでもリハビリに対して意欲的な気持ちになってもらえるようサポートすることが重要です。

 

回復期(発症から3~6カ月まで)

リハビリの内容
・ベッドから立ち上がる、車椅子への移動など患者のできることを最大限まで引き出せるようにリハビリを行う
・麻痺がある場合は健全な方の手や足で日常生活が送れるよう訓練をする
・自宅へ帰った後に必要な動作のリハビリを行う(階段の上り下りなど)
関わり方の注意点
回復期は患者ができることを増やしていく時期になります。
脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は患者のできること・できないことを把握しリハビリを調整しながら、患者の更なるADLの向上を図っていきます。脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は患者が退院後自宅でスムーズに生活ができるよう、入院中に患者の自宅の間取りや退院後の生活状況などを確認し、リハビリ内容を調整します。
また、患者はリハビリに慣れてくることで転倒や転落などの二次的被害のリスクが高まります。脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は患者に二次的被害の危険性を説明し、リハビリ時はより一層注意して見守っていく必要があります。

 

維持期(発症6カ月以降、退院後)

リハビリの内容
・患者が得た機能を維持できるようにリハビリを続ける
関わり方の注意点
患者は退院後、主に自宅でリハビリを続けることになります。脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は患者に自宅でのリハビリ方法についての指導や異常時・緊急時の緊急連絡先について説明します。

 

(4)看護師への指導・育成

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は病棟看護師へ患者のリハビリ状況についての説明やリハビリ方法について指導します。

また、脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は、定期的に勉強会を開催し看護師の知識や技術を向上できるように育成していくことも重要な役割とされています。

 

3.脳卒中リハビリテーション看護認定看護師になるには

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師になるには

 

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の資格取得条件

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の資格取得条件は以下の通りです。

  • 日本国の看護師免許を保有していること
  • 看護師としての実務経験が通算5年以上あること
  • 通算3年以上、脳血管障害患者の多い部署での看護実績を有すること
  • 急性期にある脳血管障害患者の看護を5例以上担当した実績を有すること
  • 現在、脳血管障害患者の多い施設等で勤務していることが望ましい
  • 日本看護協会が認定している認定看護師教育課程を修了(6ヶ月・615時間以上)

他の認定看護師資格と比べてさほど変わりはない取得条件となり、3年以上の脳血管障害患者の看護実績は病院等の協力がなければ経験できるものではありません。

 

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の教育機関一覧

埼玉県 国立障害者リハビリテーションセンター学院
(定員数:20名)
目白大学 メディカルスタッフ研修センター
(定員数:30名)
静岡県 静岡県看護協会 認定看護師教育課程
(2018年1月時点:休講)
愛知県 愛知県看護協会 認定看護師教育課程
(定員数:30名)
兵庫県 関西福祉大学 看護キャリアアップセンター
(2018年1月時点:休講)
熊本県 熊本保健科学大学 キャリア教育研修センター認定看護師教育課程
(定員数:15名)

(2018年1月31日現在)

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師を受講できる教育機関は全国でも少なくなっています。また、休講中の教育機関に関しては問い合わせる必要があります。

 

注意しよう!認定看護師にかかる費用について

以下は最低限かかる費用の計算を独自に行っております。詳しくは日本看護協会に確認をしましょう。

入試検定料 約5万円
入学金 約5万円
授業料 約70万円
実習費 約10万円
認定審査費用 約5万円
認定費用 約5万円
   合計約100万円

※ここに記載してある費用に加え、無給となる6ヶ月間の生活費用も考慮する必要があります。
認定看護師を目指す看護師の方は「認定看護師支援がある病院への看護師転職で知りたい6つのポイント」を確認してください。

 

まとめ

脳卒中発症後の患者はできるだけ早くリハビリを開始することが重要です。

しかし、患者の中には現状を受け入れられずリハビリが思うように進まないというケースも少なくありません。

脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は患者の思いに寄り添いながらリハビリを進めていき、患者の身体面と精神面の両方をサポートしていくことが求められます。

現在、脳卒中の後遺症による寝たきりの患者が増えていることから、リハビリテーション看護認定看護師の需要は今後ますます高くなっていくと予想されます。

この記事を読み少しでも脳卒中リハビリテーション看護認定看護師に興味を持った方は是非認定看護師を目指してみてはいかがでしょうか。

 

効率的に認定看護師支援を受けて資格取得を目指す方へ

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認定看護師を目指す看護師の方は「認定看護師支援がある病院への看護師転職で知りたい6つのポイント」を確認してください。

 

自転車旅行が大好きで、しまなみ海道を縦断してきた30代の看護師です。

都内の総合病院で約6年、その後クリニックで約2年勤務しました。現在は1児の母として子育て奮闘中ですが機会があればまた働きたいなと思っています。

病院で働いている時は人間関係に悩みましたが、なんとか6年間頑張ることができました。

自分が今までに経験したことをどんどん発信して、少しでも皆様のお役に立てればと思います。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師
出身/年齢 ・千葉県/31歳
職務経験 ・総合病院・クリニック
診療科経験 ・呼吸器外科、呼吸器内科・消火器外科、消化器内科
・循環器内科・心臓血管外科・婦人科・小児科・眼科


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