結核病棟で働く看護師の1日のスケジュール・必要なスキルとは

患者に注射をする看護師

結核病棟で働く看護師の主な業務は内服管理で、入院治療が必要な結核と診断された患者の看護を担当します。

結核患者は、通常3〜4種類の薬剤を組み合わせて、早くても3か月間、長い患者だと6か月以上、陰圧空間の感染管理のされた隔離病棟での治療となります。

医師の治療下にて服薬治療を適確かつ確実に行う上で、患者のケアは看護師としてとても重要な役割になります。

今回は、結核病棟で働く看護師について説明していきます。

1.結核病棟で働く看護師のスケジュールと役割

紙に書き込む医師

結核病棟で働く看護師の1日のスケジュールの一例は以下の通りです。病院により異なりますが、大体のイメージを掴んでいただけると幸いです。

8:00申し送り・受け持ち患者へ挨拶、ラウンド
環境整備
9:00配薬および内服チェック
(自己管理をしている患者の内服後の確認)
10:00 点滴治療のある患者への輸液開始
10:30 深夜帯でバイタルサインの異常がある患者への再検査
異常の患者は医師へ報告し指示を仰ぐ
11:00 バルーンカテーテル入れ替え
12:00 配膳
12:15 昼休みor食事介助
13:15 食事量の確認と配薬および内服チェック
13:30 バイタルサイン
14:00カンファレンス
(医師合同1回/週、ナースのみ毎日)
15:00配薬セット(1回/週)
15:30ラウンド、物品の補充、環境整備
15:45申し送り
16:00記録(電子カルテへの入力)
16:45 終了

 

結核病棟で働く看護師の役割

結核病棟で働く看護師は、医師への迅速な報告を行う役割がとても重要となります。特に、薬の副作用が疑われる場合はすぐに報告しなければなりません。

また、隔離という精神的なダメージも大きいことから、患者への精神的なケアも大事です。

高齢の患者も多く入院しているため、認知症予防の視点や少しでも入院生活の苦痛を軽減する関わりが看護師として求められます。
 

ポイント!

ポイント

結核病棟は、隔離病棟であるためナースコールで看護師が呼ばれるとN95マスクを付けたり外したりしながらの移動を繰り返し行うことが必要です。

 

2.結核病棟で働く看護師に必要なスキル

患者に注射する看護師

結核病棟は都内でも少ないため、結核病棟で働く看護師は他院からの転院やホームレス等の様々な患者と関わることになります。結核患者の年齢は、若い人と高齢者が多く入院していることが多いです。

このように、多種多様の患者と関わるため、やはりコミュニケーションスキルが必要になります。患者と関わることで高められるスキルの1つのため、積極的にコミュニケーションをとる必要があります。

 

全身状態を観察するスキル

患者の中には既往歴や入院中の他疾患の発症等から手術となるケースもあるため、全身状態の観察がとても重要となる科になります。

例えば、入院中薬剤の副作用もなく穏やかに治療の日々を過ごしていた入院患者が、ある日突然の腹痛を訴え検査後に虫垂炎による腹膜炎と診断されたケースもあります。

また、入院中に気胸を併発したケースもあるため、隔離病棟でのモニターおよびドレーン管理は、常よりも充分な観察をすることが必要です。

 

ポイント!

ポイント

結核病棟には、結核治療を目的に様々な患者が入院するため、スタンダードプリコーションを基に一般的な看護知識や技術も多く必要となる科になります。

 

3.結核病棟で働く看護師のメリット・デメリット

二人の女性看護師

結核病棟で働く看護師は、比較的自分のペースで業務を遂行できる点がメリットと言えます。

デメリットは、N95マスクを着用しなければいけない点です。

その他のメリット・デメリットについて見ていきましょう。

 

結核病棟で働く看護師看護師のメリット

結核病棟では入院期間が長期にわたるため、急性期病棟と比較し急変等がない場合、バタバタせず自分のペースで業務を行うことができることがメリットです。

薬の内容も副作用がない場合は、ほとんど変更がないため医師の指示が毎日変更されることはないのが通常です。

その分、自分の気持ちにも余裕を持って患者への対応やケアが出来ることもメリットになります。

 

結核病棟で働く看護師のデメリット

感染のため隔離病棟に入室する際、自分の感染予防のためN95マスクを着用しての看護となり、しばらく装着しているととても息苦しいことがデメリットです。

患者と話をする際は、マスクをしていることで何をしゃべっているのか分からないと言われることが多いため、内容がきちんと伝わるようにゆっくり話すことを心がけなければなりません。

 

4.結核病棟で働いて楽しかったこと・辛かったこと

顎に手を当てる女性看護師

患者の退院決定検査の際に先生から退院日決定の話があると、退院が決まったことを患者が嬉しそうに話してくれるので、それは結核病棟で働いて楽しかったことのひとつです。

 

結核病棟で働いて楽しかったこと

入退院が頻繁にある急性期の病棟に比べると、結核病棟は緊急の手術や入院がない限り患者の多くが長期の入院となります。

そのため、結核病棟は比較的のんびりと時間が経過し、患者の顔と名前や性格などのキャラクター、家族背景を覚えやすく、入院までの生活のことや退院後の生活について語る患者の話を聞くのが楽しかったことです。

 

ポイント!

ポイント

退院調整時に区の保健師の方が訪問に来る等、地域も含めたチームでの関わりが出来ることは結核病棟の看護師として働く上でやりがいと言えるでしょう。

 

結核病棟で働いて辛かったこと

看護師は、患者と1番身近に接する機会の多いので患者が現状を受け入れて前向きに捉えられる時を待つことがつらかったことです。

長期隔離病棟に入院している患者の中には、家族に会えない悲しみや仕事が出来ない苦しみ等を拭いきれない人もいます。

また、病気であることが判明した日から今までいた社会と急に隔離された空間に、とまどいや苛立ちを感じる患者もいました。

看護業務の時に、毎日挨拶をする患者が落ち込んだ表情でいる時は、今の気持ちや話を傾聴することしかできないもどかしさがあります。

 

5.まとめ

看護師は医療知識のある分、感染症や隔離病棟と聞くと不安になると思いますが、看護師として結核に関わったという経験は、今後の看護師人生にプラスになるでしょう。

企業で看護師として勤務している頃、社員が結核を罹った際に保健所との連携や治療の知識があったため、他の結核に関わったことのない看護師や部署から頼りにされることがありました。

偶然配属された部署でしたが、結核病棟で働いていた経験があったからこそ活かすことができました。

看護師としてのどんな経験も、将来へつながるための貴重な時間です。この記事を通して、結核病棟で働く看護師のイメージの1つとして、転職活動の参考にしてみて下さい。

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監修者

亀岡さくみ看護師

この記事は「」さんが執筆しました。

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