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ラビウサ

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ラビウサ

( 看護師 専門看護師)

訪問看護師が危険だと言われる理由は?その実態について

ラビウサ
専門看護師ラビウサ
訪問看護師が危険だと言われる理由

訪問看護師として患者の自宅に赴き、1人の患者と家族に直接ケアを提供して患者や家族の支えになれることは、看護師冥利につきる素晴らしい仕事ですが女性である看護師が1人で自宅に訪問することは、危険な場面に遭遇することも避けられません。

そのため、

  • 「自動車事故や違反に明確な対処法がある訪問看護ステーション」
  • 「2名体制で訪問する」
  • 「訪問先で何かあった時の具体策がある訪問看護ステーション」

選ぶことをお勧めします。

今回は、メディアなどでも、時折取り上げられている「訪問看護師が危険」と言われるその理由と、危険を回避するための方法についてご説明します。

1.事故や交通違反に巻き込まれやすい

交通事故に巻き込まれる訪問看護師

訪問看護師は、患者宅に車で訪問することが一般的であるため、交通事故に巻き込まれる可能性がゼロではありません。

訪問看護師が事故や交通違反に巻き込まれやすいことについては、以下の通りです。

 

駐車違反やスピード違反を取られやすい

慣れている患者宅に定時訪問する場合には、時間的にも場所的にも余裕がありますが「受け持ち患者が急変した」「コールを受けて夜間慣れない患者宅に向かわなければならない」等の場合は、つい急いでスピードを出しすぎてしまったり、一時停止や駐車禁止の標識を見落としてしまったりすることがあります。

 

実際に違反切符を切られた例

私が勤務しているクリニックでは、2度違反切符を切られ、それ以降は自動車で訪問看護を行かないと決めたスタッフもいます。

ゴールド免許も返上しなければならず、本人はとてもショックを受けていました。

仕事上での車の運転も、訪問看護師が危険を言われる理由の1つです。

 

注意点!

ポイント

違反をしてしまった場合、やはり違反切符は訪問看護師自身が切られ、講習なども受けなければなりません。

 

夜間訪問は危険が高まる

夜間の臨時訪問は、危険が更に高まります。

患者宅に駐車できれば良いですが、車を止めることができずに少し離れた場所に留める場合には、短距離とは言え、夜道を1人で患者宅まで歩かなくてはならない場合もあります。

 

ポイント!

ポイント

夜の運転にあまり慣れていない看護師は、「交通事故を起こす」「事故に巻き込まれる」等の危険が高まるため、「自分の身を守る防犯対策」「交通事故時の保険」等の対策を講じておくことが必要です。

 

2.患者からの暴言や暴力にあう場合もある

患者から暴言を吐かれる訪問看護師

訪問看護師は、患者からの暴言や暴力に合う可能性があります。

それでは、以下で詳しく見ていきましょう。

 

理由なき暴言を言われることもある

訪問看護は、契約を結ぶため病院看護師よりも露骨に「金を出してやっているんだ」「言われたようにケアしろ」等の暴言を患者からぶつけられる危険は高くなります。

 

補足説明!

ポイント

認知患者からは、「物を盗んだ」「お金を取った」などといった疑いをかけられることもあります。

 

暴力を受けることもある

患者自身は、「思うように動けない」「死に向かう不安や恐怖を抱えている」等があり、その矛先が自分を受け止めてくれて、しかも立場的に弱そうに見える訪問看護師に向かうことがあります。

訪問看護師に行ったアンケート結果として、約半数の方が暴力を受けた経験があり、その中の約70%が患者からの心理的・身体的暴力を受けたと回答しています。

参考文献:暴言にセクハラ、性的被害──訪問看護師、対策急務

内容としては、「威圧的な態度をとられた」「侮辱された言葉をぶつけられた」「杖で叩かれた」「体を触られた」「訪問中にアダルトビデオを見ていた」等、様々です。

 

師長・主治医に報告する

個室に入院している男性に、性的対象として扱われかけた看護師は多いと思いますが、すぐに先輩や師長・主治医などに報告することで対処してもらえるでしょう。

 

3.患者家族から怒りや八つ当たりを受けやすい

家族から八つ当たりされる訪問看護師

訪問看護師は、患者家族から怒りや八つ当たりを受けることもあります。

その理由について、以下で紹介していきます。

 

家族もケア対象だからこそ巻き込まれる

訪問看護師のケア対象者は、患者だけでなく家族も含まれるため、家族の気持ちに寄り添う必要がありますが「夫婦喧嘩」「家族の言い合い」に巻き込まれることや「患者に向けられない怒り」をぶつけられることもあります。

 

医師に対する不満もぶつけられる

医師の場合には、治療をしてもらう相手であるという自制心が家族にも働きますが、看護師は、家族の医師に対する不満もぶつけられます。

 

補足説明!

ポイント

訪問看護師が巻き込まれるべき事象でないことさえも、ケアをしている感覚で対応していくうちに、家族からも暴言や暴力の対象になる危険があります。

 

4.病状が悪化した際に悪者にされやすい

症状が悪化した際に悪者にされる訪問看護師

訪問看護師は、患者の病状が悪化した際に悪者にされやすいということがあります。

以下に詳しく説明していきます。

 

患者の気持ちに寄り添いすぎる

主治医よりも患者に寄り添い、関わってきた訪問看護師にとって、患者の代弁者のつもりが悪者にされた場合は自分の存在を否定されたように感じるでしょう。

例えば、「実際に呼吸苦に襲われた」「入院することで病状が今より安定することが分かった」等の場合、家族だけでなく本人さえも心が揺らぎだすことがあります。

そんな時、主治医の提案と訪問看護師の意見が分かれると、患者や家族は訪問看護師を悪者にすることで、主治医の提案を受けることもあります。

 

