著作者

小平 希

正看護師

小平 希

( 保健師 海外の看護師)

ツアー(旅行添乗)ナースとは?仕事内容から実際の体験談まで

小平 希
正看護師 小平 希
ツアーナースとは?仕事内容から実際の体験談

病院以外の仕事でツアーナースをしてみたいと思った人は多いのではないでしょうか。

自然がいっぱいの屋外や観光地を回りながら仕事ができるツアーナースの仕事、興味ありませんか。

ツアーナースとは、一緒にツアーや旅行に参加し、ツアーの参加者の健康管理・安全管理を行う看護師のことで、小中学校の修学旅行・サマーキャンプもあれば、大人の団体旅行での仕事もあり「旅行添乗ナース」または「アテンダントナース」とも呼ばれます。

ツアーナースの仕事の種類としては、以下の通りです。

【ツアーナースの種類と仕事日数】

小中学校のサマーキャンプ
(臨海・林間学校)
日数:1泊2日~3泊4日程度
小中学校の就学旅行 日数:3泊4日~5泊6日
イベント関連の合宿 日数:1泊2日~
大学の部活合宿 日数:1週間程度~
個人や企業の旅行の付き添い 日数:1泊2日~

学校や部活の団体旅行または個人の旅行の付き添いが基本的なツアーナースの案件です。

今回は私が今まで経験したツアーナースの仕事を踏まえて、仕事内容や体験談をお話ししていきます。

1.実際のツアーナースの仕事内容とは

実際のツアーナースの仕事内容とは

実際に私が体験した複数のツアーナースでの仕事内容をまとめてお伝えします。

基本的に、どの種類のツアーナースでも看護師が行う仕事内容に差はそこまでありません。

 

(1)事前の打ち合わせ

事前の打ち合わせ

事前の打ち合わせを「学校側」または「ツアー会社」と行います。

打ち合わせでの確認事項は、

  • 持病やアレルギーのある参加者の情報収集
  • ツアー先の最寄りの病院やクリニックの位置と交通手段
  • 学校やツアー会社から支給される応急手当グッズの中身
    (市販薬がある場合は薬の名前も確認しておく)
  • 指定の報告書の有無認

などになります。

電話の場合もあれば直接会い、面談での打ち合わせを行うこともあります。(直接会って打ち合わせの場合は往復の交通費と打ち合わせ時間の時給を出してもらえるのが基本です。)

また、ツアーナースに慣れている看護師の場合には事前打ち合わせはなく、資料のみ配布という場合もあります。

 

ツアーナースでの必要な持ち物

応急手当グッズなどは、旅行会社や学校側が用意してくれるケースが多く、その他はツアーに合わせて必要な持ち物を準備します。

例えば、レインコートや林間学校だとサンダルなどです。

 

(2)前泊が必要な場合は集合場所近くのホテルに滞在

  • 自宅からツアーの集合場所が遠い
  • 早朝の集合時間には間に合わない

などの場合は前泊の宿泊先を用意してもらえます。(基本的に前泊はありません)

【体験談】前泊した事例

私は群馬県から東京都内の中学校が集合場所だったため、中学校の最寄りの駅近くのホテルに前泊しました。前泊したことで当日は早めに集合場所に着き、スムーズに仕事が開始できました。

 

(3)集合場所に集まり、仕事開始

集合場所に集まり、仕事開始

ツアー参加者の「責任者」や「ツアー会社の担当者」に挨拶をし、勤務開始となります。

ツアー開始時に、参加者に向けての挨拶がある場合は「看護師の〇〇です。ツアー中の皆さんの健康管理をします、よろしくお願いします。」など元気よく挨拶をし、自分が看護師であることを伝えます。

 

