ベテラン看護師が初めてクリニックへの転職の確認事項6つ

ベテラン看護師が、病院で働き続けることは、ジェネラルナースからステップアップすることを求められることを意味します。そのため、患者への直接ケアや医師の介助だけでなく、委員会活動や研修への参加、勉強会の企画・実施などで時間を取られるようになります。

ベテラン看護師の世代は、仕事だけでなく育児や介護などの問題、自分の人生設計についても岐路に立たされる時期でもあります。そんな、ベテラン看護師世代が、クリニックに転職先を選ぶ際のポイントについてご説明します。

【特集】看護師の3人に1人は転職に不満足で失敗!?

看護師の3人に1人は転職に不満足で<p>失敗!?成功するために! 転職を検討している看護師の方必見です。転職を成功するためには何が必要でしょうか。「転職が失敗した」「転職後にすぐに退職してしまった」「転職が不満足に終わった」などの回答をいただいた看護師に、失敗のポイントとは?

看護師の3人に1人は転職に不満足で失敗!?

1. ベテラン看護師の定義について

ベテラン看護師の定義

ベテラン看護師というと、どんなことがあっても冷静で、問題をスラスラと解決していくような、そんなイメージがあります。実際、何年経てばベテランナースと呼べるのかは定義付けできませんが、おおよそ10年以上の勤続年数があれば、ベテラン看護師と呼ばれることが多いのではないでしょうか。

 

ベテラン看護師=安心して仕事を任せられる状態

勤続年数はもちろんですが、やはり安心して現場を任せられるスキルが物をいうという感じもします。

  • なんでも知っている
  • どんな現場でも働ける
  • 仕事を任せられる

以上の状態がベテランの看護師と言えるでしょう。

転職においても、即戦力として働けることや、後輩となる看護師たちに指導する立場になることが多く、教育係の役割を担ってもらいたいと採用されるケースも少なくありません。

 

ベテラン看護師は扱いづらいと思われる場合も

ベテラン看護師の場合は以前の職場でのやり方が染み付いているために、雇用する側は扱いにくさを感じることもあり、ベテラン看護師を受け入れないケースもゼロではありません。

ポイント!

ポイント

ベテラン看護師が転職する場合は、郷に入っては郷に従えの精神も持ちながら自身のスキルも発揮し、最良のクリニックへと導くことが求められているといってもいいでしょう。当然、若い看護師たちのお手本にもなる存在ですので、細やかなフォローや円滑なコミュニケーション能力も欠かせないものです。

 

2. ベテラン看護師がクリニックで即戦力として働くためのスキルとは

ベテラン看護師の電話対応スキル

クリニックは、接遇能力が求められます。ある意味、クリニックは自費診療の部分も多く、患者さんをお客様と考えることもあり「様」付けで呼ぶクリニックもあります。

そのため、接遇については雇用主である院長も、とても気にかけています。私が勤めているクリニックでも、スタッフ同士が話をしていると「患者さんが来たらすぐに対応して」「笑い声は小さく」と注意を受けたこともあります。

即戦力としてベテラン看護師に必要なスキルは以下の通りです。クリニックへ転職を考えているのであれば、スムーズに仕事をするために、身に着けておくべきスキルといえます。

 

電話対応のスキル

電話対応がスキルがあるかどうか、また、対応が丁寧(ソフト)かどうかは、クリニックで働く看護師に重要なスキルといえます。

クリニックには、病院の連携室から紹介患者のことなどで、電話が来ることも多いです。病院から移ってきたばかりのベテラン看護師は、病院と同じ口調で対応してしまい相手を不快にしてしまうことがあります

  • 病院:患者は「来て当たり前」
  • クリニック:患者に「選ばれる」

そのため、一歩引いた接客態度や電話対応がとても重要なスキルになります。

 

採血や心電図などのスキル

クリニックは医師は専門分野がありますが、看護師業務は患者の呼び入れと、採血・心電図・X線検査の準備と介助などが主な仕事です。そのため、採血と心電図はどのクリニックでも必須のスキルです。

 

ポイント!

