著作者

そらの

看護師ライター

そらの

( 看護師 )

看護観を見つめ直すときにオススメの本4冊

公開:、更新:2018年04月23日
見直しをする医師と看護師

看護観とは、「看護とは何か、その役割を定義すること」ですが、大きな違いはなくとも、看護師それぞれに考え方が異なるものです。

これを機会に、人を看護するにあたって大切な「看護観」について見つめ直してみてはいかがでしょうか。

ここでは、4冊の「看護観を見つめ直すときに役立つオススメの本」を紹介します。

1.人生に疲れた看護師へ「ただ生きていく、それだけで素晴らしい」

ただ生きていく、それだけで素晴らしい

画像引用元:www.amazon.co.jp

タイトル ただ生きていく、それだけで素晴らしい
著者 五木寛之
出版社 PHP研究所
出版日 2016年10月21日

人間の生を見つめ、死を考えることによって看護観を探りたいと考えている看護師にオススメです。

また、生きていることに苦しみを抱えている方は、あるがままの自分を受け入れることができ、救われたような気持ちになることができます。

病棟や外来に設置されている図書の1冊に加えていただきたい本です。

amazon.co.jpの口コミ】
人生に後悔を重ね絶望し、生きる目的が分からなくなった時に手にしました。
生きているだけで価値がある。世間にはよく浸透している言葉ですが、自分では飲み込めずにいました。
こちらの本では、素晴らしい文章力と優しく包み込むようなメッセージで真っ暗な心に光を灯してくれます。躓きながらもまた生きていこうと思えました。
著者の経験による鬱からの脱却法や、生き抜く工夫など、人生に疲れた方には是非読んで頂きたいです。

 

本の内容と詳細について

筆者の五木寛之氏は、うつ病を患いながらも多くの著書を出版しています。

この本の冒頭には、筆者自身は「生きるうえで目的は必要ない、そもそもそんなものはないと感じている」と書かれています。

それは、生きていること自体がありがたく、価値あるものということです。

他にも、「生き抜く工夫」について「いのちを生ききる」とはどういうことなのかを説くカギが隠されています。

看護師としてどのように患者という人間を捉えているのか、またその一方で、看護師という人間である自分をどのように捉えているのか、客観的に見つめることができる1冊です。

 

ポイント!

ポイント

看護を考えるとき、「人間・健康・環境・看護・教育」に対する主要概念について、どのように定義づけているのかということが基本になります。

そして、その中の「人間」について理解していくには、この本を参考にすると良いでしょう。

 

2.看護観を模索中の看護師へ「ためらいの看護」

ためらいの看護

画像引用元:www.amazon.co.jp

タイトル ためらいの看護-臨床日誌から-
著者 西川勝
出版社 岩波書店
出版日 2007年10月26日

精神科実習に行く前の看護学生や精神科で働く新人看護師にオススメです。

看護には、100%の正解など存在しないということを知り、受け止めることができるようになると同時に、看護の素晴らしさに気づくでしょう。

自分の看護観を模索している方に読んでもらいたい1冊です。

amazon.co.jpの口コミ】
新聞でオススメされていて購入しました。
私は介護の仕事に携わっていますが、認知能力が低下した方にはどうしてもこちら方の押し付けになりがちな面があります。
関わりの中で、迷いながら、他人の気持ちなのだから自信を持たずにひとつひとつ気持ちを確認していく。
そんな風にケアに対する気持ちを大きく変えてくれた本です。
文章も読みやすく、現場での体験に基づいた本なので、医療・福祉現場で働く人にオススメな一冊です。

 

本の内容と詳細について

この本には、精神科病棟での見習いや人工透析を行う職場での経験をもとに、患者と看護師のやり取りが詳細に描かれています。

また、著者は臨床哲学を専攻していたこともあり、時にはフロイトの書を引用しながら、それらの現象を分かりやすく説明してあります。

この本では、先程まで談笑していた患者の自殺や、退院した患者と町中で会ったときの気まずさなど、看護師が精神患者と関わることの繊細さや社会の中での「生きにくさ」を感じとることができます。

そして、倫理観とは何か・より良く生きるとは何か、など「看護の概念」について考えさせられます。

 

ポイント!