ツアー中に行う看護師の一般的な仕事とは

ツアー中に行う看護師の仕事内容は主に2つです。

  • ツアー参加者の健康管理を行うこと
  • ツアー中に起こる事故(病気や怪我)に対応すること

などが主な仕事となります。

ツアーの内容にもよりますが、どこかで待機している場合もありますし、参加者と一緒に引率しながら観光する場合もあります。

 

小学生を対象としたサマーキャンプは外傷や体調不良が多い

特に小学生を対象にしたサマーキャンプなどでは外傷や体調不良が多いです。その中には症状をなかなか訴えず、調子がとても悪くなってから訴えに来る児童もいます。

そのような児童の初期症状を捉えられるアセスメント能力がある小児科経験のある看護師が重宝されますが、経験がなくてもツアーナースの仕事は十分に可能です。

私は初めてのツアーナースの仕事は中学2年生の3泊4日のサマーキャンプでしたが、担当の先生やスタッフのサポートがあり、無事に終えることができました。

アウトドアのツアーは外傷や乗り物酔い・体調不良が多い

アウトドアのツアーの時は外傷や乗り物酔いによる体調不良が多く見られます。

その時に整形外科や一般外科の知識があると便利ですが、知識がなくても事前に応急処置を予習しておけば、当日焦らず対応できます。

私は参考にしたのは「アウトドア緊急対応マニュアル」などの本で、仕事中は持ち歩きながら空き時間にも読んでいました。

 

(4)ツアー終了

ほとんどはツアー開始時の集合場所に戻り、そこで看護師も解散となります。

稀に、駅や公共施設で解散となる場合もあります。

 

補足説明!

ポイント

ツアーが午前中に終わっても給料は日給制なので1日分とカウントされ、午前中の解散だとお得感があります。

 

(5)後日、報告書を書き提出する

報告書を書き提出する

ツアーでの報告書を書き、雇用側に報告書を提出します。(看護師転職サイトから斡旋してもらった場合、転職会社に提出します。)

報告書は簡単なものになっているので、そこまで苦痛ではありません。

基本的にはこのような流れでツアーナースの仕事は行われます。

 

2.ツアーナースを経験した私の体験談

看護師 小平希私がツアーナースをした中で一番印象に残っているのが、一番長い期間でもあった8泊9日の「日中韓の子ども童話交流」という合宿です。

毎年夏に行われている日本・中国・韓国の小学生児童が集まり、開催地の童話について学ぶ文化交流合宿です。

規模がとても大きく、日本の児童だけでも50人以上はいました。

私は日本人スタッフ全員の健康管理が仕事だったのでOBやスタッフを合わせて100人以上の人数を見ていました。看護師は3カ国合わせて私一人でしたので他国の児童の相談も受けました。

日本の小学生だけでなく、韓国・中学の小学生と関わることができたのがとても新鮮でした。

何回か韓国・中国の学生が通訳を連れて私のもとへ体調不良を訴えて来たことがありますが、大きな事故や病気はなく、全員が無事に合宿を終えることができてとても嬉しかったです。

 

楽しかった体験談

集合場所は東京ですが、後半は愛知県へも移動し、観光ができたり、郷土料理を食べたり私も一緒に観光することができました。
 
9日間も毎日寝食を共にしたので、学生やスタッフたちととても仲良くなり、いろいろな話をすることができて良い経験になりました。
 
最終日前日が私の誕生日だったことをOBの大学生が覚えていてくれ、全体の夕食会で「皆がお世話になった看護師の小平さんが今日実は誕生日です。おめでとうございます。そして今までありがとうございました。」と言って全員でハッピーバースデーを歌ってくれたことは今でも忘れられません。
 
感動して泣いてしまいました。
 
ツアーナースの仕事をやってよかったなと思える瞬間でした。

 

辛かった体験談

辛かったことはほとんどありませんでしたが、あえて言うなら夜間も体調不良の子供の対応のために何かあればすぐに対応出来るように待機していたことです。
 
寝ることができますが、熟睡はできなかったですね。

 

3.始める場合に必要な看護師のスキルとは?