ポイント

病院からクリニックに転職した看護師の中には、「医者がやれば」「私の仕事?」と、病院では担当しなかった仕事に不満をもらす方もいます。ですが、クリニックの雇用主は医師。医師の指示に従って、行わなければならない業務も多くなります。

 

患者や患者家族への親切な説明スキル

患者やご家族の方が安心できる説明ができることが、クリニックの看護師には求められるスキルです。忙しくてつい冷たい言い方をしたり、横柄な態度をとったりすると、院長に直接文句をいう患者や家族が多いのでご注意を。

クリニックの主な患者は、地域の住民の方で、高齢者が多いです。そのため、「クリニックの医師や看護師が親切にしてくれた」という口コミで、患者が患者を呼んでくるのです。

 

3.ベテラン看護師がクリニックへ転職するメリットとは

ガッツポーズをする看護師

クリニックの良いところは、在宅診療や内視鏡専門、糖尿病や循環器など、医師が得意とする診療科に特化した看護をし続けることができることです。

病院では、ベテラン看護師になればなるほど、ベッドサイドよりもリーダーや管理業務の比重が増えてしまうのに対し、クリニックではスタッフの人数も少なく、自分が直接患者に指導することや、実践を行うことができます

やりたいことが明確なベテラン看護師であれば、クリニックのほうがより具体的な指導が一対一でできるようになります。

 

残業が少なくプライベートを優先できる

クリニックは、看護師の残業はほとんどありません。また、休日も決まっており、仕事とプライベートの切り替えがしっかりとできます。

自分の将来を考えて何か習い事をしたい時などは、長期的な予定を立てることも可能です。仕事中心の生活から、プライベートを優先した生活を味わるのは、クリニックのメリットです。

 

4.ベテラン看護師がクリニックへ転職するデメリットとは

驚くベテラン看護師

クリニックは、雇用主である医師のお城です。そのため、自分が今まで病院でやってきたやり方が、医師が承諾しなければ行うことが難しくなります

また、看護師としての立場も、病院とクリニックでは、患者の都合に合わせての指導になるため、病院で通用していた方法は、そのままでは、うまくいかないことが多いです。

ベテラン看護師としてのプライドだけでは、相手や院長に受け入れてもらえないこともあり、ストレスを感じることもあります。

 

病院に比べ事務的対応が多い

クリニックは、事務スタッフの人数も少ない場所が多いため、受付業務も対応しなければなりません。そのため、小規模のクリニックの場合には、会計などの役割を行うこともあります。

電話対応や窓口業務などが苦手なベテラン看護師にとっては、この業務は意外にストレスを感じることがあります。

 

ポイント!

ポイント

電話対応や窓口業務が苦手なベテラン看護師は、転職前に、看護師が関わる業務の範囲を確認しておくことが大切です。

 

給料が下がる可能性が高い

クリニックは一般的に病院よりもお給料が下がります。夜勤手当もありませんし、諸手当も病院ほどは福利厚生が充実していません。

また、雇用保険は加入できても、スタッフの人数が少ないクリニックでは、社会保障も国保・国民年金への加入になる場合もあります。その場合には、給料とは別に個人で支払うことになるため、病院では当たり前のように天引きされていた社会保障費が、手取りから更に自分で支払う形となることもあります。

病院と同じ社会保障制度を維持したい場合には、常勤スタッフが多いクリニックに就職することが大切です。

 

5.ベテラン看護師が働きやすいおすすめのクリニックとは

お勧めのクリニックとは
選び方理由
通勤の利便性残業がある場合、負担が少ない
固定休ではないクリニック休みの取りやすさが違うため
勤めている看護師の勤続年数良いクリニックは人が入れ替わらない

以上のような部分がベテラン看護師が働きやすいクリニックといえます。以下で詳しく解説していきます。

 

通勤の良さでクリニックを選ぶ

ベテラン看護師がクリニックに転職する場合には、これから先のことも考え、自分が通いやすい場所のクリニックを選択することがおすすめです。基本的にクリニックは、定休日も一定で、残業も少なく、生活リズムが安定しています。

 

ポイント!

ポイント

診察終了が夜7時~8時まで行っているクリニックも多いです。そのため、家に帰りつく時間が遅くなってしまい、結局家族に負担をかけることもあります。もし、残業がきつくて病院を退職したのであれば、通勤が楽なクリニックを選ぶことがおすすめです。

 

固定休ではない週休2日のクリニックを選ぶ

子供の幼児や、親の通院などで仕事を休まなければならないベテラン看護師の場合には、日祝日の他に定休日が1日選べるクリニックを選択することがおすすめです。

医師が一人だけの場合には、例えば「木・日祝日定休日」であるクリニックが多いのですが、その場合、家族の都合で平日休みを取る場合に有休を使うことになりますし、常勤で働く場合には、とても休みにくくなります。

「休みの取りやすさはどうなのか」は、転職前にしっかりとチェックが必要です。

 

長く勤めている看護師が多いクリニックを選ぶ

クリニックは、出入りが多い場所と、ずっとメンバーが変わらない場所のどちらかに分かれる傾向があります。看護師求人サイトなどに、年に一度以上募集が入るクリニックは、それなりの理由が(入れ替わりが多いなど)ある場合が多いです。

 

