1年目の看護師が日々の目標を立てるための4つのヒント

目標 看護師

私は看護師になって1年目の頃、仕事を覚えることや、思うようにできない悔しさなどさまざまなことを日々感じていました。

しかし、その中でも一番難しく感じたのが最初の3ヶ月間におこなった目標の立案です。朝、その日の目標を指導者に伝え、目標を達成できるよう計画に沿って行動するものでした。毎日のことだからこそ、尚更どのような目標を立てたらよいのか悩みました。

1年目のみなさんも、何かしら目標を立てて発表する機会があると思いますが、その目標に悩むことはありませんか。

1.目の前にある目標を絞って明確にする

目の前にある目標を絞って明確にする

目標にしたいことを見つける必要がありますよね。その目標は、ただ立てればいいというものではなく、結果を出せなければ無意味になってしまいます。

そのため、明らかに今実現できない目標を立てるのではなく、目の前にある、手の届きやすい目標を立てるようにします。

 

看護師が目標を決める時の例え

点滴をスムーズにおこなうという目標を立てたとします。この目標から、点滴の何ができたら目標達成とするのかがわかりますか。これは、実際に私が指導していたときに新人看護師Aさんが立てた目標ですが、私はこの目標を見たとき、結果として何を期待しているのかがわかりませんでした。

それをAさんに伝えると、「点滴の準備、患者さんへの説明、ルート確保、滴下の調節、あと片付けができることです」と答えたのです。

 

目標を詰め込みすぎると達成できなくなる

これはあまりにも目標を詰め込みすぎなのです。Aさんも自分の口で言っているように、点滴をスムーズにおこなうという目標の中には、大まかに見て5つの目標があることがわかります。

そのため、もしも準備の段階で手順を間違えたら、患者さんのルート確保がうまくいかなかったら、その時点でこの目標は達成できなくなってしまいます。

 

1日ごとに目標を一つ決める

Aさんに「今日は準備の中から何か一つ目標を立ててみてはどうか」と提案しました。そして、Aさんと相談した結果、「〇〇さんの点滴の準備(ダブルチェック)を正しく確実におこなう」という目標に変更しました。

こんなに簡単なことでいいのと思った方もいるかもしれませんが、この目標には達成しなければいけない重要なことが含まれているのです。

 

1回目は目標を達成できなかった

Aさんはその日の1回目の実施では目標を達成できていませんでした。なぜなら、Aさんは患者さんに投与する薬剤についての知識がなかったのです。

今自分が手にしている、患者さんに投与しようとしている薬剤がどんな効果があり、どんな副作用があるのかを知らなければ、もしも患者さんに急変が起きたときに早期に発見することができません。

 

3回の実施で目標を達成する事ができた

Aさんは、その反省を活かし、その後3回の実施をしました。そして、Aさんの振り返りには、5Rが重要であること、そして5Rを見落とすことの怖さがわかったという内容が記載されていました。

もちろん、その日のAさんの行動計画、目標、振り返りから、私は目標達成にサインをしました。

 

目標は立派な目標である必要はない

Aさんが最初に立てた目標のままでは、その日のうちに目標を達成することができず、何日も何日も同じ目標から離れられずにいたかもしれません。

さらには、1つ1つの行為を振り返れずに、5Rを守ることが大切だということに気づけなかったかもしれません。目標は立派な目標である必要はありません。

 

ポイント!

ポイント

目の前にある自分が苦手なこと、上達したいことを具体的にし、細かく目標設定をすることにより、気づいていなかった大切なことに気づくきっかけができるのだと思います。

 

2.目標は評価しやすいものを設定する

目標は評価しやすいものを設定する

目標を立てるときのポイントとして、その日の目標が評価しやすいものであることも大切です。

たとえば、採血の穿刺を失敗しないという目標であれば、その日に数件の採血を全て一発で穿刺できていれば目標達成ということになります。

 

評価しにくい目標だと矛盾ができてしまう

バイタルチェックを素早くするという目標では、何を持って素早くできたのかを評価したらよいかわかりにくいです。

1人のバイタルチェックが5分で終わればいいのか、10分で終わればいいのかもわからなければ、ただ早いだけで必要な観察ができていなくても良いのか、というように評価する上でのチェックポイントが複数ることや、矛盾がでてきてしまいます。

 

目標は評価しやすいものにしよう

そんなときは、少し噛み砕いた目標にしてみましょう。受け持ち患者さんのバイタルチェックを10時までに終えるという目標であれば、時計があれば評価することができます。

また、受け持ち患者さんのバイタルチェックを漏れがないように報告するという目標では、報告した指導者から達成できたかどうか評価をもらうことも可能です。

 

ポイント!