ポイント

看護師は、この本から臨床の現場で出会った患者との関わりでしか感じることのできない「希望や絶望」について、どのように寄り添えばよいのか、そのヒントを得ることができます。

 

3.看護を見失う前に「看護の力」

看護の力

画像引用元:www.amazon.co.jp

タイトル 看護の力
著者 川嶋みどり
出版社 岩波書店
出版日 2012年

日々の看護業務に追われて看護を見失いかけている方や、看護の素晴らしさとは何かを忘れかけている方にオススメです。

看護学生のときに学んだ看護の本質を再確認しながら、看護観を見つめ直してみましょう。

きっと、看護の素晴らしさを感じとることができるはずです。

amazon.co.jpの口コミ】
看護系大学を志望する生徒のために購入
実際の現場で患者を長年お世話してこられた著者ならではの貴重な経験が書かれています。
看護は特別な技術ではなく、大昔から日常の営みの中で母たちが子や家族たちに注いできたものであるということが分かりました。
将来看護師として仕事を選んでいくに当たり、直面する現場がいかなる世界であるのかはとても参考になります。
一人で問題を抱えて悩むのではなく、同じような課題に対して真摯に臨んで来られた同志(看護師)たちがいるという著者のメッセージが心に響きます。
看護を目指す生徒にお勧めしたい一冊です。

 

本の内容と詳細について

著者は、看護師なら1度は聞いたことのある日本赤十字看護大学の名誉教授である川嶋みどり氏です。

この本は、以下について説明しています。

  • 看護の歴史から現在の看護の営みを振り返ることで、本当の看護師の役割は何なのかの問いかけ
  • 入院することによって患者の生活習慣や暮らしを変えることなく、その人らしい生活ができるように看護する方法とその条件について
  • 「看護の可能性」として「自然治癒力を高めるケア」や、「浴(水や湯に身体を浸す)と温熱の効用」「看護音楽療法」など患者の治る力を引き出す方法とその効果
  • 川嶋みどり氏が歩んできた看護師としての60年間のあゆみ

「看護とは何か」について長い間、追及してきた著者だからこそできる、「すべての看護師の悩みを解決する糸口を探しあててくれる」1冊です。

 

4.日仏の看護観の違いが分かる「看護職とは何か」

看護職とは何か

画像引用元:www.amazon.co.jp

タイトル 看護職とは何か
著者 CD・フレズネ/G・ペラン
久世順子/刀根洋子/平尾真智子
出版社 白水社
出版日 2005年12月

この本を読むことで、「看護職とは何をするものなのか」その根本について知ることで、自分の看護を見つめ直すことができます。

また、日本の看護の歴史や看護の変遷について興味がある方は、この本と比較してみると楽しいでしょう。

日本とフランスの看護観の違いについて、探ることもできるでしょう。

 

本の内容と詳細について

この本の原著は、「Le métier d’infirmiére en France」で、フランスの看護について書かれたものです。

この本には、看護師という職業はどのようにして出現したのか、フランスの看護師たちが「看護とは何か」を自問しながら職業的アイデンティティを法によって社会に認知させた軌跡について書かれています。

その中には、カリキュラムの変遷や看護師の看護診断能力が公式に認められるまでのことについても触れられています。

看護の歴史を知ることは、先人たちの思いや苦労を知ることにつながり、それは私たちの看護観へ影響を与えるものです。

 

ポイント!

ポイント

著者のカトリーヌ・デュボア・フレズネは社会科学修士で国家免許取得茶および看護学生フランス看護協会の会長を務めた方であり、もう1人のジョルジェット・ペランも社会科学修士で病院管理部長資格を有しているといった経歴の持ち主です。

 

5.まとめ

「看護観を見つめ直すときにオススメの本」を紹介してきました。

1冊目の「ただ生きていく、それだけで素晴らしい」という本では、生と死についてだけではなく、生き抜くためにはどうすれば良いのか、そのアドバイスについても書かれています。

また、2冊目の「ためらいの看護」では、リアルな臨床経験から、患者の希望や絶望に寄り添うヒントを学ぶことができます。

3冊目の「看護の力」では、看護の歴史や看護の必要性、また、自然治癒力を高める具体的な方法を知ることで、実際のケアに活かすことができます。

4冊目の「看護職とは何か」については、フランスにおいて看護が認められるまでの苦労の歴史について語られています。

先輩たちの様々な看護経験や哲学的考え方を知り、自身と比較することによって新たな看護観を創り直すことができます。

看護師として看護観を見つめ直すとき、この記事が参考になれば幸いです。

DIYと野球観戦、うさぎの飼育で気晴らししながら妊活している看護師です。中でも、うさぎと暮らしていると病んだ心が癒されます。これから動物を飼おうかなという方には、おすすめです。
現在、離職中ですが、主に大手の総合病院で5年、小児科の看護師として働いていました。
これまでの経験と知識を活かして、少しでも皆さんのお役に立つことができればと思っております。

看護師としての経歴

保有資格 ・正看護師・保健師
出身/年齢 ・山口県/42歳
職務経験 ・総合病院・看護学校
診療科経験 ・小児科 ・循環器 ・内科・消化器科・眼科


看護師転職サイトの口コミ評価

口コミランキング

【Pick up!注目の記事】


関連記事

応援メッセージまたは記事へのコメント

メールアドレスが公開されることはありません。