クリニックへの転職時は平均勤続年数を確認すること

ベテラン看護師は、20代・30代の看護師よりも転職してもすぐに次が見つかるとは限りませんし、転職に失敗した時に受けるストレスや挫折は若い時よりも尾を引きやすいです。

転職する際には、スタッフの平均勤続年数を確認することも大切です。同時に、勤務している看護師スタッフの平均年齢も確認することもおすすめです。

 

転職前に院内を見学しておくことが大切

クリニックはそれぞれですので、事前にどんなクリニックなのかはきちんと確かめる必要があります。面接だけでなく、できれば見学できるようにし、働きにくさ感じたり、暗い雰囲気や険悪なムードなどを感じたら、そのクリニックでは働かないことが良策でしょう。

 

福利厚生が充実していない場合もある

デメリットでもお伝えしたように、福利厚生が充実しておらず、社会保険がないなど、待遇面でも病院とは大きな違いがあるクリニックも多いです。勤務時間が短くプライベートの時間ができても、経済的に苦しくなってしまい、思い通りの生活ができないといったケースもありえるでしょう。

また、クリニック特融の手当がついている場合もあるので、福利厚生面の確認は怠らないようにしましょう。

 

6.ベテラン看護師がクリニックへ転職する際の注意点

腕組みをする看護師

ベテラン看護師が病院からクリニックに転職する時には、自分がこれからの人生の中で何を大切にしたいのかを明確にしてからクリニックを選ぶことが大切です。

病院とクリニックでは、看護師の技術が多く求められるわけではなく、医師の診察や検査の介助と、依頼された検査などの説明が主な仕事になります。そのため、今まで看護師としての経験を活かしきれないことも十分に考えられます

クリニックは、医師が雇用主となるため、医師がやりたいことをサポートしてくれるスタッフが欲しいのです。そのため、クリニックに転職する先には、自分が何をしたくてクリニックに転職したいのか、クリニックに転職して得たいものは何かをしっかりと明確にすることが大切です。

 

ワークライフバランスを考えて決める

ベテラン看護師は、転職する時には、仕事だけでなく、結婚・育児・介護・老後を考えて、自分の未来を具体的に考えることが大切です。

病院に勤務する看護師であれば、年収400万円以上で、しかも病院は社会保障も充実しており、老後の年金のことを心配する必要はありません。しかし、私が勤めているクリニックなどは、常勤であっても、スタッフが少ないため、国保・国民年金加入で、退職金やボーナスの保証もありません。

とても、未来が不安定なのです。これからのワークライフ設計を具体的に考えてから転職を決めることが大切です。

 

ポイント!

ポイント

あなた自身が家族を守る立場であれば、クリニックを転職先に選ぶべきかを考えることも必要でしょうし、一人医師の場合は、医師が倒れてしまうと職を失うこともあります。逆に、看護師以外を第二の人生として考えている人にとっては、クリニックは縛りがなく、ダブルワーク可能な場所が多いです。

 

クリニックから病院に戻ることは難しいこともある

ベテラン看護師は、20代・30代前半の看護師よりも再就職は難しいです。特に一度クリニックに転職し、うまくなじめずに病院へ転職する場合には、条件が厳しくなっていることもあります。

もし、病院に再就職したい気持ちがある場合には、ベテラン看護師としてクリニックを経験することが本当に自分のためになるかを考えて転職することが大切です。

 

新しいことを学ぶ気持ちが大切で忘れてはいけない

病院勤務よりも決まった業務が多いクリニックですが、今までやらずにいられた業務は増加します。新しいことを学ぶ気持ちを持つことは、ベテラン看護師だからこそ、意識して維持することが大切です。

クリニックの多くは、検診業務や予防接種などを取り扱っています。結構、検診や予防接種は流れが複雑で細かく、面倒に感じることがあります。また、今まで病院ではほかの職種が担当していたことも、看護師が代わって行う必要があります。

 

まとめ

ベテラン看護師が、クリニックに転職する時には、今までの看護業務とは違う仕事を担うこともあります。また、医師が雇用主という関係が加わるため、やりたい看護がすぐにできないこともあります。

しかしながら、仕事だけの人生を変えたい、家族や将来設計を考えたい時に、クリニックへの転職は転機になります。自分のやりたいこと、大切にしたいことを見据えたうえで、無理をしないで仕事ができるクリニックを選択して下さい。

 

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はたらきナース

監修者

亀岡さくみ看護師
監修 亀岡さくみ看護師
  • 2011年3月:日本赤十字看護学校卒業
  • 2011年3月:看護師免許取得
  • 2011年4月:日本赤十字医療センター入社(3年間勤務)
  • 2015年3月:株式会社peko勤務
  • 2015年4月:はたらきナース監修

現在は、今までの経験を活かし「はたらきナース」を執筆・監修を行っています。

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