始める場合に必要な看護師のスキルとは?
ツアーナースを看護師として始める場合に必要なスキルを私の体験や経験を元に説明していきます。

 

(1)看護師の臨床経験3年以上

臨床経験3年以上というのは看護師としての経験が十分にあり、自立して判断・行動できるとみなされています。

私がツアーナースの仕事を紹介してもらった看護師転職サイトでは臨床経験3年以上かツアーナースをする募集条件でした。

そのため、ツアーナースの仕事をする前に、臨床経験の最低年数があるか確認しましょう。

 

(2)最低限のコニュニケーション能力

初めて会う小中学生、ツアー参加者、ツアー引率の先生たちと一緒に数日間過ごすことになるので、コニュニケーションはとても大切です。

例えば、

  • 体調不良を訴えてきた児童がいたら、担任の先生に報告する
  • 引率者の会議では体調不良がいた時の連絡方法を先生たちと確認しておく
  • ツアー会社に連絡事項があればすぐに伝える

などの最低限のコミュニケーション能力は必要です。

さらにコニュニケーションが円滑にいくと、そのツアーの参加者や主催者の満足度も高く、次回の仕事のオファーにもつながる可能性があります。

 

(3)臨機応変に対応できること

ツアーナースに参加する看護師として、臨機応変に対応出来る能力が求められます。

ケガをした参加者がいたら、応急処置をして病院に連れていく必要があるのかを判断し、行動しなければなりません。

応急処置に必要な物品がなければ、今あるもので対応しなければなりません。

自分一人ですべてを行わなければと負担に感じるのではなく、協力してくれる人を適切に判断し、助けを求めるのも看護師としての判断力です。

【体験談】臨機応変に対応したアセスメント事例

看護師としてのアセスメントの例としては、山登りの途中で、体調不良の学生が一人出たことがありました。学生はすぐに山登りに戻りたいと言いましたが、顔色が悪く、とても戻ってキツイ山道を歩けそうになかったので、私が一緒に休憩場所に残るという判断をしました。

学生は休憩場所でゆっくり休むことで体力が回復し、その後の日程をこなすことができました。

 

4.経験者が回答するツアーナースに関するQ&A

ツアーナースを始めるに前に皆様が気になる質問をまとめてみました。

 

(1)ツアーナースで海外に行けますか?

ツアーナースで海外に行けますか?

ツアーナースには海外旅行添乗の仕事もあり、海外に行けます

しかし、海外旅行添乗看護師は募集が少なく、かつ看護師に大人気のためすぐに求人募集はなくなってしまいます。

仕事内容は国内のツアーナースとほとんど変わりませんが、日本の空港で集合し、一緒に飛行機に乗り海外へ行きます。海外に渡航するので勤務時間が国内の添乗業務と比べてかなり長くなり、中高校生の修学旅行や中高年の個人旅行の付き添いのどちらかが多いです。

【体験談】海外旅行添乗看護師

私は海外在住ですが、シドニーに住んでいる日本人看護師の友人が日本の高校生の修学旅行の添乗看護師をしたことがあると言っていました。現地で英語が話せる日本人看護師に添乗してもらうのは心強いなと思いました。私も同じような仕事を探していていくつか看護師転職サイトにあたってみましたが、日本からの出発に同行してもらうのが基本と言われ、なかなか仕事が見つけられないでいます。

 

(2)ツアーナースの看護師求人はどこで見つけますか?

ツアーナースの看護師求人はどこで見つけますか?

ツアーナースの経験者であれば、再度オファーがあることもありますし、知人の紹介などでも仕事が見つかることがあります。

初めてのツアーナースを行う看護師の場合は、看護師専用の転職サイトを利用することになります。

働き方が基本的に、「派遣」「単発」のような働き方になるため、派遣看護師求人や単発の看護師求人が豊富にある、看護師転職サイトの利用が良いです。

例えば、評判も良くツアーナース求人がある看護師転職サイトは、

などです。(リンクは口コミページに飛んでいきます。)

是非探してみてください。

 

補足説明!