訴えられる対象になることもある

看護師は医師ではないため、アセスメントした情報を必要に応じて主治医にこまめに報告することや、病状が不安定になった時にはいち早く報告し指示を受けることが求められます。

そのため、訪問看護と在宅医との連携がうまく行っていない場合には「病状が悪化した理由を訪問看護師の連絡が遅かった」「不適切な指示を患者や家族に伝えた」等として、時には訴えられる対象になることもあります。

 

1人で対応した看護師は責められやすい

看護師が「様子を看ましょうと言ったからこうなった」「体位変換した後で病状が悪化した」など、本来はその行為のせいではなく、偶発的なことや必然的な変化であっても実際に1人で対応した看護師は、責められる危険が高いです。

 

在宅の場では証明することが難しい

私は、在宅診療クリニック側にいるため、医師が訪問看護師の報告が違う形で伝達されることを垣間見ることがありますが、実際に患者宅で見聞きしたことではないため、書面などに残していなければ誰も証明できません。

そのため、訪問看護師の正当な看護行為さえも、証明することが難しい場面が在宅の場では起こりやすいです。

 

5.患者家族から危険な目に合う可能性もある

薬物の被害者になる訪問看護師

訪問看護師は、訪問先の患者宅で家族からも危険な目に合う可能性があります。

薬物の被害者になった事例や性的暴力の被害者になった事例も含めて、詳しく見ていきましょう。

 

薬物混入の事例

私の知人の訪問看護ステーションの管理者が、「部下が訪問先の家族に薬物を混入された飲み物を飲まされた体験」を訪問看護師の現状として発表して行政を動かし始めていますが、この事件を発表するまでには、大きな葛藤と苦しみがあったようです。

何故なら、「隙があったのではないか」と被害者なのに責められ、「そんな患者や家族ばかりではないのだから滅多にない事例を大げさにすることはない」と言われるからです。

その看護師は、何とか訪問先から逃れて訪問看護ステーションに戻って倒れ、最悪な事態は逃れることはできました。

 

患者家族からの暴力がある

ヘルパーが、介護者である夫から性的暴力を受けた事件も起きている等、看護師という服装だけでは、自分の身を守ることができない危険があります。

 

注意点!

ポイント

「看護師としての使命感」と「患者や家族をサポートしたい」という純粋な気持ちだけでは、通じない相手がいることを、訪問看護師も心に留めおく必要があります。

 

6.看護師を危険から守ってくれる事業所を選択する

危険から守ってくれる事業所を選択する訪問看護師

訪問看護師を目指す際には、看護師を危険から守ってくれる事業所であることが大切です。

それでは、どのような点に着目して事業所を選択すれば良いのかについて、紹介していきます。

 

自動車事故や違反に明確な対処があるか確認する

自分で車を運転し、一時停止違反やスピード違反などで自分の免許が傷つくことは仕方がないことですが、訪問看護という業務上であれば「罰金などにかかった費用の保障がある」等がないと、慣れない道や夜の緊急対応などはできれば避けたいでしょう。

そのため、訪問看護として働く時には、業務上の運転に関する保障がどうなっているのか確認し、納得した上で働くことが大切です。

 

補足説明!

ポイント

訪問看護師経験がある知人は、訪問看護用の車をバックさせて壁にぶつけて大破させてしまった看護師がいたけれど、個人に何もペナルティーを求められなかったから安心して働けたと話していました。

 

2人体制の訪問看護ステーションを選ぶ

精神疾患のある患者をサポートしている訪問看護ステーションには、2人体制で訪問看護に行く施設が増えています。

可能であれば、2名で訪問看護に同行できる訪問看護ステーションを選ぶことも、危険を回避する方法の1つですが、少人数の訪問看護ステーションでは、1人で訪問看護に行かなければならないことが現状です。

 

1人で訪問看護に行かなければならない場合の対策

少人数の訪問看護ステーションの場合は、「いつでも他のスタッフと連絡を取れる方法が確保されている」「防犯ベルを携帯して訪問先に行く」「録音・録画機能がある携帯電話などを身に付けておく」等の対策がとられているステーションを選ぶことが大切です。

 

カンファレンスが密なステーションを選ぶ

1人の患者を受け持ち看護師だけが見続けることは、やりがいがあるように見えますが、何かがきっかけでこじれた場合には、患者や家族から怒りや嫌がらせを受ける可能性が高くなります

そのため、訪問看護ステーションを利用する患者について定期的なカンファレンスを開き、他のスタッフも患者や家族の情報を知っているステーションを選ぶことが、訪問看護師を守ることになります。

 

補足説明!

ポイント

「訪問看護ステーション全体で患者を理解しようとしている」「チームで訪問看護を行っているステーション」等は、何か問題が生じた時に相談しやすく一緒に解決策を考えてくれるでしょう。

 

7.まとめ

訪問看護師が危険だと言われる理由について説明してきましたが、いかがでしたか?

現代に必要とされ、やりがいがある訪問看護師だからこそ看護師の安全が必要で大切であるため、訪問看護師に挑戦しようと考えている看護師は、是非参考にしてみて下さい。


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この記事を書いた人

看護師をして20年以上になります。外来・病棟・検査室・クリニックなど、いろいろな場所での業務を経験しました。
ですが、一時は看護師をやめようと思ったほど、心身共に追い詰められた時期もあります。現在は、看護師も続けつつ、ライターやカウンセラーとしても活動しています。
今までの経験を生かして、いろいろな体験談も書いていこうと思っています。よろしくお願いします。


カテゴリー:訪問看護師

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この記事を書いた人:ラビウサ
(公開日:)(編集日::2017年09月14日)

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