ポイント

同じような内容であってもさらに具体的に噛み砕いて、少し言葉のニュアンスを変えるだけでもだいぶ評価しやすい目標を立てることができます。

 

3.達成した結果から求めることは何か考える

達成した結果から求めることは何か考える

せっかく考えた目標なのに、立て直すように指導されてしまったこともあるかもしれません。

そのとき、「時間をかけて考えたのに!」と思うかもしれませんが、もしかしたらその目標にはみなさんが今後看護して学んでいくために必要な結果が見えていないのかもしれません。

 

指導を受けている間は相手に分かる目標にする

目標は自分が思うように立てて、それを達成し成長していければ満足なのですが、まだ指導を受けている間は相手にも伝わる内容でなくてはなりません。

そのため、指導者が「その目標から得られる結果はあるの?」と疑問に思えば、やり直しになることもあります。

 

最低限のマナーを目標にする看護師がいた

実際に、私が指導しているときに患者さんにしっかりとあいさつをするという目標を立ててきた後輩がいました。患者さんに気持ちのいいあいさつをすることは大切です。

しかし、気持ちのいいあいさつをすることは、社会人として最低限のマナーでもあり、すでに新人研修で学んでいるはずでした。その研修を終えたということは、あいさつができて当然だと私は判断しました。

 

後輩看護師は挨拶ができていなかった訳ではなかった

その後輩はスタッフ間でも特にあいさつができていないということもなかったのです。しかし、その目標にも何か意味があるかもしれませんよね。

 

目標を達成することで何かを得られるものが良い

目標を後輩に返し、「なぜあいさつを目標にしたのかを考えながら立て直してきて」と伝えました。そして、後輩が新たに立てた目標は患者さんが安心できる関わりをするというものでした。

後輩は、あいさつをすることで患者さんの気持ちを和らげ、安心してもらうことで、その後のコミュニケーションや関わりを良好にしたいという思いがあったそうです。

 

自分が立てた目標から何が安心に繋がるかがわかった

この目標は、最終的にはバイタルチェックでは、一行為ごとに患者さんに声をかけて行うという目標になりました。そして、ひとつひとつ説明したことで患者さんからは「親切ね、あなたは優しいのね」と言っていただけたそうです。

後輩は、自分が立てた目標から得た結果から、看護師が説明し患者さんに理解してもらった上で同意を得るということが、患者さんの安心につながることを学んだのです。

 

ポイント!

ポイント

せっかく考えた目標が、ただ達成しただけで終わってしまってはもったいないです。目標を立てて、それを達成するために頑張るのですから、その結果が今後の仕事に活かせるものであることも、何を得られるのかも大事にしたいですね。

 

4.長期目標と短期目標は違う内容にする

長期目標と短期目標は違う内容にする

目標には、長期目標と短期目標があります。毎朝立てる目標は目の前にある問題をクリアするためや、今日達成できる程度の内容になります。

 

長期目標の内容は非常に重要になる

長期目標は、それらの日々の目標を達成していくことにより1ヵ月後、3ヵ月後、半年後、1年後という将来的に自分が看護師としてどんな成長をしていたいかという内容になります。

さらに、日々の目標はこの長期目標に向かっていくための目標であるため、長期目標の内容は重要なのです。

 

長期目標にそぐう短期目標を立てる

1月までに夜勤業務を独り立ちするという長期目標を立てているにも関わらず、日々の目標が点滴の準備を正確におこなう、就業時間内に記録を不備なく入力できる、9時半までにバイタルチェックの報告を終わらせるといった内容ばかりでは、日勤業務そのものの独り立ちができているのかという話になり、まだ夜勤業務の独り立ちという目標は早いのではないかと考えられます。

 

自分は何ができて何が不十分か知った上で目標にする

今の自分に何ができて、何がまだ不十分なのかをしっかりと見極めて、そこから長期目標としてどんな内容を上げるのかを考えるようにしましょう。今回の場合は、夜勤業務ではなく日勤業務の独り立ちが目標としては優先です。

または、指導を受けながら夜勤帯に患者さんを10人受け持つことができるなど、今よりも成長したいという意思を目標に入れるとよいかもしれません。

 

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。

  1. 目の前にある目標を絞って明確にする
  2. 目標は評価しやすいものを設定する
  3. 達成した結果から求めることは何か考える
  4. 長期目標と短期目標は違う内容にする

目標達成の方法には以上5つの項目がありました。私も新人の頃は、毎日目標を立てることが苦痛でした。もうこれ以上目標にすることなんてないと思ったこともあります。

しかし、その経験は今に活かされていると思っています。

たとえば、たまたま受け持ち患者さんが多い日に9時半までにバイタルチェックを終わらせよう、11時までには清潔ケアを終わらせよう、処置があるから物品を忘れないように先に準備しておこうなど、その日の中で何個も目標を立てて実行しています。

口に出して言ったときには、周りから「10時半だけど終わった?大丈夫?」と心配に加えてプレッシャーをかけてもらえることもあります。

また、目標を立ててその目標に向かって努力したことで、看護師として成長できたことはたくさんあります。

みなさんも、面倒だと思うこともあるかもしれませんが、それが全て自分の看護力につながると思って毎日目標を立ててみてくださいね。

azuki

【東京都/30代前半・資格:看護師】

高校卒業後、大学に進学したものの将来の方向性に悩み中途退学。その後、学生時代から勤めていたアルバイト先で看護師という仕事に魅力を感じ、社会人経験を経て看護師になりました。看護師としての経験はまだ浅いですが、他の職種での経験を活かした視点で、どんなときも患者さんを思った優しさのあるケアができる看護師になることを目指しながら、皆様に独自の視点での役に立つ転職情報を配信していきます。

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