ポイント

看護師転職サイトにはツアーナースの求人が公開されていないことが多く、登録後にサイトで求人を見ることができる、または転職サイトのスタッフから直接連絡が来る場合があります。どの看護師転職サイトでツアーナースの仕事を取り扱っているかを確認してから登録することをおすすめします。

 

(3)臨床経験がなくてもツアーナースとして働けますか?

働くことが可能な場合も大いにあります。(臨書経験が3年あればほとんど問題なく仕事ができます。)

看護師転職サイトが保有している求人ごとに、募集要項や規定は違うので、臨床経験が必要なのかを確認しましょう。

 

(4)ツアーナースの仕事は一人で行いますか?

ツアーナースは、ほとんどの仕事で看護師は一人です。

まれに学校などの団体ツアーで人数が100以上などの大人数の場合には看護師が2人となる場合があります。

初めてのツアーナースで不安に場合は複数の看護師がいる仕事を紹介してもらうこともできます。

 

(5)ツアーナースの時の服装を教えてください。

ツアーナースの種類によって、服装の指定がある場合とない場合があります。

例えば、アウトドアのツアーの場合、白のポロシャツ、黒か茶色のパンツ、スニーカーと指定が入る場合もあります。

当たり前ですが、服装は自分で用意し、費用は自分持ちです。

 

(6)ツアーナースの仕事だけで看護師として生活できますか?

人によって様々ですが、一般論としてツアーナースだけでは生活は難しいと思います。

ツアーナースは単発の仕事のため、収入が不安定で、ツアーが多い5〜6月、10〜11月などは繁忙期で仕事がたくさんありますが、年末や年度変わりの時期はあまりありません。

ツアーナースと他の単発の仕事や非正規雇用を組み合わせて仕事をしている看護師が私の周りには多いです。

 

(7)ツアーナースで「正社員」の雇用ってあるの?

ツアーナースは基本的に単発や派遣の仕事がメインで、正社員の雇用はほとんどありません

単発だから自分の予定と合わせることができ、働きたいときだと働くという選択ができるのが利点です。

 

(8)ツアーナースの給料や日給はどれぐらいですか?

ツアーナースの給料や日給はどれぐらいですか?

募集をしている地域にもよりますが、私が経験した給料だと、

  • 国内のツアーナース:日給で12,000円~15,000円
  • 海外のツアーナース:日給で15,000円から20,000円
    (※日給の他に、自宅から空港までの交通費は支給、勤務中の宿泊先、食事は支給されます)

程度になります。

ツアー参加者と同じホテルや合宿所に滞在し、食事は同じものを食べるのが基本です。

 

5.まとめ

ツアーナースの仕事内容について理解できましたか。

まだツアーナースを体験したことがない人はぜひ経験してみましょう。

旅行やアウトドアが好きな看護師にはぴったりの仕事です。病院や施設での仕事とは違う看護師の仕事がしてみたい人にはオススメで、ぜひ挑戦してみましょう。


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日本で看護師として3年間総合病院で働き、海外に住みたい夢を叶えるためオーストラリアに看護留学へ。2017年に念願のオーストラリアの正看護師になりました。日本の看護の良さを海外にもっと広めていきたいと思っています。海外看護師、海外医療に関する記事を中心に書いていきます。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師・保健師
出身/年齢 ・群馬県/30歳・現在海外在中
職務経験 ・総合病院
診療科経験 ・整形外科・消化器外科・内科・腎臓内科・腫瘍内科
・デイサービス ・訪問入浴・イベントナース・検診車・旅行添乗ナース

記事の内容に関しては、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用をお願いいたします。
カテゴリー:看護師仕事内容の転職

(公開日:)(編集日::2018年04月04日)

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